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【UFC258】旧友カマル・ウスマンに挑戦、ジルベウト・ドゥリーニョ「テイクダウンだってできる」

【写真】いつも通り終始笑顔だったドゥリーニョ (C)MMAPLANET

13日(土・現地時間)ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC258「Usman vs Burns」。

同大会のメインでジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズが、UFC世界ウェルター級王者カマル・ウスマンに挑戦する。

ブラックジリアンズ~サンフォードMMAで長きに渡って時間を共にしてきた旧友への挑戦は昨年7月に予定されていたが、ドゥリーニョが新型コロナウィルスに感染し直前に流れた。

同じく12月の対戦はウスマンが負傷し、今週末いよいよ両者の対戦が実現する。MMAPLANETではZoomでドゥリーニョをインタビュー──自信にあふれる言葉の数々が訊かれた。


──土曜日の夜、いよいよカマル・ウスマン戦が実現します。

「素晴らしいトレーニング・キャンプを行い、絶好調だよ。今回の試合はこれまでの試合とは違いコーチ全員、チームメイト全員が対戦相手のことを良く知っている。だからこそ、しっかりと準備ができて完璧な作戦を立てることもできた。今回の試合はこれまで以上に自信を持って戦えるよ」

──7月にウィルスに感染し挑戦できなくなった時は。どのような気持ちになりましたか。

「最初は状況を飲み込むことに苦労した。夢が実現するまであと僅かという所まで来ていたのに、どうなってしまったんだって。チャンピオンになれる立場から、遠ざかってしまうことは悲しかったし、辛かったよ。

でも気持ちを切り替えて、練習に取り組んだ。結果、精神的にも肉体的にもテクニック的にも去年の7月よりずっと成長して強くなっている。あのことを受け入れ、より成長できた。それに去年の7月は4週間しか調整期間がなかったけど、今回はフルトレーニングキャンプを実施できたからね」

──ところで7月から7カ月間、ドゥリーニョは柔術やグラップリングの試合に出てこなかったです。これまではMMAで試合間隔が空くと組み技の試合に出場していたのですが、やはりタイトル挑戦を前にして控えたということでしょうか。

「UFCが許してくれないんだ。前回の挑戦が流れ、僕の次の試合はタイトル戦だと決まっていた。だから他の試合に出てケガをされたら……ということだよね」

──UFCがそうすることも理解できます。ただ、ドゥリーニョの組み技も見続けたい気持ちもあります。

「僕も柔術やグラップリングのスーパーファイトには出続けたいと思っている。コンペティションに出ることで、柔術の強化につながるのは絶対だから。実戦トレーニングの意味でも組み技で戦いたい。だから、チャンピオンになったらグラップリングの試合で出られるようUFCとは話すつもりなんだ」

──なるほど、いかにもドゥリーニョらしいです。キャンプはサンフォードMMAでやってきたと思いますが、グラップリングに関してはホベウト・アブレウのファイトスポーツ・マイアミで行うこともあったのですか。

「サイボーグとはドリルを多くこなしてきた。それにファイトスポーツ所属のヴァグネウ・ホシャとのトレーニングもずっと続けてきた。ヴァグネウは今回の試合のコーナーマンだ。ファイトスポーツではしっかりと組みの練習をしてきたよ」

──ところで先ほどもドゥリーニョが今大会の対戦相手はコーチも練習仲間も良く知っていると言っていました。チームメイトとの対戦はやり辛さもありますか。

「う~ん、カマルはもうサンフォードMMAの所属ではない。コロラドでトレバー・ウィットマンと練習しているしね」

──ただヘンリー・フーフトはこの試合でコーナーに就かないと聞いています。

「なぜカマルがUFC世界チャンピオンになれたのか。ブラックジリアンズでヘンリーの指導を受け、サンフォードMMAで練習してきたからだよ。

チームメイトでなくなっても、ヘンリーにとっては僕と同様に教え子なんだ。だからヘンリーの判断を僕は尊重するよ。それにコーナーにはいなくても、ヘンリーは僕を勝たせるためにしっかりと指導をしてくれたしね。

さっきも言ったようにヘンリーだけでなく、全てのコーチ、チームメイトがカマルのことを知っている。そんな環境で準備してきたんだ。あとはケージのなかで勝つだけさ」

──カマルが彼のレスリング技術をディフェンス面で主に使い、打撃でもジャブを中心にタッチキックボクシングをして、その隙に一気にテイクダウンを狙う。そのうえで寝技には付き合わない。このような戦いをしてくると、相当にハードな戦いになるかと思うのですが。

(C)Zuffa/UFC

「そうやってくるだろう(笑)。ケージに近い位置で戦い、押し込んでくる。そこを想定して準備してきた。

問題ないよ。僕は自分の打撃を信じているし、ケージでの攻防でも負けない。それにテイクダウンだってできると思っているから、試合を楽しみにしてほしい。

パンチは僕の方が強いし、柔術も僕の方が上だ。気持ち、スタミナ、パワー、全てを一つに掛け合わすとカマルより優っている。

とにかく僕の方がハングリーだ。カマルがどんな気持ちで戦うのか、僕には分からない。でも、この試合に賭ける気持ちは僕の方が強い。チャンピオンになるために一番ハードな練習をしてきた。キャリア最高にハングリーな状態だよ。

土曜日にはフィニッシュして、世界チャンピオンになる。カマル・ウスマンをフィニッシュする、世界チャンピオンに相応しい力を見せるよ」

──日本の柔術家たちもドゥリーニョを応援していると思います。

「2010年に日本に行き、今もマルキーニョス、サトシのソウザ兄弟とは良い友達なんだ。今度、日本へ行くことができるのはいつになるか分からない。でも、絶対的にまた日本へ行く。少しでも早く皆に会いたいと思っている」

■視聴方法(予定)
2月14日(日・日本時間)
午前8時30分~UFC FIGHT PASS
正午~PPV
正午~WOWOWプライム

■UFC258対戦カード

<UFC世界ウェルター級選手権試合/5分5R>
[王者]カマル・ウスマン(米国)
[挑戦者]ジルベウト・バーンズ(ブラジル)

<女子フライ級/5分3R>
メイシー・バーバー(米国)
アレクサ・グラッソ(メキシコ)

<ミドル級/5分3R>
ケルヴィン・ガステラム(米国)
イアン・ハイニッチ(米国)

<ミドル級/5分3R>
ジュリアン・マルケス(米国)
マキ・ピトロ(米国)

<ライト級/5分3R>
ボビー・グリーン(米国)
ジム・ミラー(米国)

<ミドル級/5分3R>
ホドウフォ・ヴィエイラ(ブラジル)
アンソニー・ヘルナンデス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ディエゴ・リマ(ブラジル)
ベラル・モハメッド(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ポリアナ・ヴィアナ(ブラジル)
マロリー・マーチン(米国)

<140ポンド契約/5分3R>
アンドレ・イーウェル(米国)
クリス・グティエレス(米国)

<フェザー級/5分3R>
リッキー・シモン(米国)
ブライアン・ケレハー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ゲイブ・グリーン(米国)
フィリップ・ロウ(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ジリアン・ロバートソン(カナダ)
ミランダ・マーヴェリック(米国)

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