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【Gladiator013】植田をTKO、佐々木が涙の勝利&ベルト奪取──「戦う許可をくれてありがとう」

【写真】2017年2月以来の勝ち直りを受ける佐々木信治(C)MMAPLANET

<Gladiator暫定ライト級王座決定戦/5分3R>
佐々木信治(日本)
Def.1R3分42秒by TKO
植田豊(日本)

サウスポーの植田が軽く左ローを蹴り、続いて左ストレートを伸ばしたところでグローブで目を押されたか、一瞬アピールして間合い取り直す。

試合はすぐにタッチグローブから再開され、佐々木の右ハイを植田はブロックし、左フックから右フックを打っていく。

距離を詰めた佐々木に対し、植田が首相撲へ。

そのままケージに押し込んでいった佐々木だが、右を差し返した植田は肩パンチにもヒザを返し、再び首相撲を取り右エルボーを打ち込む。

ここでブレイクが入り、両者が離れる。直後に植田が左フックから右を入れ、ケージに下がった佐々木にパンチをまとめると、右腕を差してテイクダウンを奪う。

植田はバタフライガードにも腰を起こして、パウンドを打って離れる。佐々木も続いたが、ここで再び連打を受けケージに詰まったところでヒザをボディに突き刺される。

頭を固定し左を2発入れた植田は、右から左フックを打ち込む。再びパンチをまとめた植田の攻勢は続き、佐々木は金網を背負い両足が揃った状態でフックを打つ危ない姿勢に。

それでも佐々木は、植田の右に左を合わせると下がり際にもう一発左を振るう。この一発がアゴを捕らえ、植田が後方に崩れ落ちる。

クローズドガードの中から佐々木は左右の鉄槌を落とし、体を左右に振る植田だが効果的な防御態勢は取れず、拳を打たれ続けレフェリーが試合をストップ。

2年9カ月振り、大けがからお復帰戦で勝利した佐々木は正座をして、固まっている。レフェリーに促された立ち上がった佐々木は、左手を挙げられると目頭を抑える。そしてベルトを櫻井代表に巻かれるや、ついに涙が頬を伝う。認定書、勝利者賞を受け取り、記念撮影を終えた暫定チャンピオンはケージに上がってきた夫人と愛娘の姿を確認すると、再び座り込んで頭を垂れた。

ここでマイクを渡された佐々木は「ほとんど3年振りなので分からない人もいるかもしれないのですけど、広島でBURSTというジムの代表をやって3年前まで戦っていました佐々木信治です。

ありがとうございました。あの本当に今、世の中はコロナで大変ななか大会を開いてくれたグラジエイターの櫻井代表、会場に集まってくれた皆さまに感謝しています。

この世の中でお店とかも大変だったり、仕事も大変で──大変なことがいっぱいあると思います。でも俺も3年前にちょっとケガをして、ちょっと死にかけちゃって。選手としては自分でも終わったと思ったところもあったんですけど、諦めずに戻ってこられました。

正直、今日の戦い方はあまり上手じゃなかったですし、ただ気持ちでガムシャラにパンチを振っただけなのであんまり良かったの分からないのですけど、この気持ちがあればこうして戻って来られるので、皆さんも大変だと思うんですけど諦めずに頑張ってください。

それから娘にこうやって見せることができて嬉しいです。もう一つ、旦那があんなケガで入院していたのに、戦う場に送り出してくれた嫁さん──戦う許可をくれてありがとう。今日はありがとうございました」と話した。


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