【BJJ STARS05】ペレイラ&ムニス──世界王者の競演=ヘビー級GPで注目せざるを得ない2人の新鋭
【写真】メレガリやプレギーサでなく、2人の新鋭に敢えて注目したい(C)MMAPLANET
6日(現地時間)、ブラジルにてプロ柔術大会BJJ Stars 05が開催される。今年初の超豪華プロ柔術大会のプレビュー2回目は、世界最高峰の重量級柔術家がズラリと揃ったヘビー級グランプリの見どころを紹介したい。
ワンデートーナメント形式で行われるこのGPの参加者は以下の通りだ。
ニコラス・メレガリ(ブラジル)
フィリッピ・ペナ(ブラジル)
ルーカス・バルボーザ(ブラジル)
エルベース・サントス(ブラジル)
ユーリ・シモエス(ブラジル)
ルイス・パンザ(ブラジル)
グーテンベルギ・ペレイラ(ブラジル)
エリキ・ムニス(ブラジル)
8人の出場選手のなかで、道着着用の柔術世界選手権を制したことがあるのはメレガリ(2017年ヘビー、2019年スーパーヘビー)、ペナ(2018年ヘビー&2019年ミディアムヘビー)、バルボーザ(2018年ミディアムヘビー)、サントス(2017年スーパーヘビー)の4人だ。
またパンザは2013年と2017年に世界大会スーパーヘビー級3位入賞、ノーギ・ワールズでは16年ヘビー級優勝。主にノーギで活躍するシモエスはADCC世界大会(2015年88キロ以下、2017年99キロ以下)とノーギ・ワールズで(2014年ウルトラヘビー&無差別、2016年スーパーヘビー&無差別)で複数回世界王者に輝いている。
以上の6人は、いずれも世界の柔術ファンお馴染みの超トップ選手だ。ここでは黒帯取得後まだ日の浅い──しかし、今後世界最高峰の争いに絡んでくることが確実な──残り2選手を紹介したい。
1人目──GFチーム所属にして現在27歳のグーテンベルギ・ペレイラは、2017年の茶帯世界王者。2018年のパン大会の無差別級では、モハメッド・アリー、フィリッピ・アンドリュー、トミー・ランガカーといった大物を次々と倒して決勝に進出。決勝ではレアンドロ・ロに惜敗したものの、この試合でも引き込んできたロの足を捌いてハーフで胸を合わせかける等、大善戦をみせた。
昨年はもっぱらブラジル国内の試合に出場し、記録に残っているところでは8試合全勝、そのうち6つの一本勝ちを誇っている。スタンドでは重量級離れしたスピードのダブルレッグがあり、トップを取った時のベースの強さと圧力も抜群、そして極めの強さも持ち合わせているこの新鋭は、このGPにおいて歴代世界王者から白星を挙げる可能性を十分持ち合わせている。
もう一人のエリキ・ムニスは、現在23歳。兄のアンデウソンとともにノヴァ・ウニオンの名伯楽ホドリゴ・フェイジャオンの元で紫帯取得後、イザッキ・バイエンスの主宰する若手育成プロジェクト「ドリーム・アート」に参加し、2019年に世界大会紫帯でヘビー級と無差別級の完全制覇を果たした(無差別級は、スーパーヘビーを制覇した兄とクローズアウト。アンディ・ムラサキとのスイープ&スクランブル合戦を制しての優勝だった)。
さらに翌20年のヨーロピアン大会では、茶帯として再びヘビー級と無差別の完全制覇を達成。同年9月にバイエンスから黒帯を授かったムニスは、前回のBJJ Stars大会にて、19年ノーギ・ワールズ王者ヴィクトー・ウゴを倒して黒帯デビュー。その後も連勝街道を走っている。
ムニズの主武器は、長い手足を活かした難攻不落のスパイダーガード。これが重量級の世界最高峰にどこまで通じるのか、注目したい。またチャンピオンメンバーのなかでは、昨年10月にONEでMMA初陣を行い、惨敗を喫したシモエスの動向も気になるところだ。