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【RFC14】久米鷹介 「ラストチャンスぐらいの気持ちで……」

Kume

【写真】ナム・ウィチョルとのタフな連戦が、久米にどのような経験になったか。シモエス戦は真価が問われる再起戦となる。「映像をチェックできたのは1試合だけ。サウスポーでヒールで勝っていました」と久米 (C)MMAPLANET

9日(日・現地時間)に韓国ソウルのオリンピックホールで開催されるRFC14で、エドゥアウト・シモエスと対戦することが決まっている久米鷹介。

昨年はナム・ウィチョルに2連敗を喫した久米が、再起の場に選んだのは同じRFC。去年の苦い経験は久米にとって、どのような経験となったかを訊いた。

──2月9日にRFCでエドゥアウド・シモエスと対戦する久米選手です。2013年は2試合ともナム・ウィチョルに判定負けという戦績でした。今回は他にも選択肢があったようなのですが、RFCを復帰の場と選んだのは?

「2連敗したことで、これからのことを考えたこともありました。ただ、僕としてはRFCでもう一度勝たないと、何も始まらないと思ったんです。そして、どこよりも早く正式にオファーをくれたのもRFCでした。他のイベントに関しては、社長(※鈴木陽一ALIVE代表)が話を進めてくれてはいたのですが、正式なオファーが来たわけではなかったです。

日時が決まっている状態で、オファーを一番最初にくれたのはRFCです。RFCより早く、対戦相手と共にオファーがあれば他のプロモーションで試合をしていた可能性もあります。ただ、リングでの試合だと即答はできなかったと思います。現実問題としてRFCが僕を一番必要としてくれたので、RFCで頑張っていきたいです。ここのところ期待に応えていなかったので……、そういうこともあってRFCで戦うことを決めました」

――2013年を振り返って、どのような1年でしたか。

「苦しかったです。これまでも敗北は経験していますし、すぐに練習をしようという気持ちになるんですけど、2回目の負けの後は……。色々と考えました。でも、最終的にはこの負けを次に生かさないといけないって。まぁ、2試合連続で同じことを言うことになってしまったのですが(苦笑)」

――色々考えたなかで、引退ということも頭をよぎったのでしょうか。

「辞める……ことを全く考えなかったわけではないです。ただ、具体的には引退は意識していません。『ダメなのかなぁ……』って落ち込んでいた感じで。まぁ、将来や生活を考えないわけにはいかないですし、親からも『この機に……』っていう話は少しありました。ネットとかでチェックして隠れて応援してくれるようなところもあるんですが、軽い感じで『もう辞めろよ』とは言われ続けてきました。

それがあの時は、シンミリした感じだったので、少し深刻に捉えましたね。でも、格闘技が嫌になったわけじゃないので、負けを取り戻したい気持ちの方が大きくなりました。少し、休み過ぎて色んなことを考えてしまったような感じです。今となれば、色々と考えることができて良かったと思います」

──ナム・ウィチョルのUFC行きを知った時には、どのような気持ちになりましたか。

「最初はただ単純に『決まったかぁ』と思っただけでした。それからは『どこまで行けるのかな』っていう興味もありますし、悔しさもありました。要所で遅れを取っていなければ、自分が行くことになっていたかもしれないのに……とは考えました。

これまでUFCへ行きたいと口にしてきましたけど、こうやってナム・ウィチョルのように2度も戦った選手がUFCで戦うことになって、より現実としてUFCが感じられるようにもなりました。簡単じゃないですが……。ナム・ウィチョルには頑張ってほしいですけど、まだ僕自身はUFCで戦うという自信は持てないです。ナム・ウィチョルはオファーがあったのだから、出たいと思ったのは当然だと思います。UFCからオファーがきたら、実力不足という風に捉える面があっても、『出ない』という結論は出せないでしょうし」

――ナム・ウィチョルがUFCに出ていくことで、RFCライト級王座は空位となります。

「今は王座云々ではなく、その前に何戦かして勝たないと、ベルトという意識は持てないです」

――そんななか9日には新規参入というべきブラジル人が相手となります。RFCのライト級ではどのようなファイターと戦っていきたいですか。

「う~ん、相手としては怖いのですが、ヴィシール・コロッサは良い目標になります。OFCでも結果を残していますし、あの選手とRFCに戦うことになれば、僕が強くなるために必要なテーマに則した課題を持てます」

――そのテーマというのは?

「打撃が武器で、長時間粘ることができる相手に僕が焦れず戦えるかどうかというのは、大きなテーマなんです。今も意識して練習しています」

――クォン・アソルが復帰戦で転んだのですが、RFCとしてはアソル×久米戦は組んでいきたいカードのようです。とはいえ、フェザー級やバンタム級と比較すると、ライト級は現時点では層が薄いというのが現実です。

「それもあってか、RFCからも日本で試合をしても良いと言われているので、タイミングがあえば日本でも試合をしたいと思っています」

――国内もケージ化が進んでいる面もあります。

「オファーが来ているわけではないのですが、戦績を重ねていけばチャンスが広がるのではないかと、良い風に意識しています。そのためにもお世話になっているRFCでしっかりと結果を出したいと思います。次の試合のようにブラジル人選手を呼んで、日本人の僕にチャンスを与えてくれているわけですし。ラストチャンス、それぐらいの気持ちで行かないとダメです」

――その割には笑顔ですね。

「アァ……。そこなんですよ。今もこうやって笑いながら話してしまう。笑って誤魔化しているというか、そういう気持ちから変えていかないと。このままじゃダメだって父親に言われたこともあったのは、そういう部分からなんですよね。負けたことを考えると、そうやって笑って誤魔化すのが自分の弱さだと思います。

生活のなかで甘さが出ている部分もありました。より考えることで、自分の意見を口にして、誤魔化さないように心掛けています。それが要所、要所でしっかりと考えることで、忍耐力や判断力がついて、試合にも生きると思います。

忍耐力があれば、余裕を持って試合に臨めると思うんです。忍耐力がないから余裕がなくて、力で行ってしまっていたので、練習から意識しているようにしています。簡単ではないですが、意識をしっかりとするように心がけています。練習内容も社長や(日沖)発さんに頼り過ぎていたので、自分で組み立てていこうとも思っています。

この試合が終われば、また東京でも練習したいとは思っていますが、自分の練習環境をガラリと変えるということはないです」

――新たなる一歩となる2月9日の試合へ、ファンへ力強いメッセージをお願いします。

「国の間ではゴタゴタがあっても、韓国のファンの人はいつも気持ちよく応援してくれます。韓国まで来てくれたALIVEの人に、韓国のファンが応援の言葉を伝えて欲しいって言ってくれたこともありました。そういう人たちにも勝って、強い姿を見せることが恩返しになると思うので頑張ります」

■ RFC14 & Young Guns11計量結果

<RFCフェザー級王座決定戦/5分3R+Ex>

クォン・ベヨン(韓国)

チェ・ムギョム(韓国)

<ライト級/5分3R>

久米鷹介(日本)

エドゥアウド・シモエス(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>

キム・スーチョル(韓国)

手塚基伸(日本)

<フライ級/5分3R>

チョ・ナムジン(韓国)

山上幹臣(日本)

<ライトヘビー級/5分3R>

野地竜太(日本)

キム・ネチョル(韓国)

<ライト級/5分2R>

佃貴也(日本)

ユン・ヒョンビン(韓国)

<フェザー級/5分2R>

イ・ヒョンソク(韓国)

キム・イソク(韓国)

<バンタム級/5分2R>

キム・ホジュン(韓国)

キム・デミョン(韓国)

<フェザー級/5分2R>

イ・ジョンヨン(韓国)

クォン・セユン(韓国)

<バンタム級/5分2R>

ジン・テホ(韓国)

チョ・ヨンスン(韓国)

<キャッチウェイト/5分2R>

ナム・イェウォン(韓国)

ムングントスズ・ナンディンエルデン(モンゴル)

【MMAPLANETのYouTubeチャンネル】

 

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