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【UFC169】ユライア、悲願の王座奪取は遠距離の対処が鍵?!

Baro vs Faver

【写真】遠い距離で足を揃えない。踏み込み重視のために、ここも気をつけたいユライア・フェイバー。正規王者となったヘナン・バラォンにどのような戦術をもって挑むのか(C)GONGKAKUTOGI

2月1日(土・現地時間)、ニュージャージー州ニューアークのプルデンシャル・センターで開催されるUFC169「Barao vs Faber2」。大寒波の影響により10キロ程度離れただけの同州イーストラザフォードで行われるスーパーボウルが1日前倒しで開かれると、同日開催を避けるために2日にスライドされるという同大会。メインイベントは大会名にあるようにUFC世界バンタム級選手権試合ヘナン・バラォン×ユライア・フェイバーの一戦だ。

既報の通り、本来は正規王者ドミニク・クルーズと暫定王者バラォンの間で統一戦が行われる予定だった同大会。ドミニクが負傷欠場により王座返上、バラォンが正規王座に認定されユライアの挑戦を受けることとなった。両者の対戦は2012年7月のUFC149以来、1年5カ月振り2度目となる。前回の対戦はラウンド毎でみると非常に接戦だったが、判定結果は49-46が2人で、フルマークが1人とバラォンの圧勝に終わっている。

とはいっても、バラォンが明確に取ったラウンドもローを効かせた2Rと、左をクリーンヒットした最終回のみ。その他のラウンドは距離をとってジャブをタッチし、遠い距離から蹴りを入れたバラォンが、テイクダウンを仕掛けたユライアをアグレッシブ性で上回ったに過ぎない。つまり勝機を分けたのは、バラォンのテイクダウンディフェンスということになる。

UFC& WECの試合を通してテイクダウンディフェンス成功率が95パーセントを超えるバラォンは、組まれてからの展開も強いが、ユライア戦では十分な態勢で組める距離を与えなかった印象が強い。昨年12月のマイケル・マクドナルド戦ではスタンドでパンチを効かせ、ギロチンで試合を決めたユライアだが、やはり最大の武器はテイクダウンからのエルボーやパンチ。強烈なパウンドがダメージを与え、対戦相手の判断能力を鈍らせてきた。

そのテイクダウンを許さないバラォンの遠い距離からの蹴り技は、前回のエディ・ワインランドを破った試合のようにKOパワーを秘めている。ユライアの勝機は、如何に距離をつめることができるか。そしてローを前足に受けないこと。バラォンの左ジャブをよけてテイクダウンに入るには、右ヒザが飛んでこないアウトサイドからの方が安全か。対角線でない前足と同じ左肩を押すニータップからバックという展開が、身を守って削ることができる一番の手ではないだろうか。パンチのプレッシャーは、互角以上のユライアだけにより遠い距離で対処を怠らないで戦えば、念願のUFC世界王座が見えてくる。

■ UFC169「Barao vs Faber」対戦カード

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]ヘナン・バラォン(ブラジル)
[挑戦者]ユライア・フェイバー(米国/1位)

<UFC世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]ジョゼ・アルド(ブラジル)
[挑戦者]リカルド・ラマス(米国/2位)

<ヘビー級/5分3R>
フランク・ミア(米国/10位)
アリスター・オーフレイム(米国/9位)

<フライ級/5分3R>
ジョン・リネケル(ブラジル/5位)
アリ・バガウティノフ(ロシア/7位)

<ライト級/5分3R>
ジェイミー・ヴァーナー(米国)
エイブル・トゥルージロ(米国)

<ライト級/5分3R>
ジョン・マクデッシ(カナダ)
アラン・パトリッキ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
クリス・カリアソ(米国/9位)
ダニー・マルチネス(米国)

<ミドル級/5分3R>
ニック・カトーネ(米国)
トム・ワトソン(英国)

<ライト級/5分3R>
アル・イアキンタ(米国)
ケビン・リー(米国)

<ミドル級/5分3R>
クリントン・ヘスター(米国)
アンディ・アンツ(米国)

<ライト級/5分3R>
トニー・マーチン(米国)
ラシッド・マゴメドフ(ロシア)

<ウェルター級/5分3R>
ニール・マグニ―(米国)
ガサン・ウマラトフ(ロシア)

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