【UFC256】打ち合い&スクランブルの激しい消耗戦は、フィゲイレドがマジョリティ・ドローで王座防衛
<UFC世界フライ級選手権試合/5分5R>
デイヴィソン・フィゲイレド(ブラジル)
Def.1-0:47-46.47-47.47-47
ブランドン・モレノ(米国)
開始早々、フィゲイレドが右の後ろ回し蹴り。さらにパンチを当てた後、ゆっくりダブルで組み付く。モレはが差し返してフィゲイレドをケージに押し込み、フィゲイレドはバックを許しながらグラウンドへ。ここですぐに立ち上がる。スタンドでは左ジャブ、右ボディをヒットさせるフィゲイレド。手数が減ったモレノへプレッシャーをかける。左ボディから右のショート、さらにフェイントをかけながら距離をつめるフィゲイレド。相手の右をかいくぐり、シングルを仕掛けたモレノだったが、これは決まらず。
モレノが左ハイをかわされ、マットに背中を着けると、トップに行くフィゲイレドだったが、これはモレノが突き放している。ラウンド終盤、左ジャブと右クロス、さらにコンビネーションで攻め立てるフィゲイレド。モレノも左ジャブを返し、さらに左ハイを当てる。フィゲイレドも左ハイから右フック、さらに右ヒジを狙う。互いに左ジャブを突きあい、1Rを終えた。
2R、サウスポーに構えるフィゲイレド。モレノのパンチを受けると、オーソドックスからバックスピンキックを放つ。フィゲイレドの右ローに対し、右ロングを当てていくモレノ。フィゲイレドも右クロスから、アッパーを交えたコンビネーションを当てていく。じわりじわり距離をつめるフィゲイレド。左ヒジを放ったところで、モレノが組み付きテイクダウンを奪ったが、ここでフィゲイレドのアイポークがあり、試合は一時中断。
モレノがトップを奪った状態から試合は再開。フィゲレドは回転しながら立ち上がり、モレノにパンチを浴びせる。ミドルレンジから、飛び込んで左フックをふるうフィゲイレド。モレノは相手の動きを見ながら左ジャブを返す。。さらに右ストレートを打ち込むモレノ。フィゲイレドは右ロー、モレノも右ローと左ジャブを返していく。ラウンド残り30秒で、モレノがボディロックからフィゲイレドに背中を突かせる。スタンドに戻ってもモレノがショートの連打を決めた。
3R、モレノの右目の腫れが目立ち、ドクターのチェックが入ってからラウンドがスタート。開始直後、モレノのパンチがヒットするが、フィゲイレドも右ボディを突きさす。フィゲイレドが追いかける展開が続きなか、モレノが組み付いたがフィゲレイドはディフェンス。モレノはそのまま相手をケージに押し込む。
離れたモレノは足を使う。対するフィゲイレドは右バックスピンキック、さらにフックをふるうが、モレノに致命傷を与えられない。やや疲れがみえるフィゲイレドに、飛込ざまのパンチを当てるモレノ。左の連打を浴びるフィゲイレドは、ここで左の前蹴り。これがモレノの急所を捉えてしまい、試合は中断され、フィゲイレドに減点1が与えられた。
再開後、パンチを連打するモレノに対し、スイッチしながら距離をつめるフィゲイレド。モレノにシングルから背中を着かせたが、モレノもケージ際で立ち上がる。残り20秒を切ったところで、モレノの右がクリーンヒット。そこから足を使って3Rを終えた。
4R、右の飛びヒザを繰り出すフィゲイレド。モレノはディフェンスし、距離を保つ。互いに左ジャブを突きあうなか、モレノのワンツーがヒット。さらに右ストレートを何度も当て、さらに右ハイをヒットさせると、フィゲイレドは下がり始める。ここでフィゲイレドがシングルを狙うが、切り返したモレノがテイクダウンに成功した。ケージ際でフィゲイレドを押し込むモレノ。フィゲイレドはバックを見せながら立ち上がった。
スタンドに戻ると、右ボディ、右アッパーをヒットさせたフィゲイレドが距離を詰めるが、モレノの右ストレートもヒットし、フィゲイレドが下がる。消耗戦となるなか、モレノが手数で上回るように。フィゲイレドも右ショートを打ち込むが、打ち終わりに飛び込んだモレノがテイクダウンを奪う。足を利かせるに対し、左を落とすモレノ。フィゲイレドは立ち上がるが、モレノはさらにパンチで追い立ててラウンドを取った。
最終R、開始直後に飛び出したフィゲイレドだが、手を出すことができない。反対にガードを高く上げたモレノがプレッシャーをかける。フィゲレイドは左のミドル。モレノのプレッシャーの前に下がる場面が増えるも、右クロスを当てる。互いに手数が減り、時おり左を繰り出すも、目立った攻撃はなくなってしまう。残り2分のところで、モレノは左右のストレート。フィゲイレドは足を使って回るようになる。モレノは中に入ってくる相手にパンチを当てようとするが、足を滑らせてしまうなど、両者に疲れが見える。試合時間残り40秒、モレノが組み付き、フィゲイレドをケージに押し込む。ここでフィゲイレドが投げを打ち、クリーンテイクダウン。トップから強いパンチを落としたところで、試合終了となった。
裁定は、2人のジャッジが47-47をつけたマジョリティ・ドローで、フィゲイレドの王座防衛に。3Rの減点がなければ、ジャッジ2人のポイントは48-47となり、フィゲイレドの勝利となっていたのか。ドローという結果と併せて、解説陣も「この試合に敗者はいない」と評する激闘だった。