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【ONE113 Inside the Matrix04】ユン・チャンミン戦へ、怒れる高橋遼伍─01─「雑魚相手に勝って、痛い」

【写真】そりゃあ言いたいことはあるだろう。しかし、言葉を正当化するにはケージのなかで語るしかない(C)MMAPLANET

20日(金・現地時間)に中継されるONE113「Inside the Matrix04」でユン・チャンミンと対戦する高橋遼伍。

この両者をABEMA TVのTHE WONDERが追った。MMAPLANETでは高橋を共同取材、ユン・チャンミン戦へ──その葛藤と、自己反省を交え、かなり強く口調で語った。

大会前、日本を発つ直前の高橋の想いとは。


──ユン・チャンピオン戦を控え、シンガポール行きが間近の高橋選手です。今の調子はいかがですか。

「急遽試合が決まって、まとめてやったので体が疲れているのはあります。まぁ年内やっておかないと、コロナ第3波が来たら試合がまたできへんようになるかもしれないし、受けておかなアカンなと思ったので」

──試合まで何日のオファーだったのですか。

「3週前ですね。僕はコロナなんで世の中に合わせてやるというか、無理やり試合に出るよりも練習はたくさんできているから、それで力をつけておけば良いかという考えもありました。

焦ってやることはないんちゃうかっていう……。ROAD to ONEとか、修斗でも試合はできますしね」

──Road to ONEは中原選手と並び、高橋選手は試合に出なかったという話が飛び交っていました。

「アハハハ。自分も中原君と発想が同じで、あの時点ではONEで外国人選手と試合がしたいから、Road to ONEに出るという考えを持っていなかったです。中原君が結構インタビューで言っていて、驚きましたけどね(笑)」

──選手も断る権利があるというのは分かります。

「う~ん、オファーが遅かったりしたら、断ってもありだと思っています。自分、ケアヌ・スッバとやった時もこういうオファーでした。タン・リー戦は2カ月前でしたけど、あれはタン・リーのためですよね。今回も3週間前、ユン・チャンミンのこの日に試合をするっていうのは、僕よりずっと前からあったはずです。で、相手が見つからないから自分らに声が掛かる。そういうところには、思うところはあります」

──私は選手が負けた時に、後悔することないよう戦ってほしいといつも思ってきました。急なオファーだ、体重が違ったなどと考えてしまわない状況で試合を受けてほしいと。ただパンデミックが起こり、UFCやそこに繋がる道に関しては、メチャなオファーでも受けてチャンスをモノにする選手が出てきました。この間は特別で、生かすチャンスだという考えも持つようになったんです。

「それは自分も思います。いつ、大会がなくなるのか分からないので。世界的に難しい状況で、ONEで試合ができることは運が良いです。だから、皆受けろよという考えはあります。ただねRoad to ONEでなく、自分はONEに出たかった。

Road to ONEもあそこで勝てば明確にONEからオファーがくるとか、そういう話だったら受けています。ただ今やもうコロナが終わりそうにない、そうなった時にRoad to ONE、修斗もあるなって考えるようになりました。まだ、これからどういう状況になるのかONEも国内も分からないですけど、ONEが大会を開くことができなくなったり、海外で試合ができないなら国内で戦うしかないですしね」

──ユン・チャンミンにしては、モンゴル人選手と当初戦うはずだったと某シンガポール通から聞いています(笑)。そこがなくなり、高橋選手になったと。ところでキャリア4戦のユン・チャンミンとの試合のオファー、正直なところどのように思っていますか。

「ONEの自分への評価はだいぶ低いなって思います。まぁケアヌ・スッバの時も動きは悪いし、タン・リーには普通に負けました。で、ケアヌ・スッバは中国人のタン・カイに負けて。あんなに動きが悪いヤツに自分はてこずっているわけじゃないですか。

だからレコードはそれなりに良くても、パフォーマンスは悪いからユン・チャンミンにちょうど良い感じやとONEからすれば思われているんでしょうね。チャンミンなんて、めっちゃ囲われているじゃないですか。そうやって舐められている自分が悪いんですけどね」

──ユン・チャンミンはインタビューで『自分より経験があるけど、ファイターにとって一番大切なのは過去3戦。過去3戦の高橋選手の試合内容には見るべきものがない』と言っていました。

「……、まぁその通りですね」

──えぇ、認めてしまうのですか(笑)。

「それは悔しいですけど、認めざるを得ないです。自分でも動きが悪いと思いながらやっていたので。でも、自分から言わせてもらうと──どこの馬の骨が分からん雑魚相手に勝って、調子乗っているお前もなかなか痛いなって」

──そこに関しては……まぁ、決められた相手に勝っているので彼もどうしようもない部分はあるかと思います。それもあってでしょうけど、自ら相手の長所を引き合いにして、完璧に勝ったと強調していました。そう話した上で高橋選手のスタイルは古いと。

「古い? そんなことないと思いますけどね。古いという発想がなかったから、どういうことなんやろう? 古いかな? 古くはないでしょう。見間違えでしょう。そういうところが調子に乗って痛いんですよ」

<この項、続く

■視聴方法(予定)
11月20日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE App
毎週木曜、26時05分~テレビ東京「格闘王誕生! ONE Championship」

ONE113「Inside the Matrix 04」 (11月20日※中継)

2020年11月20日(金・現地時間)
ONE113「Inside the Matrix 04」
シンガポール カラン
シンガポール・インドアスタジアム

■ONE113 Inside the Matrix 04対戦カード

<キック58・3キロ/3分3R>
アスランベック・ジクレーブ(ロシア)
ワン・ジュングァン(中国)

<ムエタイ59キロ契約/3分3R>
ロッキー・オグデン(豪州)
ジョセフ・ラシリ(イタリア)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ブルーノ・プッチ(ブラジル)
クォン・ウォンイル(韓国)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
高橋遼伍(日本)
ユン・チャンミン(韓国)

<61.35キロ契約/5分3R>
マイラ・マザール(ブラジル)
チェ・チョンユン(韓国)

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