【UFC109】次々期挑戦者決定戦!? マーコート×ソネン
6日(土・現地時間)、マンダレイベイ・イベントセンターで開催されるUFC109「Relentless」。全11試合では、ヘビー級×2、ライトヘビー級×2、ミドル級×2、ウェルター級×2、ライト級×3試合と、珍しく各階級がバランスよくラインナップされている。
【写真】日本が誇る実力者、岡見勇信を圧倒したチェール・ソネン。この試合で勝利すれば、史上初のWEC&UFC両世界ミドル級王座に挑んだファイターになる可能性が高くなる (C) ZUFFA
ミドル級とウェルター級は、PPVラインナップに2試合ずつ組まれ、特にミドル級では今後のタイトル戦線に直接関わってきそうなマッチアップが用意されている。
ネイト・マーコート×チェール・ソネン。この試合の勝者は4月10日に行なわれるミドル級世界戦アンデウソン・シウバ×ヴィトー・ベウフォート後の挑戦者になると目されている。07年7月にアンデウソンに挑戦経験があるマーコートは、僅か4分50秒で王者の軍門に下っているが、それ以降は反則絡みでペナルティが課されたターレス・レイチ戦を除くと5勝を挙げ、再びタイトル戦線に戻ってきた。
特に昨年8月にUFCデビュー以来5試合連続で一本勝ちをしていたデミアン・マイアを僅か21秒で下し、その存在を明らかにした。一方のソネンは、昨年2月に事実上のWECミドル級戦線最強の男として、UFCにカムバックを果たすもマイアに三角絞めで敗れてしまった。その後、ダン・ミラー、岡見勇信を相手に圧倒的なテイクダウン能力を発揮し2連勝、タイトル挑戦まであと一歩というところまで上り詰めてきた。
打・倒・極、そつなくこなす総合格闘家的なマーコート、対して強靭なフィジカルを武器に、ダーディボクシング+テイクダウンで強さを見せつけるソネン。動きのある試合のなかで強さを見せるマーコートとは対照的に、ソネンは相手の良さを殺して勝つタイプだ。
ソネンが勝利するには、いかに組みついてテイクダウンに結び付けるか。一方のマーコートは打撃を入れ、組みつかれても倒れず、倒されてもすぐに立ち上がることができるかが鍵となってくる。
抜群のトップコントロール技術を持つソネンは、ガードからの仕掛けに対して、卓越したバランスを見せるが、十字や三角というサブミッションに対しては脆さも持ち合わせている。オールラウンダー=マーコートが、その辺りを突くことができれば2度目の王座挑戦に近づき、ソネンがその機会を与えなければ、史上初WECに続くUFC世界ミドル級挑戦の機会を手にすることになるだろう。
【写真】元IFL世界ミドル級王者ダン・ミラー。UFC戦績は4勝1敗、11の勝利のうち7試合が関節技による一本勝ちだが、寝技という土俵でダミアン・マイアに太刀打ちできるか? (C) ZUFFA
また、同大会ではこの両者に敗れているマイアとミラーの一戦も組まれている。テイクダウン中心ながら、柔術+ボクシングを駆使するミラーと、現代のヒクソン・グレイシーの異名をとる柔術セレブ=マイア。両者揃って、タイトル戦線に留まるためには、これ以上の敗北は許されない。
打撃のトレーニングを十分に取り入れているが故に、その練習の成果を発揮しようとするマイアだが、打撃はフェイントに留め、本来持つMMA柔術で勝負したいところ。ただし、引き込みからスイープに関しては、ミラーも十分に対策を練ってくるに違いない。過去の戦績でいえば、マイアを推す声が多くなるが、勝敗の行方は予想しがたい一戦といえるだろう。
■UFC109「Relentless」対戦予定カード
<ライトヘビー級/5分3R>
ランディー・クートゥアー(米国)
マーク・コールマン(米国)
<ミドル級/5分3R>
ネイト・マーコート(米国)
チェール・ソネン(米国)
<ウェルター級/5分3R>
マイク・スウィック(米国)
パウロ・チアゴ(ブラジル)
<ミドル級/5分3R>
デミアン・マイア(ブラジル)
ダン・ミラー(米国)
<ウェルター級/5分3R>
マット・セラ(米国)
フランク・トリッグ(米国)
<ライト級/5分3R>
マック・ダンジグ(米国)
ジャスティン・ブコールス(米国)
<ライト級/5分3R>
ホニー・トーレス(ブラジル)
メルビン・ギラード(米国)
<ライト級/5分3R>
フィリップ・ノヴァー(米国)
ロブ・エマーソン(米国)
<ライトヘビー級/5分3R>
ブライアン・スタン(米国)
フィル・デイビス(米国)
<ヘビー級/5分3R>
ティム・ヘイグ(カナダ)
クリス・トゥクシャー(米国)
<ヘビー級/5分3R>
ジョン・マジソン(米国)
ホーレス・グレイシー(ブラジル)