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【DEEP96】川原波輝とDEEPストロー級王座防衛戦を控えた越智晴雄「打撃だけでも負ける気はない」

【写真】今の時代、響くのは天才の言葉ではなく──努力家の姿勢だ (C)MMAPLANET

23日(日)、東京都港区のニューピアホールでDEEPがダブルヘッダー=DEEP95 IMPACTとDEEP96 IMPACTを開催する。

その昼夜興行、夜の部のメインで越智晴雄が川原波輝を相手にDEEPストロー級王座防衛戦を戦う。1年5カ月前に防衛を果たした相手との再戦を前にして、越智は何を想うのか。

長身のストライカーの時代を迎えつつあるJ-MMAにあって、越智は自分を貫くことを改めて明言した。
 

──タイトル防衛戦が日曜日に控えています。調整具合はいかがでしたか。

「体調は良い感じに仕上がっています。メンタルも、もうやるだけですし減量を上手くクリアして当日戦うだけですね。僕はスタミナとパワーで戦うタイプなので、過去最高ぐらいに良い体調だから、しっかりと戦えるはずです」

──スタミナとパワーと言われましたが、本当に気持ちで戦うタイプではないでしょうか。

「僕の場合はもうどういう形であれ、勝てば良いということで。そのためには出し切るしかないです。そうやって戦った結果に、勝敗がついてきます。なので、とにかく全てを出し切ろうと心掛けています。やることを決めて、ひたすら繰り返す。それだけなんです」

──昨年3月にダウンこそ喫しましたが、上を取り切った勝てた川原選手とまた戦うことについては?

「そうですね(苦笑)。あまりやるメリットがある試合ではないですが、DEEPのストロー級で他に誰がいるのかって考えると、川原選手は前の試合でもKO勝ちしている強い選手なので。それに僕はとにかく試合をコンスタントにしたい方で、相手云々で気持の入り方が変わることもないので。対戦相手は全部倒して、ベルトを持ち続けることが今の目標で。

それに年末にジャスティン・ブルックスに負けているので、相手を選ぶころができる立場にないですし。格闘技は勝って、力を示すモノだから……全くキャリアのない相手だと戦いたくはないですけど、佐伯さんたちが挑戦者に相応しいと思って試合を組んだ相手なので、しっかりと勝つだけです」

──前回の試合を踏まえて、川原選手を相手にどのように戦わないといけないと思っていますか。

「前は打撃で危ないシーンもあったので……たまたまじゃなくて、被弾したのは川原選手がそれだけの力があることだと受け止めています。だから自分が勝っている部分で勝負をしようとは思いつつ、打撃だけでも負ける気はないです(笑)。そこは勝負したうえで、自分の強いところで戦おうという感じです」

──総じて長身のストライカーは、以前と比較するとテイクダウンディフェンスが強くなっているかと思います。

「本当にその通りです。抱えて倒れるなんていう選手は、いなくなりました。練習相手でも腰がしっかりとしている長身のストライカーは、すぱーをしていても厳しいというのはあります。

それでも僕がやることは決まっているので。死んでも捕まえる。死んでも打撃を掻い潜って倒す。そういう気持ちで戦い明日。打撃を使うとしても、そこをしつこくしてからです」

──その気迫の組みがあることで、また越智選手のオーバーハンドは当たります。

「ハイ、僕の打撃は組みが有りきなので」

──越智選手はRIZINで砂辺選手に勝利しましたが、修斗のストロー級チャンピオンは3代揃ってONEと契約。しかもRoad to ONEで内藤のび太選手と猿田洋祐選手が戦うことが発表されました。同じストロー級として気になりますか。

「興味はあります。のび太さんと猿田さんの試合は、個人的に凄く見たいです」

──我がのスタイルを振り返り、のび太ガンバレという気持ちになりませんか。

「アハハハ。どちらかを応援するというのはないですけど、自分が戦うとしたら、のび太さんは結構嫌なタイプだと思っています。あれだけ根性があって、しつこくて気持ちが強い。ただ猿田選手はフィジカル的に全然上でしょうね」

──相手のスタイルは違っても、しつこい気持ちでいく試合というのは自身の防衛戦にも当てはまることではないでしょうか。

「その通りですね。もう相手を疲れさせて極めるぐらいの気持ちでやろうと思っています。それが僕のこの階級での強みでもあるし……しっかりとやるだけです」

──今回の調整は?

「ほぼCAVEで練習して、あとは石渡さんとアキラさんとやったり、最後の詰めのところで上田(将勝)さんにゴールドジムに来てもらって色々と指導してもらっています。上田さんはずっと長い間一緒にやってきましたし、試合だけでなく色々と気が回る人なので、本当に助けてもらっています。バンテージも巻いてもらっていますしね。セコンドが石渡さんと上田さん、この安心感は半端じゃないです」

──盤石の態勢ということですね。ここで勝って、その後については考えることはありますか。

「今、コロナ禍の影響で世界中の格闘技がどうなっていくのか分からないですが、それでも同じ階級で強い選手がいるところで戦いたいと思っています。状況が状況ですので、そういう部分と合わせて決めていきたいです」

──コロナの時代だからと格闘技で世の中に勇気を与えるとか正直、私は好きじゃないのですが……根性タイプの選手の試合はコロナ禍でなくても胸に響くモノがあるかと思っています。世の中、天才ばかりではないですし、言葉ではなく試合で諦めない姿勢を見せてもらると。

「本当に今、言ってもらえたように……自分ができることは、試合のなかで本気になってやることだけです。そういう試合を見た人が、翌日の仕事とかにやる気になり、明日の活力になるのであれば本当に嬉しいです。なので自分は精いっぱいやるだけです」

■ DEEP96 IMPACT対戦カード

<DEEPストロー級選手権試合/5分3R>
[王者]越智晴雄(日本)
[挑戦者]川原波輝(日本)

<バンタム級/5分3R>
昇侍(日本)
CORO(日本)

<フライ級/5分3R>
村元友太郎(日本)
鮎田直人(日本)

<バンタム級/5分3R>
高野優(日本)
笹晋久(日本)

<フライ級/5分2R>
島袋チカラ(日本)
松丸息吹(日本)

<バンタム級/5分2R>
橋本優大(日本)
ヒロヤ(日本)

<フェザー級/5分2R>
岩永翔吾(米国)
西谷大成(日本)

<ライト級/5分2R>
レバナ・エゼキエル(コンゴ民主共和国)
畠山祐輔(日本)

■ DEEP95 IMPACT対戦カード

<ウェルター級/5分3R>
佐藤洋一郎(日本)
阿部大治(日本)

<メガトン級/5分3R>
関根”シュレック”秀樹(日本)
酒井リョウ(日本)

<キック63キロ契約/3分3R>
KINGレイナ(日本)
熊谷麻理奈(日本)

<バンタム級/5分3R>
CORO(日本)
ドリームマン(日本)

<ライト級/5分2R>
大原樹里(日本)
鈴木琢仁(日本)

<ライト級/5分2R>
LUIZ(日本)
大木良太(日本)

<95キロ契約/5分2R>
ジョシュア・ロビンソン(米国)
中村圭佑(日本)

<フェザー級/5分2R>
高塩竜司(日本)
鬼山反猫(日本)

<フライ級/5分2R>
渋谷カズキ(日本)
加藤瑠偉(日本)

<ストロー級/5分2R>
林豊(日本)
キンタ・ジ・エンド(日本)

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