【ONE109】要注目!! K-MMAの名脇役=ぺ・ミョンホが大舞台へ。「自分が諦めるまで、終わりはないです」
【写真】33歳、17勝6敗1分──デビュー戦の相手は、竹内出!! ぺさんがONE初陣を前に語った(C)MMAPLANET
プロMMAデビューは2006年2月、有明コロシアムで開催されたMARSだった。ここからDEEP、香港ベースのLegend FCを経てキャリアのピークを迎えようという時に、兵役へ。その後もすぐに表舞台に戻ることなく、3年10カ月のブランクを経てAngel’s Fightでカムバックを果たした──ぺ・ミョンホ。
いつも笑顔を絶やさず、場を明るくする好漢がONE初陣を、本日28日(金・現地時間)のONE109「King of the Jungle」で迎える。33歳のベテランが、メジャーに進出。ムラット・ラマザノフ戦を前に、その心境を尋ねた。
──ペさんにONEで再会できるとは思ってもいなかったです。
「去年の11月に契約したんです。ずっと昔から色んな大会で取材をしてもらっていて、自分もここで会えて嬉しいです」
──ONEでは韓国人選手が目立ってきましたが、ぺさんのようなキャリアのある選手でなく若い選手が主流です。
「今、韓国のMMAファイターはとてもONEで戦うことに興味を持っています。私も同じです。このようなメジャーな大会で戦うことは、誰にとっても夢ですからね」
──ぺさんは日本からアジアベースのLegend FCで戦いウェルター級王者になり、今やUFCで活躍中のリー・ジンリャンを破るなどしていました。が、レジェンドFCの活動停止後はROAD FCで1度だけ戦い、ここからという時に兵役に行かれました。そして、4年近いブランクを経て実戦に戻ってきました。
「兵役のブランクを経てなおMMAファイターでいようと思ったのは、チームMADのおかげです。チームがあり、仲間がいて、そこに変わらぬ練習があった。だからMMAを続けることができました。チームMADは自分の心です」
──兵役後、Angel’s Fightを選択したのは?
「それは彼らの条件が良かったからです。断る理由がありませんでした。それまでのキャリアの多くを韓国以外で戦ってきて、AFCは自分の国で戦う機会を与えてくれました。そして母国の人々に自分のことを知ってもらうより良い機会になったんです」
──日本のMMAもそうですが、韓国のMMA界は凄く政治的ですよね。選手が戦う場所を自由に選択できない状況が多いです。
「アハハハハハ。本当に複雑な状況です……。なんと言えば良いのか……ただし選手に十分な能力があり、勝っていればトップに立てます。ファイターは力で、道を切り開いていくものだと思っています。力があれば、どんな政治力にも屈することはありません」
──その言葉通り、ぺさんはAFCでもウェルター級王座を獲得しましたが、昨年4月にブラジリアンのジョナス・ボエノに敗れベルトを失ってしまいました。戦い続けるモチベーションが途絶えることはなかったですか。
「自分が諦めるまで、終わりはないです。ベルトを失ったのは事実です。そして、なぜ自分が負けたのかも分かっています。自分のミスで敗れたことで、また勉強になりました」
──あの試合まで9連勝でした。
「そうですね、1つの負けで引退を考えることはありません。ただしONEで戦う機会を得られた今、過去の勝利も敗北も関係ないです。この場で勝利を得ることに集中しています」
──対戦相手はキャリア5戦ながら無敗のロシアン、ムラット・ラマザノフです。印象を教えてください。
「まず、大きいですね(苦笑)。レスラーでテイクダウンからグラウンドを狙ってくるでしょう。彼の試合をチェックしても、無敗だから危険なシーンがなかったです。だから明確にムラット・ラマザノフの弱点は分かっていないです。でも、いくつか攻略方法を見つけています。まぁ、見ていてください(笑)」
──テイクダウン防御とスクランブルはチームMADのお家芸ですね。
「確かにその通りです。チームMADの選手はスクランブルに長けています。そして、テイクダウン防御に秀でています。と同時に皆が個々の力を持っています。スクランブルからスタンドに戻って戦う選手、スクランブルからグラウンドでトップを取って戦う選手がいます。しかし、その軸にスクランブルがあることは間違いないです」
──ぺさん、ムラット・ラマザノフ戦後に目指す先を教えてください。
「ウェルター級チャンピオンです」
──この階級には岡見勇信選手、そして秋山成勲選手がいます。
「アハハハハ。どうなるか、そこは見守っていてください」
■ONE109対戦カード
<ONE Super Seriesキックボクシング世界女子アトム級選手権試合/3分5R>
[王者]スタンプ・フェアテックス(タイ)
[挑戦者]ジャネット・トッド(米国)
<ONE Super Seriesムエタイ世界ストロー級選手権試合/3分5R>
[王者] サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
[挑戦者]ロッキー・オグデン(豪州)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アミール・カーン(シンガポール)
江藤公洋(日本)
<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
秋山成勲(日本)
シェリフ・モハメド(エジプト)
<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ティフェニー・テオ(シンガポール)
三浦彩佳(日本)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
山口芽生(日本)
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
トロイ・ウォーセン(米国)
マーク・アベラルド(ニュージーランド)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
シャノン・ウィラチャイ(タイ)
ホノリオ・バナリオ(フィリピン)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リトゥ・フォーガット(インド)
ウー・シャオチェン(台湾)
<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ムラット・ラマザノフ(ロシア)
ペ・ミョンホ(韓国)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ラディーム・ラフマン(シンガポール)
ジェフ・チェン(カナダ)