【WEC45】水垣、3ラウンドに盛り返すも無念の敗戦
■第7試合 バンタム級/5分3R
スコット・ヨルゲンセン(米国)
Def.3R終了/判定
水垣偉弥(日本)
【写真】敗れたという事実には変わりないが、ベストファイト・オブ・ザ・ナイトを獲得したことをポジティブに捉えたい (C) ZUFFA
試合開始早々、右ストレートから左を出す水垣。しかし、ヨルゲンセンの組みついてからのヒザ蹴りから右ストレートを受け、前のめりにバランスを崩す。がぶりの状態を抜け出した水垣は、ヨルゲンセンをケージに押し込む。態勢を入れかえてきたヨルゲンセンのボディにヒザを突き上げる水垣だが、左足をすくわれ、尻持ちをつかされる。
すかさず立ち上がった水垣は、距離をとって得意の右を放って行く。さらに水垣は左ボディから右ストレートをヒットさせたが、ヨルゲンセンの連打でダウンを喫し、パウンドを纏められる。バックを許し、さらにパウンドを受けながら、水垣は何とか立ち上がることに成功。四つの態勢でラウンドを終えたが、WEC出場以来、最大の窮地に追い込まれたラウンドだった。
打撃戦が持ち味ながら、打ち負けてしまった水垣。何とか盛り返したい2Rだが、すぐにケージへ釘つけに。左ストレートからダブルレッグで攻め込むヨルゲンセン。倒れないように立ち上がったところにショートフックを連打された水垣は、距離ができるとパンチを繰り出すが、ここでも打ち勝つことはできない。
ケージ際の攻防から、再び打ち合いになるものの、組みつかれ倒されそうになった水垣。2Rも劣勢を覆すことができず、最終ラウンドへ。
ポイントの挽回でなく、逆転KOもしくは一本が必要な水垣。前に出て果敢にパンチを振るうが、無理に攻めてこないヨルゲンセンはスウェイから組みついて時間の経過を待つ。水垣がパンチで攻めると、ヨルゲンセンは距離を取り、隙をついてテイクダウンを狙った。
この試合初めて、差し合いからテイクダウンに成功した水垣は、パスからチョークを狙う。ロールして立ち上がったヨルゲンセンから、再びテイクダウンを奪った水垣だが、残り試合タイムは30秒、ハーフからパウンドを落としたいところだが、ヨルゲンセンは首を押さえてパウンドを許さない。
最後の10秒、体を突き放しパウンドを落とした水垣を、ヨルゲンセンが蹴り上げ、直後にタイムアップ。最終ラウンドは持ち直した水垣だったが、序盤の2Rの劣勢を覆すには至らず、ジャッジの裁定は3者29-28で敗れた。