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【FINISH04】日曜日の午後、山内慎人さんが開いたFINISHを見て

Punch & Ground Controll【写真】MMAは幹、葉先、どちらも高度にレベルアップしている。強くなるための実戦の多様性が必要だ(C)MMAPLANET

2日(日)、東京都港区のリバーサルジム東京スタンドアウト田町で行われたFINISH04を訪れた。

FinishFINISHはプロ修斗からパンクラス、PXCやHEATで活躍していた山内慎人さんが主宰しているアマチュア大会で、ケージでグラップリングを行うのと同様にパンチ✖グラウンドコントロールというルールを用いていることが気になっていた。


Sannai PXC山内さんはまだ日本がアジアに気づいていない頃、2012年にマニラで行われたPXCに出場し後のUFCファイターであるラッセル・ドォーンと戦い、アジア太平洋とテイクダウン&スクランブルMMAに触れた先駆者だ。

彼がPXCで戦ったとき、前日がONEフィリピン大会ということもあり──エア・チャイナの台北経由マニラ行きのフライトを用意し、ギャラは雑誌で書いて手にしてください──という条件を飲んでくれた、現K-1プロデューサーの中村拓己氏が現地取材を敢行してくれた。

帰国後、改めて山内さんを取材した中村君から彼が北米MMAに関して、非常によく考えていることを伝え聞いてはいた。「あの山内君が、こういうことを始めたのか」──パンチ✖グラウンドコントロールという試合形式を知り、MMAで強くなるためのMMAでない実践形式ルールを試行錯誤しながら確立しようとしているんだと、勝手ながら思った。

日本のMMAにはアマ修斗という巨塔と、JMMAFという世界最大組織の傘下団体を代表としてプロモーションごとにアマ大会が行われている。代表格のアマ修斗はパウンドが認められていないが、裁定基準とそのスタイルにパウンドがあった時の場合という仮定法が含まれている。一方、JMMAFはヒール無しでパウンド有効ルールを用いている。

どちらもMMAだ。一方で山内さんが用いたパンチ✖グラウンドコントロールは、スタンドはボクシング、テイクダウンが許され相手が背中をつければコントール、コントロールに至るまではパンチ、つまりパウンドを打つことが許されている。実際、今日実施された3試合のうち2試合はパウンドで勝敗が決し、スタンドバック状態でダーティーボクシングから強烈なパンチも見られた。

MMAは打・倒・抑・極が重なり合っており、MMA用の打撃、テイクダウン、抑え、極めが存在しているが、今や打撃のための打撃、打撃がない状況でのテイクダウンとスクランブル、腕が自由になった状態での抑えやポジショニング、打撃がない状況での関節技や絞め技の精度が高いほどMMAで強くなれる。

そのためにMMAファイターでも一部のプロ選手は、MMAの試合に出るようになっても柔術やグラップリングの試合に出て、実戦で自分を磨いている。試合と練習はやはり違う。選手は試合だからこそ学べるということを良く口にしている。なら壁レスは? シュートボックスは?

Grappling特に練習ではパウンドを思い切り打つこもとも、スタンドで思い切りパンチを打ち抜くこともまずはない。山内さんが実戦として試合を組むようになったパンチ✖グラウンドコントロールと同様に、MMAで強くなるためのグラップリング、MMAで強くなるための打+グラップリング、MMAで強くなるための打撃戦、MMAで強くなるためのシュートボックス、そんなある意味──シチュエーションMMAと呼べる実戦はアマチュアだけでなく、プロとして戦うようになった選手たちにも必要ではないだろうか。

プロになってリスクの高いMMA以外の試合に出ることはできないという事実はある。ただし、選手層が薄くなり、絶対論でなく相対論で海外と差が開いた日本のMMA界──「世界へ」という掛け声とプロで外に出て行くだけでなく、強くなるための必要なことに果敢にチャレンジしないといけない時代になったことは明白だ。

組織でなく、仲間とそんな活動をし始めた山内さんと日を改めて話をさせてもらいたい。


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