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【ONE & Pancrase】酒井代表、質疑応答──ONEに行きたくない選手は必要ない?「極論、別問題」

Sakai【写真】珍しく熱くなりかけた酒井代表だが、奥歯にモノが詰まったような言い回しから、しっかりと結論を述べ曖昧さを回避した受け答えをしてくれた(C) MMAPLANET

14日(木)、東京都渋谷区のホテル・サンルートプラザ新宿でONE ChampionshipとPancraseにより、パートナーシップ契約の締結に関する記者会見が行われた。

REBELSとグループ化したパンクラスだが、今回のパートナーシップはMMAに関してのモノと説明した酒井正和パンクラス代表、記者の質疑応答は以下の通りだ(※要約)。


──世界基準として7年に渡り、北米ユニファイド・ルールでの戦いを推進してきました。ユニファイドでないONEとのパートナーシップを結ぶにあたり、世界標準の基準が変わったのでしょうか。また今後、ONEルールを取り入れていかれるのでしょうか。

「そこに関して言いますと、地域によってルールが違います。州によってもルールが違います。パンクラスは一番分かりやすいということで、ユニファイドをベースに考えてきました。しかし、アジア・ブランドとして広げていく世界標準もありだと思っています。

今は現行ルールを変えるつもりはまだ全くないですが、将来的にはそういったモノを見据えて……要はアジアで強くなければ、意味はないですから。世界標準とは、選手が海外に出て勝てること。そこを目指してルールが変わっていくことは徐々にあるかと思います」

──防衛戦で勝った選手も独占契約の対象となりますか。

「ハイ」

──パンクラスと契約している選手でUFCだったり、RIZINを希望すると対応はどうなっていきますか。

「今回、パートナーシップ提携を結んでいますからピラミッド構想が出来上がったと理解していただいた方が良いと思います」

──ということは他の団体に関しては、パンクラスは考慮しないということでしょうか。

「パンクラスに出ている選手は、提携する前からONEに上がりたい──といえば、どうぞという形でやってきました。今後、選手が『他に出たいのか?』というのはあります。そこに対して、こちらとしてはパートナー提携をしているのだから、こっちに出ようとなります」

──UFCやRIZINに出たい選手はパンクラスで戦っても意味がないとファンは捉えるかと思います。

「ファンが……ちょっと、分かりづらいです」

──UFCと行き来したりがありましたが、これからはなくなりますか。

「なくなることはないです。ただUFCとはピラミッド構想がないので……今の話は選手が出たいか出たくないかという話ですよね?」

──つまりパンクラスで戦っていると、UFCを希望する選手にはパンクラスでない方が良いという話ですか。チャンピオンになるとONEと契約するのであれば、UFCを目指すならパンクラスでチャンピオンならない方が良い?

「こういう発表をしているので、そういう考えでいる選手がいるんだったら、それで良いのはないですか。私たちはこのプラットホームを完成させる。日本を盛り上げるためなので。パンクラス=UFCというイメージがあっても、僕は特にそれを謡っていませんので。もっと広い意味で……ようやくアジアのプラットホームが来て、ちゃんとしたビジネスモデルの中でやっていく。それが最終的に選手の生活の糧になるわけですよ。そいう世界で類がなかったことを私たちはやろうとしているんです。

だから選手がどうのこうのではなく、こういう契約を結んでいますので当然パンクラスに上がっている選手はチャンピオンを目指しているわけですから。その話は、逆にいえばチャンピオンを目指さずに戦っているということなので、そういうのはウチのランカーではないので……基本的には。チャンピオンを目指して、生計を立てて次のステップにしたいという思いがあるはずなので。それが……固有名詞の感覚ではないと捉えています」

──選手には色々と選択肢があると思うのですが、酒井代表はチャンピオンになってONEに行きなくない選手は、パンクラスは必要ないと言われているのと同じだと思いますが。

「全然違いますよ。そういうことは言っていない。そんな極論を僕はしていない。それは別問題だと思いますよ」

──どう別問題なのでしょうか。ファンも選手も、そこが一番知りたいところだと思います。パンクラスで戦っているけど、目標はUFCだという選手は取材していても存在しています。

「もちろん、いますよ」

──そういう選手に関しては、パートナーシップを結んでいるのだからONEで戦えば暮らしていけるんだと啓蒙していくということでしょうか。

「う~ん、そうですね。啓蒙はしていきます。そして選手がどこかに出たいかということに関して、僕は今までも規制はしていませんし、何もしていません。選手のために今回のパートナーシップを結んでいます。なので選手が一番表に出てきている話で別にファンを無視したり、選手を無視しているわけではありません。そこに関して言うと、啓蒙はどんどんやっていきますし、そういうモノは時間が掛かるので──今日がスタートなのでそういう活動をしていこうとかと思います」

──現実的な質問で、パンクラスと契約している選手がRIZINに出場することはありますか。あるいはベルトホルダーは?

「ベルトホルダーはないです。これは独占契約ですから」

──ランカーだったり、複数契約を結んでいる選手をパンクラスとRIZINのなかで、例えば以前の石渡選手のような形で派遣という形で出場させることはありますか。

「ないです。そこはないです。基本的にこういうプラットホームでやっていくので、選手を啓蒙してくこともできるし、協力してくれと話すことはすぐにでもやっていくと思います」

■ Pancrse303対戦カード

<暫定バンタム級KOPT/5分5R>
[暫定王者]ハファエル・シウバ(ブラジル)
[挑戦者]瀧澤謙太(日本)

<ライト級/5分3R>
上迫博仁(日本)
サドゥロエフ・ソリホン(ロシア)

<フェザー級/5分3R>
堀江圭功(日本)
田中半蔵(日本)

<フライ級/5分3R>
翔兵(日本)
ライリー・ドゥトロ(米国)

<バンタム級/5分3R>
田中路教(日本)
ウラジミール・レオンティブ(ロシア)

<フライ級/5分3R>
神酒龍一(日本)
秋葉大樹(日本)

<フライ級5分3R>
荻窪祐輔(日本)
中村龍之(日本)

<女子バンタム級/3分3R>
東陽子(日本)
チョン・ソユン(韓国)

<ライト級/3分3R>
小林裕(日本)
阿部右京(日本)

<バンタム級/3分3R>
井関遼(日本)
高城光弘(日本)

<バンタム級/3分3R>
前田浩平(日本)
平田純一(日本)

<ネオブラッドTバンタム級1回戦/3分3R>
大谷啓元(日本)
上野惇平(韓国)

<ネオブラッドTバンタム級1回戦/3分3R>
永井佑虎(日本)
廣川懸三(日本)

<ネオブラッドTバンタム級1回戦/3分3R>
山本敦章(日本)
聖王DATE(日本)

<ネオブラッドTフライ級1回戦/3分3R>
猿飛流(日本)
岡野竜己(日本)

<ネオブラッドTフライ級1回戦/3分3R>
三澤陽平(日本)
廣中克至(日本)

<ネオブラッドTフライ級1回戦/3分3R>
赤崎清志朗(日本)
聡-S DATE(日本)

<ネオブラッドTストロー級1回戦/3分3R>
御代川敏志(日本)
立花恵介(日本)

<ネオブラッドTストロー級1回戦/3分3R>
川端康太(日本)
平賀正孝(日本)

■ONE90対戦カード

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
[挑戦者]青木真也(日本)

<ONE世界女子ストロー級(※56・7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]シィォン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者]アンジェラ・リー(米国)

<ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者]長谷川賢(日本)

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]ケビン・ベリンゴン(フィリピン)
[挑戦者]ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)

<ONEフライ級(※61.2キロ)ワールドGP準々決勝/5分3R>
デメトリウス・ジョンソン(米国)
若松佑弥(日本)

<ONEライト級(※77.1キロ)ワールドGP準々決勝/5分3R>
エディ・アルバレス(米国)
ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)

<キック72キロ契約/3分3R>
ヨーセングライ・IWE・フェアテックス(タイ)
アンディ・サワー(オランダ)

<ONEフライ級(※61.2キロ)ワールドGP準々決勝/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
アンドリュー・レオーネ(米国)

<ONEフライ級(※61.2キロ)ワールドGP 準々決勝/5分3R>
和田竜光(日本)
イヴァニウド・デルフィーノ(ブラジル)

<ONEフライ級(※61.2キロ)ワールドGP準々決勝/5分3R>
カイラット・アクメトフ(カザフスタン)
リース・マクラーレン(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
V.V Mei(日本)
クセニア・ラチコワ(ロシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ゲイリー・トノン(米国)
アンソニー・アンゲレン(オランダ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ロッタン・ジットムアンノン(タイ)
ハキーム・ハメック(フランス)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
パニコス・ユーサフ(キプロス)
モハマド・ビン・マフムード(マレーシア)

<キック・フライ級/3分3R>
秋元皓貴(日本)
ヨゼフ・ラシリ(イタリア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ユン・チャンミン(韓国)
バラ・シェッティー(インド)

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