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【Special】挑戦、Evolve MMAトライアウト─07─トライアウト前に中島太一が語っていたこと─01─

Taichi Nakajima【写真】このインタビューはトライアウト開始の4日前、11月5日にパラエストラ東京で行われた (C) MMAPLANET

今月9日(金・現地時間)から15日(木・同)までシンガポールのEvolve MMAでトライアウトが行われた。日本から柴田モンキー有哉、覇彌斗、澤田龍人、上久保周哉、手塚裕之、佐藤天、そして中島太一の7名がこのトライアウトに参加した。

MMAPLANETでは中島以外の6名の事前インタビューを掲載してきたが、ここではトライアウト以前に収録していた中島のインタビューをお届けしたい。

12月9日(日)のPancrase302で中原由貴戦が決まっていた中島だが、今月9日(木)に体調不良を理由に試合を辞退したという発表がパンクラスからあった(※中原は中村晃司と対戦)。体調不良は事実。そして中島は試合出場は取り止め、トライアウトは受けた。彼内面にはどのような想い、そして葛藤があり──この決断に至ったのか。

まずは4年前にONEとの契約がありながら、その後はONEで戦うことがなかった彼の4年間を振り返り、トライアウトにどのような気持ちで挑んでいたのかを伝えたい。

なおトライアウトの合否の発表はEVOLVE MMAのドキュメンタリー動画は配信されると同時に公とされる。


──中島選手には4年前、パラエストラ東京近くのファミレスでONEと契約を果たしたことで取材をさせて頂いて以来になります。

「あぁ、ありましたね。行きました、ファミレス(笑)」

──あの時はパンクラスのワールドスラムで優勝→WSOFという流れがなくなり、ONEと契約を果たしたというインタビューでした。当時、ゴン格の編集部員だった亀池君が中島選手を、私が中井(祐樹)さんをインタビューさせてもらったのですが、それからの4年はまるであの時に思い描いていた未来とは違うモノになりました。

「あのインタビューをしてもらってから、試合に出たいと何度もONEにアプローチをしたのですが、『まだ決められない』という返答が続いたんです。あの時はデビュー3年目ぐらいで、僕もどんどん試合をしていた時期だったので、半年も決まらないという状態で限界になりました。

で、DEEPのさいたまスーパーアリーナ大会で北田(俊亮)選手と戦って負けてしまって……それでONEからリリースされたんです(笑)」

──試合が組まれないから、他で試合をして負けて切られた。そういうONEとオーナーが同じEvolve MMAのトライアウトを受けるうえで不信感はありませんか。

「不信感というか、イヴォルブのトライアウトは受けますが、ONEで戦いたいという気持ちは全然ないです」

──その気持ちは理解できます。中島選手は北田選手に敗れたあと、パンクラスで国際戦を2試合戦い、WSOF JAPANからACBへ舵を切りました。まだACBの実情が日本に伝わっていなかった時、なぜロシアのイベントを選択したのでしょうか。

「人と違うことがしたかったからです。そして、ずっと海外で戦いたいという気持ちがありました。中国、ブラジル、ヨーロッパ、色々な国の団体にメールを送りまくって、一番返事が早かったのがACBだったんです。

僕も全くACBのことは知らない状態でした(笑)。きっと誰も知らなかったですよね」

──そして蓋を開けてみると、とんでもない場所でした。

「どんなところか分からないですけど、ロシアというだけでとんでもない所という思いはありました。ヒョードルに刷り込まれていましたから。でも、そういう過酷な場所で戦いたかったんです」

──結果、アルマン・オスパノフのようなとんでもない相手も含め2勝3敗という結果でした。

「はい。ただ、自分ではとんでもないところだという気持ちは戦い始めるとなかったです。回りは「凄いな」、「よく行くな」、「怖くない?」などとよく言われていましたけど、僕のなかでは恐ろしいところに行ったという想いはそれほどなかったです。もちろん戦った相手は皆、強かったですけど」

──イベントの進め方など日本とはまるで違ったかと思います。

「現地に入ってもスケジュール通りでモノゴトが運ぶことがまずなかったです。なにより、その前に飛行機の問題がありました。タジキスタンに行くのに2日かかったり。トランジットは5時間の予定が17時間になって(苦笑)。試合のたびに飛行機はスケジュールが狂ったりして、そこも含めて精神的に強くなれましたね。

汚い場所は汚いし、夜もやかましい場所がありました。日本と比較するとそれはやり辛かったです。ロシアの人はファイター以外は、どうにもフレンドリーでなくて。僕らから見ると、街にいるロシア人の視線は冷たかったです(笑)」

──そのACBでの戦いを終え、パンクラスで戦うまで1年が空きました。

「ACBで借りを返すつもりでした。ただ契約選手が増えて、それほど試合は組めないと言われました。時間をもう無駄にしたくなかったので、また中国、欧州、ブラジル、豪州と海外の大会で戦えないかとコンタクトを取ったのですが、話がまとまらなかったです。その時にパンクラスから話をもらったんです」

──ACBではバンタムとフェザー級、2つの階級で戦ってきましたが、パンクラスではフェザー級で田村一聖選手と戦いました。

「ハイ。フェザー級でもフィジカルで負けることはなかったですし、通常体重を少し増やすこともできたので。無理にバンタム級に落とす必要はないのでフェザー級で戦っていくつもりです。体も大きくしてきたので」

──そして12月のパンクラスで中原由貴選手との試合が決まりました。

「田村選手に勝ってオファーを貰ったのですが、その時にはトライアウトを受けることは決めていました。こんな話があるんだって……月に4000ドルを貰って練習できる……これにチャレンジしない人がいるのかって思いました。それ以上稼いでいる人は違うかもしれないけど、あの環境とあの額……すぐに飛びつきたくなりますよ。イヴォルブいには田村選手との試合を終えてから、すぐに連絡をすると9月中に返事ももらえました。

書類審査に受かって、僕の練習と熱意を見てもらったら行けると思っていたので。一番の難関が書類審査でした」

──繰り返しますがONEとイヴォルブはどう考えても近い関係です。

「でも違う会社だし、僕はトライアウトに合格してもONEには出ないです」

──そんなに語気を強めて良いのか……。

「アハハハハハ。確かにそうですね(笑)。でもUFCとBellatorでも交渉するということが書いてあったので受けるんです」

<この項、続く>

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