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【ONE75】セクストンとONE初戦へ、下石康太─01─「チャトリさんから『強い。出ないか』と」

Kota Shimoishi【写真】マレーシアの国産車プロトンが駐車している──クアラルンプールで下石はONE初戦を戦う (C)TAKASHI NAKAKURA

13日(金・現地時間)、ONE75「Pursuit of Power」がマレーシアのクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催され、下石康太がアリエル・セクストンと対戦する。

昨年3月のDEEPでの国内予選からRoad FCライト級100万ドルトーナメントに出場してきた下石の挑戦は、今年3月の準決勝でマンスール・ベルナウイに敗れたことで終幕を迎えた。

あれから4カ月、下石が新たなる戦場にONEを選択しセクストンと戦う下石に、改めてベルナウイ戦を振り返ってもらいONEを選択したプロセスを話してもらった。


──この後、計量2日目が控えている状況ですか、77.1キロに調整するのは70.3キロとは違いますか。

「いやぁ、楽ですね。全く無理のない感じです。僕の場合はリカバリーも全くないでしょうが、対戦相手が戻すことができるのか……その辺はよく分かっていないです。戻しているってことは、ある程度水抜いてきたのかなってことになりますし。何度か、姿を見ましたが体調は良さそうでした」

──減量がないと、練習の終盤など体調も変わって来るのでしょうか。

「めちゃくちゃ体調は良かったです。70キロだと疲れが溜まっていくのですが、今回はすぐに77キロになっていましたし、減量らしい減量がなくて練習の強度を上げてくと自然と77キロになった感じで。最後まで普段の感じで、ずっと練習できました」

──計量に尿酸値が加わりました。

「リミット丁度だと水をたくさん飲むと体重オーバーするので、76キロまで落として水をいっぱい飲んで計量に臨んでいます」

──明日が試合なのですが、3月でロードFCの時、試合後に話を伺うことができなくて。マンスール・ベルナウイ戦は、3RにRNCで敗れました。あの時、2Rまで攻勢だったにも関わらずバックを制されて急に動きが止まったように見えたのですが。

Shimoishi vs Bernaui「バックを取られた時は、確かに動きが止まってしまいました。腕を絡まれていて、ちょっとどうするか迷ってしまったんです。下手に動くと腕を取られるなって思っていたら、そうしたら動きが止まってバックを取られてしまって。

実はあの時、パンチを被弾して骨が折れたとかはなかったんですが、アゴがかなりグラグラになっていて。絞めも抜けられるかと思ったのですが、アゴごと絞められて耐えられなくなり、入られてしまいました」

──なるほど、そのようなことがあったのですね。その後、ONEに出ようと思ったのはいつ頃だったのでしょうか。

「トーナメントが終わった時にロードとの契約は無くて、フリーになったので今後については中蔵さんと今後の話もしていました。で、試合が終わってから1週間後ぐらいにイヴォルブMMAのアミール・カーンがスパーリング・パートナーを探しているということで、シンガポールに行かないかという話を貰ったんです」

──佐藤天選手も行っていたアミール・カーンの練習相手ですね。なら、カーンはサウスポー対策をしていたということなのでしょうか。

「いや僕もそう思っていたのですが、対戦相手はオーソドックスだということで2週間の滞在期間中、ずっとオーソドックスでやっていたんです(笑)」

──アハハハハ、何ですかソレは?

「まぁ、パートナーといってもイヴォルブのプロ練習に参加してアミールとペアを組むという形で、ガンガンとスパーリングをするという感じではなかったんです。でも帰国する前の日がスパーだったので、僕も最後に爪痕を残したくて、普通にやろうとしたら『ここもオーソで頼む』と言われて(苦笑)。

お金ももらって雇われて行っていたので仕方ないです。オーソでやって、できる限りはやりましたけど、納得できる終わり方ではなかったです。

そこで僕は分かっていなかったのですが、チャトリ(シットヨートン=イヴォルブMMA代表&ONE CEO)さんが来ていて、終わってから日本語で『強い。ONEに出ないか』と言って貰えて。こんなんじゃないんですって思ったんですけど、そこからですね」

──それ以前にONEは視野に入っていたのですか。

「正直あまりなかったです。ベルナウイ戦の前にタイガームエタイで練習していた時に一緒にトレーニングしていたティモフィ・ナシューヒンが出るので、そこから見るようになった感じですね。チャンピオンが誰で、どんな選手がいるのか把握するようになったのは。ONEは独特の団体という印象を持っていたのですが、最近はAbema TVの提携もあって、ロードとの契約も切れたという良いタイミングだったと思います。本音のところでは欧米の選手と戦いたいという気持ちはありました。でも、ONEのライト級の選手に関して、何か云々いえるほどのレベルは僕にないですし十分に強い選手が集まっています」

<この項、続く

■ONE75対戦カード

<ONE世界ウェルター級王座決定T準決勝(※83.9キロ)/5分3R>
アギラン・タニ(マレーシア)
ゼバスチャン・カデスタム(スウェーデン)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
ジョー・ナタウット(タイ)
ヨハン・フェアテックス・ダライ(フランス)

<ONE世界ウェルター級王座決定T準決勝(※83.9キロ)/5分3R>
ルイス・サッポ(ブラジル)
テイラー・マグワイヤー(米国)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ジャダンバ・ナラントンガラグ(モンゴル)
徳留一樹(日本)

<キックボクシング・ミドル級/3分3R>
セルゲイ・マスロボエウ(リトアニア)
フロホォ・キャウアッシ(フランス)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キアヌ・スッバ(マレーシア)
シエ・チャオ(中国)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アリエル・セクストン(コスタリカ)
下石康太(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
エミリオ・ユールシア(米国)
リー・カイウェン(中国)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ジヒン・ラズアン(マレーシア)
プリシーラ・ジャオル(インドネシア)

<ムエタイ・フライ級/5分3R>
ペッダム・ペッティンディー(タイ)
ジョシュ・トナ(豪州)

<80キロ契約/5分3R>
トレストル・タン(フィリピン)
パク・デソン(韓国)

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