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【UFC221】ロス・ピアソンと対戦、ライト級再転向の廣田瑞人 「負けたら終わり」

Mizuto Hirota【写真】パースのホテルで。現地ではスケジュールの変更が重なっても廣田が動じる様子はない (C)TRI-FIGHT

11日(日・現地時間)、豪州はパースのパース・アリーナで開催されるUFC 221「Romero vs Rockhold」でロス・ピアソンと対戦する廣田瑞人。

昨年9月の日本大会で減量を失敗した苦い経験から、階級を上げることを決意した廣田は、実に5年半振りにライト級で戦う。

対するピアソンはTUF09ウィナーでUFCでの格は廣田より上のファイターだ。遠くても近くても、パンチを届かせるテクニシャンとの対戦を前に、後がない廣田は泥臭く勝つことを明言した。


──現地の方ではイベントウィークのスケジュールが変わったり、色々と大変だそうですね。

「まぁ、そういうものだと思っているので大丈夫です(笑)。それで気持ちが乱れたりだとか、体調管理に問題が出たりはないです」

──季節が逆の南半球ですが、調整の方は上手くいっていますか。

「順調です。夏といっても外で日が照っていると暑いぐらいで、ホテルの部屋のなかは空調もつける必要がなく丁度の良い気温だし。空気も凄く乾燥し過ぎているということもなく、寒い日本より過ごしやすいです」

──改めて9月の体重オーバーについて尋ねさせてください。

「ハイ」

──体重を落とせなかったことに関しては、やはりそこがライト級再転向の要因になっているのでしょうか。

「キャッチウェイトでも試合はあるということだったのですが、試合がなくなってショックでした。でも、自分が体重を落とせなかったのでしょうがないですよね、自分の責任なので」

──計量の様子を見ていると、試合をするのは危ないかと思いました。

「あの時は本当にきつかったです。短時間で体重を落としすぎて、計算ミスでした。あのあと、最近はUFCも計量失敗にはシビアになっているので、もう体重を落とせないような失敗はないようにライト級に戻しました。

体重を落とすことに関しては、とても楽になりました。フェザーだと試合前の最後の方は、体重のことばかりを気にしないといけない状況だったので。もう、ライト級に戻した今はフェザー級の時のような減量はできないですね」

──パフォーマンス的には?

「大丈夫だと思っています。ただライト級はかなり久しぶりなので試合になるとどう感じるのかは、実際にやってみないと分からない部分はあるので、どうなるのか……ですね」

──今回の試合に関していうと、対戦相手のロス・ピアソンもフェザー級で戦っていたこともあり、大きな部類の選手ではないです。

「やっぱり相手あってのモノだし、ピアソンは身長も変わらなくて同じぐらい……少し向うが大きいぐらいでしょうね」

──ファイターとして、どのような印象を持っていますか。

「テクニカルな打撃の持ち主ですね。倒すタイプというよりも綺麗に戦う。上手な感じで戦いますね」

──その相手に対して、廣田選手がすべき戦いは?

「自分の距離にしないといけないと思います。相手と似たような感じですけど、そこで如何に自分のパンチを当てていくのか」

──中間距離の戦い、真っ向勝負になりそうですね。

「自分もそう思っています。そういう対決になるでしょうね。ピアソンも自分から組んでくるタイプでなく、フェイントでテイクダウンを混ぜてという感じですし。殴り勝ちたいですね」

──そう言いつつも抜群に上達したバックキープにも期待しています(笑)。

「ハハハハ。倒せたらグラウンドでは結構いけると思っています。組み技をみてもらっている植松(直哉)さんからも一本を期待しているよって言われていますし(笑)」

──ところで午前8時半ごろに廣田選手の試合が行われます。またまた午前中の試合ですね。

「ただ、ここと日本は時差も1時間で問題ないですし、朝の8時から動くようにしています。大会当日はロビーに5時集合なので新宿からさいたまスーパーアリーナで移動するより、会場も全然近いですし大丈夫です」

──またライト級でキャリアの再構築が始まります。

「負けたら終わりです。だから何としてでも勝ちたい。絶対に落とせない試合です。パンチを当てたいですね。それと際の部分で上を取るとか、ギリギリのところで競り勝たないといけない。そういうタフな試合になることは覚悟しています。3R、どっちに転んでもおかしくない展開になると思うので、そこをモノにしたいです」

──では最後に日本で応援しているファンに一言お願いします。

「ピアソンは今、豪州に住んでいて英国にブッ飛ばしても戻ってきちゃうことになるので(笑)。とりあえず、ブッ飛ばします」

■UFC221対戦カード

<UFC暫定世界ミドル級王座決定戦/5分5R>
ルーク・ロックホールド(米国)
ヨエル・ロメロ(キューバ)

<ヘビー級/5分3R>
マーク・ハント(ニュージーランド)
カーティス・ブレイズ(米国)

<ヘビー級/5分3R>
タイ・ツイバサ(豪州)
シリル・アスケア(フランス)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイク・マシューズ(豪州)
リー・ジンリャン(中国)

<ライトヘビー級/5分3R>
タイソン・ペドロ(豪州)
サパルベク・サファロフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
ダミアン・ブラウン(豪州)
キム・ドンヒョン(韓国)

<ミドル級/5分3R>
ロブ・ウィルキンソン(豪州)
イスラエル・アデサニャ(ニュージーランド)

<フェザー級/5分3R>
アレキサンダー・ヴォルカノフスキー(豪州)
ジェレミー・ケネディ(カナダ)

<フライ級/5分3R>
ベン・ヌグエン(米国)
ジョズエ・フォルミーガ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ロス・ピアソン(英国)
廣田瑞人(日本)

<バンタム級/5分3R>
石原夜叉坊(日本)
ホセ・キニョネス(メキシコ)

<ウェルター級/5分3R>
ルーク・ジュモー(ニュージーランド)
阿部大治(日本)

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