【EJJC2017】さぁヨーロピアン開幕。ルースターに芝本、混戦Lフェザーはジョアオ、ムスメシ&アイザック
【写真】6月のムンジアルへ向け、柔術家たちの2017年がリスボンから始まる (C)MMAPLANET
今週の17日(現地時間・火曜)から22日(同・日曜)にかけて、ポルトガル、リスボンにあるパヴィラォン・ムルチウソス・ジ・オジヴェラスにてIBJJF(国際柔術連盟)主催のヨーロピアンオープン柔術選手権が開催されている。ヨーロッパを中心に、各国から強豪が参戦するこの大会の見所を、3回に分けてお届けしたい。まずは、日本人選手も登場する軽量級3階級から見てみよう。
【ルースター級】
大会3連覇中のカイオ・テハが今年はマスターの部にエントリーしたことで、各選手に一挙にチャンスが広がった最軽量級。一番の注目選手は、昨年テハと決勝で対戦し、互角のモダン柔術戦を展開した上で終盤に投げで攻勢に出て、残り数秒までどちらが勝つか全く分からないほどの接戦を演じてみせた芝本幸司(トライフォース)だ。
昨年はその後の世界柔術でもテハに屈し、アジア選手権では橋本知之に敗れて日本最強の座をも譲ってしまった芝本。世界制覇の悲願を果たすために、超強豪の名が見当たらないこの大会はなんとしても優勝したいところだ。
同階級には、以前芝本に一本勝ちしたことのあるニコラ・ギャラール(トゥーロンBJJ)に加え日本から戸所誠哲(パレストラ岐阜)もエントリーしている。
【ライトフェザー級】
世界的強豪がひしめき、本年度もっとも熾烈な争いが繰り広げられそうなのがこの階級だ。真っ先に目に付くのが、昨年優勝のジョアオ・ミヤオ(PSLPBシセロ・コスタ)のエントリー。昨年優勝分け合った同門のイアゴ・シウバとともに、2年連続のクローズアウトを狙う。
しかし今年は、そこに大きな壁が立ちはだかることとなった。ミヤオ・キラーとして名を馳せるマイキー・ムスメシ(ブラザCTA)だ。ミヤオ兄弟の得意なモダン柔術のポイントゲームにおいて、ことごとく最後に彼らを出し抜いて勝利するムスメシは、なんとジョアオ相手にギ、ノーギ合わせて4戦全勝。今回ジョアオは、この天敵を打ち破る策を見せることができるだろうか。
さらに、昨年の世界柔術にてムスメシを倒してみせた新星アイザック・ドーダーラインと、大ベテランの元世界王者のガブリエル・モラエスのアリアンシ勢もエントリー。世界選手権の行方を占う上でも、見逃せない戦いが次々と行われることになる。
【フェザー級】
この階級の嬉しい驚きは、何度も世界王者に輝いたレジェンド、コブリーニャことフーベンス・シャーレスの名があること。37歳にして世界トップの実力を維持し続ける鉄人は、米国若手のジャンニ・グリッポやベテランのエスキジートことカーロス・ホランダとともにアリアンシ勢による制覇を狙う。
このアリアンシ勢に対抗する有力候補には、イサッキ・パイヴァ(サイキョー)、チアゴ・ブラボー(ブラザCTA)らの名前が挙げられる。