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【UFC201】漢気ローラー=左の位置での右フック、気になる滑らかウッドリーのガード

Rbboie Lawler【写真】左が最も威力を発揮できる位置で、強力な右を持つことが漢気ローラーの大きな武器となる(C)MMAPLANET

30日(土・現地時間)、ジョージア州アトランタのフィリップス・アリーナでUFC201「Lawler vs Woodley」が開催される。メインはイベント名にある通り、UFC世界ウェルター級選手権試合=王者ロビー・ローラー×タイロン・ウッドリーの一戦が組まれている。


その絶対に諦めない不屈の闘志、必ず殴り勝つ漢気ファイトが信条のローラーにとって、これが3度目の防衛戦。王座を獲得したジョニー・ヘンドリックス戦、初防衛戦=ローリー・マクドナルド戦、さらに2度目防衛戦=カーロス・コンディット戦と常に激戦を乗り越えてきた。

サウスポー、強力な威力を誇るパンチ力を武器に20歳で初めてオクタゴンで戦ったローラー。この最初の挑戦は4勝3敗という戦績でUFCを去ることとなった。その後、ハワイのICON、エリートXCでミドル級王者に君臨。Strikeforceを経て、2014年2月に8年4カ月振りにUFCと再契約、32歳で世界ウェルター級のベルトを巻いた。「素晴らしい旅だった。でも簡単ではなかったよ」という王座獲得時のコメントが、彼のキャリアを物語っている。

その素晴らしい旅を誰よりも激しい戦いとともに続けているローラーにとって、転機は2013年にATT所属になったことだろう。殴り合いは強いが、寝技になると諦めるのも早かったローラーが、まずテイクダウンディフェンス能力を磨いた。さらにがぶった状態でのパンチ、続けてバックコントロール直後のパウンドの威力が飛躍的に増した。

この2つの武器を手に入れたことで、ローラーのスタンドでの拳の圧力がさらに強まったことはいうまでもない。伸びる左ストレートは元々破壊力十分だが、ここに加えて返しの右フックも迫力満点。加えて現代MMAの最新武器といえるエルボーに関しても、左ストレートの距離になった時に、より接近している右からエルボーをドンピシャで打ち込む術も体得している。

チャレンジャーのウッドリーはベン・アスクレンやマイケル・チャンドラーと同じミズーリ大レスリング部出身、2009年に26歳にMMAデビューを果たすとスコット・コーカーの目に留まり、3戦目にしてメジャー=Strikeforce入りを果たした。この間、ローラーと同じプロモーションと契約していたが、当時はローラーがミドル級で戦っているため接点はなかった。

アンドレ・ガルバォン、タレック・サフィジーヌ、ポール・デイリーらを下したウッドリーは、キャリア11戦目でストライクフォース世界ウェルター級王座を賭けてネイト・マーコートと戦い、初黒星を喫している。その後はズッファがストライクフォースを買収したことで、UFCの配下となり5勝2敗という戦績をオクタゴンで世界王座に挑むことなった。

去年の10月に王座挑戦権を手にするために戦う予定だったヘンドリックスが、これ以上の減量は体に危険だというドクターの診断があり、キャンセルに。この際、試合が無くなっても公開計量に表れ、リミット以下の体重を誇示したように、ウッドリーの勝負への拘りの強さ人一倍強い。そんなウッドリーの武器はレスリングで鍛え上げた強靭な肉体から放たれるパンチと、当然のようにテイクダウンだ。

最近では打撃が目立っているが、一時期は力任せだったこのボクシングが、今や上半身を非常に柔らかく使い、ヘッドムーブも滑らかで肩の動きもスムーズになっている。オーソの構えで上半身を左肩を引いたスウェイから右の拳を伸ばす。ここで一気の踏み込みがあればテイクダウンからドライブという選択肢もウッドリーには存在する。

気になるのは、やや遠目の距離にいるのでガードは高くないが、近づいた時もパンチを打つ際に顔を守ることができないことがある点だ。

特に左を打った際にアゴが顔面ががら空きになると、これはローラーの左ハイの格好の餌食になる可能性が出てくる。ローラーと同様にATT所属のウッドリーだが、この試合に関しては地元セントルイスのATTイヴォルーションで調整を続けており、「俺は彼のトレーニング内容は想像がつくけど、ローラーは俺が何をやっているか分からない」とその利点を語っている。

いずれにせよ、ウッドリーとしてはテイクダウンを織り交ぜて削っていくことが良策といえるだろう。そこでテイクダウンを仕掛けられたローラーが先に疲弊しないと、ウッドリーは苦しくなる。同じようなスタミナ・ロスなら、ローラーのタフな精神力が絶対的な最終兵器になりうるので、ウッドリーにとっては攻撃と体力温存を頭に入れたファイトが必要不可欠となる──そんなUFC世界ウェルター級選手権試合だ。

■ UFC201対戦カード

<UFC世界ウェルター級選手権試合/5分5R>
[王者] ロビー・ローラー(米国)
[挑戦者] タイロン・ウッドリー(米国/4位)

<女子ストロー級/5分3R>
ローズ・ナマジュナス(米国/3位)
カロリーナ・コバケビッチ(ポーランド/5位)

<ウェルター級/5分3R>
マット・ブラウン(米国/9位)
ジェイク・エレンバーガー(米国)

<バンタム級/5分3R>
フランシスコ・リベラ(米国)
エリック・ペレス(メキシコ)

<フライ級/5分3R>
イアン・マッコール(米国/5位)
ジャスティン・スコッギンス(米国/13位)

<ライトヘビー級/5分3R>
ニキータ・クリロフ(ウクライナ/11位)
エド・ハーマン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ロス・ピアソン(英国)
ホルヘ・マスヴィダル(米国)

<ヘビー級/5分3R>
アンソニー・ハミルトン(米国)
ダミアン・グラボウスキ(ポーランド)

<フライ級/5分3R>
ウィルソン・ヘイス(ブラジル)
ヘクター・サンドヴァル(米国)

<ウェルター級/5分3R>
マイク・グレイブス(米国)
ボヤン・ベリチコビッチ(セルビア)

<フライ級/5分3R>
ライアン・ベノイ(米国)
フレディー・セラーノ(コロンビア)

<ライト級/5分3R>
セザール・アルザメンディア(パラグアイ)
ダミアン・ブラウン(豪州)

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