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【Japanese National BJJ】アダルト再挑戦の杉江が、盟友・細川と並び『世界』へ再始動

Akira Hosokawa & Daisuke Amazon Sugie【写真】細川と杉江、二人三脚は道場運営だけでなく世界への挑戦でも見られることとなった(C)CARPE DIEM HOPE

16日(土)と17日(日)、東京都大田区の大田区総合体育館において記念すべき第1回となるジャパニーズ・ナショナル柔術選手権2016が開催される。昨年8月、岐阜に日本で最も美しい柔術アカデミーといって過言でないCARPE DIEM HOPEを開いた杉江アマゾン大輔、そしてALIVE時代からの盟友が彼とともに同アカデミーで指導に当たっている。そんな2人がジャパニーズ・ナショナルに揃い踏み、カルペディエム・ホープ旋風が巻き起こるのか。
Text by Takao Matsui

昨年8月にオープンしたカルぺディエムの代表を務める杉江アマゾン大輔は、「一騎討」の第2回大会で優勝した後、引退することを決めていた。昨年1月、最愛の娘との辛い別れがあり、上記にあるよう道場設立に向け動き出し、さらには新しい命を授かるなど多忙な生活を送る中で、選手としてのモチベーションを保つのは難しかったのだろう。

そのアマゾンがもう一度、世界を目指すべく立ち上がることができたのはなぜなのだろうか。杉江は、静かに語った。

「世界を目指す細川の練習相手を務めているうちに、自分の心が揺れていることに気づきました。そして、単純に自分も世界選手権へ出たいと思うようになっていったんです。ここまで柔術を続けてきて、正直、やり切った感覚もありましたが、勝ち負けだけではなく生き様を見せられればいいなと思うようになっていきました」

エントリーしたのは、ライト級から階級を落としたフェザー級。ここには加古拓渡、塚田一太郎、大塚博明ら強豪が揃っている。杉江が入ることで、大いに注目を集めることとなった。

【写真】2月21日の全日本マスター選手権で人生初のフェザー級エントリーを果たし、ぶっちぎりの優勝をしているアマゾンがついにアダルトに復帰する(C)JBJJF

【写真】2月21日の全日本マスター選手権で人生初のフェザー級エントリーを果たし、ぶっちぎりの優勝をしているアマゾンがついにアダルトに復帰する(C)JBJJF

「ライト、ミドル、無差別の試合をしてきて、未知の領域となるフェザー級はすごくモチベーションが上がっています。じつは大会に出ようと思い始めてから周りには黙って体重を落としていったのですが、75・74キロを超えた辺りから病気を心配する声が出てきまして、さすがに公表するようにしました」

白帯の生徒が多く通う新道場は、杉江と細川のツートップが世界を目指すことで、大いに盛り上がってきているという。杉江と日夜、練習に明け暮れる細川は、道場内の雰囲気と自身の抱負を次のように話す。

「まだ白帯の生徒ばかりなので、状況がよく分かっていない人もいますが、世界選手権出場について関心を示してくれています。道場が立ち上がって初の公式戦になるので、自分を試すような大会になりそうです。今は、杉江さんと死ぬほど練習をしています。自分に求められるのは海外の強い選手と戦っていく姿を見せることだと思うので、1戦1戦、その期待に応えていきたいです」

あえて出稽古をしないで杉江との練習に拘っているという細川は、カルペディエム・ホープを背負う覚悟が見え隠れする。「安定感が出て、前ほどムラがなくなってきている。今は、僕より強いですよ。むしろ、僕よりも安心して試合を見ていられるんじゃないですか」(杉江)。

「杉江さんも、いい感じで仕上がっています。まだまだ強いです」(細川)。互いの信頼関係と世界選手権へのモチベーションが相乗効果を生み、強さを増しているのは間違いない。とくに細川は、昨年10月のGround Impact 2015で五味隆典を下したことで注目度がさらにアップしている。それでも、特別な思いはないと笑う。

【写真】細川は五味戦と本職・柔術は別物と断言する(C)MMAPLANT

【写真】細川は五味戦と本職・柔術は別物と断言する(C)MMAPLANT

「五味選手との試合は異種格闘技戦的な緊張感はありましたが、グラップリングルールは自分のホームというか、本分ですから。勝てたことで自信にはなりましたが、今回の大会とはまったく別物です」

細川に浮足立ったところは一切なく、世界選手権への出場、その先にある世界一という目標を見据えている。杉江にしても、その思いは同じだ。CARPE DIEM(今を生きる)と娘の名前(優希ちゃん)からつけた「希望=HOPE」の言葉通りに、最後の最後まで柔術への情熱が消えることはない。2人の思いは試合を通じて、きっとその胸に伝わってくることだろう。

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