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【WSOF-GC02】MMA禁止の国からの刺客<02>中島太一と対戦、クエロ「限界まで戦い、フィニッシュする」

Arnold【写真】日本で戦うことが夢だったというクエロ。キャリアは9勝4敗。中島太一を相手にどのような試合をやってのけるか (C)MMA FACTORY

7日(日)に東京都文京区TDCホールで開催されるWSOF-GC02 「WSOF-GC JAPAN」。WSOF-GC日本大会でMMAが認められていないフランスが、テディ・バイオレットともにアーノルド・クエロが来日し、中島太一と戦う。
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パリのMMAファクトリーから初来日を果たす。クエロもまたMMAファイターとして、母国では不当な扱いを受けている。そんなクエロにとって日本で戦うことは夢が実現したことを意味し、それだけ高いモチベーションを保っていた。

──WSOF-GCというグローバルな組織が行う日本大会で試合をする。このレアなケースについてどのような気持ちですか。

「まず日本で試合ができるという事で、もの凄くモチベーションが上がっているんだ。家族やチームメイトたちからも、『大きなチャンスだ』と言われているしね。とにかく。早く試合がしたくてたまらないよ」

──日本のMMAに対する印象を教えてください。

「僕にとって日本はMMAの全てがスタートした国だと思っている。PRIDEを見て、僕はこのスポーツに夢を抱くようになったからね」

──フランスと日本のMMA界の交流は、2000年頃までパリやオルレアンで行われていたゴールデン・トロフィーという道着着用、パンチや蹴り、投げも寝技があるが、パウンドは反則という試合形式がありました。ゴールデン・トロフィーについはご存知ですか。

「いや、知らないなぁ」

──ではクエロ選手がMMAを始めた理由は?

「最初は興味があったから練習を始めたんだけど、そのうちに『チーク・カンゴにプロになったらどうだ』と誘われて、プロになる決心をしたんだ」

──MMAを始める前に他の格闘技経験はありましたか。

「ムエタイをやっていた。アマチュアの試合も何試合かしましたし、フランスのアマチュア王者にもなった事があるんだ」

──今もフランス政府がMMAを認めない現状について、どのような想いでいますか。

「自分の国でMMAが認められないのは本当に辛いよ。MMAのベースはスポーツなのに、一部の人たちが我々を野蛮人、下手したら凶悪犯のような感じで見てくる。本当に大きな間違いだよ」

──母国で目指す戦いができない。クエロ選手はこれからどのようなステップアップを図りたいと思っていますか。

「その事に関しては、すべてコーチのロペスとマネージメントに一任しているよ。プロファイターはそういうことは事は専門の人間に任せ、練習して強くなることに集中するべき。もちろん米国で試合ができるようになるのが理想だけど、日本で試合をすることも夢だったので、今回の参戦でその夢が叶った。とても満足しているよ」

──いずれフランス政府がMMAを認める日がやってくることを願っています。

「そうなって欲しいね。でなければ我々ファイターは、海外でしか試合ができない状況が続いてしまう。いつの日か合法化される事を願っている」

──改めて今回対戦する中島太一選手の印象を教えてください。

「僕にとっては、この試合は大きな挑戦だ。激しい試合になる──とだけしか今は言えないね」

──技術的にクエロ選手は、どのような部分に気を付けて戦いますか。

「対戦相手が誰でも、全局面で対応できなければならない。そして相手の攻撃をかわさなければいけない。そういった事に注意を払いながら試合をするつもりさ」

──日本のファンはクエロ選手のことをほとんど知りません。得意な動き、技を教えてもらえないでしょうか。

「打撃はもちろん、絞め技も得意だけど、僕が日本にやってきた理由は自分の限界まで戦う、そしてフィニッシュすること。この2点以外は頭にないよ」

──中島選手とどのような試合がしたいですか。

「それはシークレット(笑)。日曜日を楽しみにしていてほしい」

──なるほど。では最後に日本のファンへメッセージをお願いします。

「ファンの皆の声援が僕に力を与えてくれる。SNSでの投稿やメッセージ、全てがモチベーションになるので、これからもサポートをヨロシク」

■WSOF-GC JAPAN対戦カード

<WSOF-GCヘビー級王座決定戦>
エブゲニ・エローヒン(ロシア)
ブランドン・キャッシュ(米国)

<ライト級>
郷野聡寛(日本)
ミロスラウ・ストラバック(スロバキア)

<フェザー級>
小見川道大(日本)
テディ・ヴュレ(フランス)

<ヘビー級>
川口雄介(日本)
リチャード・オドムス(米国)

<フェザー級>
児山佳宏(日本)
カミル・レボウスキー(ポーランド)

<フライ級>
中村優作(日本)
ローレンス・ギグリオ(米国)

<女子アトム級>
渡辺久江(日本)
イ・イェジ(韓国)

<ストロー級>
猿丸ジュンジ(日本)
ジャレッド・ブルックス(米国)

<バンタム級>
中島太一(日本)
アーノルド・クエロ(フランス)

<女子バンタム級>
メイ・ウウイ(シンガポール)
アナ・ベズナー(ウクライナ)

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