この星の格闘技を追いかける

【UFC FOX16】スカ勝ちの期待・大、五味隆典×ジョー・ローゾン

Takanori Gomi【写真】これまでのローゾンはいってみれば五味には手の合うタイプ。豪華なスカ勝ちも期待できる(C)MMAPLANET

25日(土・現地時間)にイリノイ州シカゴのユナイテッド・センターで開催されるUFC on FOX 16「Dillashaw vs Barao 2」に日本から五味隆典が出場、ジョー・ローゾンと対戦する。

五味にとっては昨年9月、UFC JAPANでマイルズ・ジュリーに敗れて以来、10カ月振りの再起戦となる。日本のファンの前でキャリア初のKO負けというショッキングなシーンを見せてしまった五味だが、ローゾンは決して分の悪い相手ではない。UFC戦績11勝7敗、13度もボーナスゲットしているローゾン、うち6回がファイト・オブ・ザ・ナイトという名勝負男だ。

ただし、このボーナスを受賞した試合は2勝4敗と負け越している。基本、サブミッションでのフィニッシュ系のローゾンだが、そこに至るまでのプロセスとしては打撃を効かせてから寝技の攻防に持ち込むという印象が強い。そして、その打撃戦はファイト・オブ・ザ・ナイト獲得6度という事実は示す通り、真っ向勝負系──不利な状況になっても、より前に出ていくタイプといえる。

こうなってくると五味は強い。前回の試合で初のKO負けをしているのに──という意見もあるだろう。ただし、あのKOは見えないパンチ。そして覚悟ができていないときに被弾した右ストレートだ。ジュリーは序盤から前蹴りを駆使して距離を支配、そして左ジャブを見せることで、五味の頭と体にその左ジャブをインプットさせた。左ジャブが来るというなかで、頭をずらしたところで受けた左ストレートによる敗北。ローゾンは上下の打ち分けこそあるが、ジュリーのように距離を支配し、虚をつくパンチで勝負するファイターではない。

遠い距離から飛び込んで、中間距離で真っ向勝負。そうなれば左右の構えから繰り出される五味の拳の威力も全開、さらに打ち合いという状況だと彼には打たれ強いという長所が生きてくる。気をつける必要性があるのはボディ。顔面、近距離で被弾するパンチと違い、ボディは効かされる傾向がある。そういう部分を踏まえると、ヒザやミドルに気を付けたい五味だけに、やや様子を窺う必要はあるがドシドシと接近戦を仕掛けてほしい。

■ UFC on FOX 16対戦カード

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] TJ・ディラショー(米国)
[挑戦者] ヘナン・バラォン(ブラジル)

<女子バンタム級/5分3R>
ミーシャ・テイト(米国/2位)
ジェシカ・アイ(米国/5位)

<ライト級/5分3R>
エジソン・バルボーサ(ブラジル/7位)
ポール・フェルダー(米国)

<ライト級/5分3R>
ジョー・ローゾン(米国)
五味隆典(日本)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジャン・ヴィランテ(米国/15位)
トム・ローラー(米国)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー(米国)
ダニー・カスティーリョ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ケニー・ロバートソン(米国)
ベン・サンダース(米国)

<バンタム級/5分3R>
エディ・ワインランド(米国/6位)
ブライアン・キャラウェイ(米国/12位)

<ライト級/5分3R>
ダロン・クルックシャンク(米国)
ジェイムス・クラウス(米国)

<ライト級/5分3R>
ラムジー・ニジェム(米国)
アンドリュー・ホルブルック(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
ジェサミン・デューク(米国)
エリザベス・フィリップス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ザク・カミングス(米国)
ドミニク・スティール(米国)

PR
PR

関連記事

Movie