【Brave CF30】チーム・ラカイ、非ONEファイター最強の男スティーブン・ローマンが4度目の防衛戦へ
【写真】右からサンジャオ、ローマン、1人おいてパック(C)BRAVE CF
23日(土・現地時間)、これからすぐにインドはハイデラバードのガチボリ・インドアスタジアムでBrave CF30が開催される。
バーレーン王族が母体のBrave CFにとって30回目の区切りのイベントは、インド南部でムスリム文化の色濃い人口750万を超える大都市で行われる。
今大会のメインはチーム・ラカイの非ONEチャンピオンシップ契約最強といっても過言でないスティーブン・ローマンが4度目の同王座防衛戦をルイ・サノデキス相手に戦う。1992年1月生まれ、27歳のローマンはキャリア13勝2敗。2017年11月のブレイブCF参戦初戦でゲリー・マンガットと破り同王座を獲得し、これまで3度の王座防衛に成功してきた。
現ONE世界ストロー級王者ジョシュア・パシオ、ライト級のダニー・キンガド、同じくブレイブで活躍しているジョマー・パックら、ラカイMMA第2世代のローマンのベースは当然のように散打だが、PXCからブレイブCFと北米ユニファイドルールで戦ってきたこともあり、ラカイでも最も北米MMAよりのスタイルを駆使している。
サウスポー、左ストレートを見せておいて実は前手のフックが最も威力を持っているのは、構えこそ違えど兄弟子のエドゥアルド・フォラヤン譲りともいえる。ガードを高く、顔を守るスタンスではなく、低めのガードで距離のコントロールを信条とするだけに間合を間違えるとパンチを被弾することもあり、このような局面で落ち着いてテイクダウン狙いでごまかすあたりも北米化しているローマンの特徴だ。
テイクダウンは遠い位置から飛び込んで、そのままヒザをつけて前進することもあれば、シングル&小外刈りという合わせ技も得意にしている。ケージ際で首相撲からヒザを突き上げ、レベルチェンジでダブルレッグ&テイクダウンというコンビも、ローマンならではだ。またトップキープも安定しており、ハーフからエルボーやパンチで相手を削るのは常套手段としている。そんななかでシングルからバックに入り、このままスクランブルの展開になっても、その最中に強烈なミドルを見せるなど北米に染まらないラカイらしさも持ち合わせている。
そんなローマンに挑戦するルイ・サノデキスは3年前にパンクラスで瀧澤謙太に判定負けを喫しているカナディアンだ。ローマンと同じくサウスポー、テイクダウンから殴ってポジションを奪取というブラップリング的な強さを見せていたサノデキスだが、腹を効かされると上への打撃に対応できず、組んで引き込みという選択をして判定を失った。その後、1試合を挟みブレイブCFと契約し2連勝で挑戦権を得ており、当時より成長していることは間違いないだろう。
楽しみなのはサノデキスが、どのようなラカイファイターの攻略方を所属するトライスターの名称フィラス・ザハビに授けられているか。もちろんファイターがゲームプランをすべて遂行するなど簡単なことではないが、ザハビとアジア一のMMA頭脳を持つマーク・サンジャオの知恵比べも非常に楽しみな一戦といえる。
また今大会ではInvicta FCという女子メジャーを経験したマンジット・コルカーが凱旋マッチでサミン・カマル・バイクと対戦する試合を始め、インド勢同士のマッチアップも含め9人のインディアンMMAファイターが出場する。ONEが進出を公言しているインドだけのローカルファイターの実力を探るのも一興だ、
■Brave CF30対戦カード
<Braceバンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]スティーブン・ローマン(フィリピン)
[挑戦者]ルイ・サノデキス(カナダ)
<ミドル級/5分3R>
ドミニク・ショーバー(オーストリア)
フィル・ホーズ(米国)
<バンタム級/5分3R>
ヌラズ・アブザハ(ヨルダン)
カタンタラジ・シャンカル・アガサ(インド)
<ウェルター級/5分3R>
マーチン・ハドソン(英国)
ババジート・チューダリー(インド)
<225ポンド契約/5分3R>
トッド・スタウト(トリニダードトバゴ)
ウカシュ・パロビエツ(ポーランド)
<女子ストロー級/5分3R>
サミン・カマル・バイク(イタリア)
マンジット・コルカー(インド)
<195ポンド契約/5分3R>
エンリコ・コルテーゼ(イタリア)
ジョリ・モンタニャック(フランス)
<女子ストロー級/5分3R>
カロリーナ・ボイチ(ポーランド)
マリナ・ヒベイロ(ブラジル)
<フライ級/5分3R>
パディン・マルソンドウンリアナ(インド)
サティア・ベフリア(ラトヴィア)
<バンタム級/5分3R>
モハメッド・ファハッド(インド)
クシャウ・ブヤス(インド)
<ライト級/5分3R>
シャンガル・メヒラ(インド)
クルジープ・シン・センコビ(インド)