【KSW51】モンテネグロのヤニチッチ、計量失敗&ダウンを喫してジュマンスキに敗れバルカン脱出ならず
<72.1キロ契約/5分3R>
ロマン・ジュマンスキ(ポーランド)
Def.3-0:29-27.29-27.29-27
ミロシュ・ヤニチッチ(モンテネグロ)
ワンツーで前に出るヤニチッチに左を当てたジュマンスキが、続いて左ボディをいれる。背中を丸め小さな構えのヤニチッチは、ジリジリと前に出る。左に回りながら手を出すジュマンスキよりも、前に出るヤニチッチの方が手数が少ない。追いきれないヤニチッチがはパンチが大振りになっていく。ジュマンスキのステップインに右アッパーを合わせたヤニチッチ、ジュマンスキも右を返す。左ジャブを当てたヤニチッチは、一定のリズムで前に出てカウンターを狙うという戦い方で、距離を自らレンジになると思い切り蹴りやパンチを繰り出す。
決してスピードはないが、ハンドスピードはあるヤニチッチはパンチをもらっても前に出続ける。自ら踏み込んだ右オーバーハンドは空振りになり、一旦クリンチへ。ジュマンスキが離れて右を当て、ヤニチッチの左フックに左を合わせてダウンを奪う。殴られながら立ち上がったヤニチッチは、ジュマンスキのパンチのラッシュにヒザをついてパンチをさらに被弾したがタイムに救われた。
2R、やや前のめりのファイトにあったヤニチッチに対し、ジュマンスキは初回より近い距離に立ちパンチを振るっていく。初回と違い下がる場面も見せるようになったヤニチッチにアイポークがあったと試合が一時中断する。パンチがかすめたようにも見えたが、再開後は初回と同じようにジュマンスキが左に回りながらパンチを当てていく。ケージ中央で右をヒットしたジュマンスキのパンチの精度がヤニチッチを大きく上回る。ヤニチッチは左フックを打たれながら組みついてテイクダウン、スクランブルでバックに回るがジュマンスキが胸を合わせる。離れたヤニチッチ前に出るがパンチの標的になることが多く、ジュマンスキがワンツーからスリーまで当てていく。
ヒザをついてダブルレッグで組んだヤニチッチが残り80秒でテイクダウンに成功し、立ち際にヒザ蹴りを顔面に入れていく。それでも立ち上がったジュマンスキは、直後に逆にダブルレッグでテイクダウンに成功する。ヤニチッチもスクランブル中にシングルには体を捻って防いだが、離れた直後にもう1度テイクダウンを決められた。
最終回、後がなくなったヤニチッチがスピードを増して前に出るも、攻守とも粗くジュマンスキが左に回りながらパンチを当てていく。目を気にするジュマンスキはテイクダウン狙いを切られ、接近戦で打撃の交換に。パンチを打ち合い、離れたジュマンスキが即ダブルレッグに成功する。MMAとして注意力散漫、疲れからかこのタイミングのダブルレッグは見え見えだったがヤニチッチは簡単に倒されてしまう。
しかし、スクランブルでバックを譲ったヤニチッチが胸を合わせてトップを取るや右のパウンドをまとめていく。鉄槌、前腕でも殴るヤニチッチに対し、ジュマンスキもガードで耐えの忍ぶ選択をしたか。残り30秒で潜りスイープでヤニチッチのバランスを崩したジュマンスキが、起き上りながらもダブルレッグでリバーサルに成功する。バックに回り後方からパンチを入れたジュマンスキ、そのままの流れでスタンドに戻り、手を広げて勝利をアピールする。ヤニチッチも跳びヒザを見せて勝利への執念を見せた。
結果、ジュマンスキが判定勝ちに。体重オーバーもあり、ヤニチッチはバルカン半島からのステップアップは難しいKSWデビューとなった。