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【UFN162】ダリューシュと対戦、アイランド・ボーイ代表フランク・カマチョ「勝って、アレックスに続く」

Frank Camacho【写真】UFCで戦うことは嬉しくてたまらない。そんな感じのフランク・カマチョだった(C)MMAPLANET

26日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムでUFN on ESPN+20: UFN162が開催される。

同大会でフランク・カマチョがライト級再転向後、そしてチーム・オーヤマ所属となって2度目のUFCに臨む。対戦相手のベニール・ダリューシュは格上の相手だ。だからこそ、カマチョはランキングを大きくジャンプアップできる試合と捉え、気合が充満していた。


──UFCファイターになって2年3カ月、ようやくフランクのインタビューができます。

「本当にPXCで戦っていた時から、それだけの時が過ぎたんだね。UFCで試合をすることに今でもエキサイトしているし、特にシンガポールで戦えることはとても嬉しいんだ」

──それはデビュー戦がこの地だったからですか。

「イエス、その通りだよ。リー・ジンリャンというタフな相手と戦ったこともそうだし、チャンギ国際空港に到着したらドライバーがUFCのサインを持って僕を待っていた。試合前にポスターにサインする。全てが僕にとって夢だったんだ。それが実現したのが、ここシンガポールだったんだ」

──あの試合、フランクのパンチがモロに入りKO勝ちかと思ったのですが、リー・ジンリャンは腰が落ちただけでカムバックに逆襲してきました。なんか中国のおかしな薬でもやっているのではないかと思ってしまうタフさでした。

「アハハハハハ。あの時はショートノーティスでの出場だったから、初回に賭けていた。そして、2発、3発と僕のパンチが思い切り当たっているのに、彼は倒れずにカムバックし、思い切りパンチを振ってきた。『OMG、だめだ。ガス欠だ』ってなったよ。『リリースにならなきゃ良いけどなぁ』なんて思っていたら、ファイト・オブ・ザ・ナイトで5万ドルのボーナスを手にすることができた。

試合には負けたけど、あのボーナスで戦う環境を整えることができたんだんだ。でもジェフ・ニールに負けた時、ワイフと『このままじゃダメだ。根本的な部分から取り組みを変えないと』って話し合い、ライト級に戻すことを決め、トレーニングキャンプもアーバインのチーム・オーヤマで行うことを決めたんだ」

──そこです。6月にチーム・オーヤマ所属となり初戦でニック・ハインに勝利したのですが、ライト級で戦うことに関しては、不安を感じ続けています。

「分かるよ。PXC時代に僕は3度、計量に失敗した。本当にしんどかった。まったくプロとして失格だったよ。でもチーム・オーヤマでは栄養士の指示通りの食事をし、コーチ・オーヤマの言いつけを守って減量し、トレーニングに励んだ。ライト級で戦って、あれだけ調子が良かったのは初めてだった。

本当にコーチ・オーヤマと出会えてよかった。マネージャーからベスト中のベストだと言われ、一度会ってみようと思って1週間の予定でジムを訪れたんだ。コーチはハワイ出身、僕はサイパンでアイランド・ボーイ同士だから何か通じ合うものがあったんだと思う。

それに彼は日本の血も流れていて、凄く厳格な指導をする。それは僕がグアムでテツジ・カトー(加藤鉄史)、エンセン井上の弟子たちにピュアブレッド・グアムで指導を受けていた時を思い出せるモノだった。コーチ・オーヤマはオールド・スクールの情熱を持つ人でありながら、技術的には最新のモノのどんどん取り入れていく研究熱心な人だ。この両面を持ち合わせている、最高の指導者なんだよ。

試しに1週間、彼と練習して『こここそ僕に必要な場所だ』って思うようになった。凄くラッキーだったよ。今も普段はグアムで生活をしているけど、ファイト前は6週間アーバインに行ってファイターズ・ハウスで寝起きをしながらトレーニングをしている」

──チーム・オーヤマのファイターズ・ハウスといえば、堀内佑馬選手と寝起きを共にしているのですね。

「オー!! ユーマはルームメイトだよ。2段ベッドで彼は僕の上で寝ているよ(笑)。ユーマはホントに楽しいヤツで、僕の日本語の先生なんだ。彼自身はなかなか英語を覚えないけど(笑)」

──アハハハ。堀内選手もいる環境が、ベスト・バージョンのライト級ファイター=フランク・カマチョにしているのですね。

Camacho「そうならないと、このタフなライト級で生き残ることはできない。今回の対戦相手のベニール・ダリューシュも本当にタフだ。リー・ジンリャン戦のようなアグレッシブな姿勢と、ニック・ハイン戦のような冷静さ、この2つを持ち合わせて戦わないと勝てない。プレッシャーをかけて戦うけど、我慢とスマートさが欠かせないファイトになる」

──今後のキャリアを考えると本当に大切な試合になりますね。

「ベニールは実にスマートなファイターだ。でも、僕はただ勝つだけでなく、フィニッシュしてランクをジャンプアップさせる。そのためにハードな練習をしてきたからね」

──ところでPXCのフェザー級王者だったアレックス・ヴォルカノフスキーがUFC世界フェザー級王者マックス・ホロウェイに挑戦します。

「本当に嬉しいよ。僕とアレックスはいつもロッカールームが一緒だった。アレックスがユースケ・ヤチに勝った時、コイツは絶対にUFCでも成功するって思ったよ。アレックスはアイランド・ボーイ……PXCを代表して絶対に大仕事をやってのけると信じている。アレックスは僕を導いてくれているんだよ。土曜日にベニールに勝って、彼に続くよ。

アレックスだけじゃないカイ・カラフランス、ルイス・スモルカ、僕らはグアムやフィリピンで一緒に戦ってきた。そして今、UFCにいる。PXCで戦ってきた者同士、互いに刺激を受け合い、互いを高めあっているよ」

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