【Special】増刊、青木真也。ONE100総括─04─「ジャカルタ大会みたいな規模の日本大会があったら」
【写真】青木の創造力と行動力は、どんどん予想を上回っていく(C)MMAPLANET
ONE100「Century」。ONEにとっての2度目の日本大会を青木真也の総括、最終回。
積み上げてきた歴史、その重要性を確認しつつ、選手のセルフプロモーションも含め──青木が企業した「株式会社青木ファミリー」におけるマネージメント業務の根幹を聞いた。青木が自らの会社で果たしていきたいこと、それこそ若き日の自分に必要で、当時は手にすることができない環境を与えることだった。
<増刊、青木真也。ONE総括Part.03はコチラから>
──川尻選手との交流以外に、今回の試合前にAbema で「青木真也のこと好き?嫌い?」という企画もあり、廣田瑞人選手の「嫌い」っていうのが一番面白かったです。川尻選手とのやり取り同様に歴史があってこその楽しさでした。
「昔、色々あった仲でああいうことができるっていうのは、本当にそうですよ。五味もそうだし、マッハさんもそう。今は本当、何もないし。当然のように川尻にも北岡にもないし。あそこら辺で回っている経済圏ってあるじゃないですか。これはこれで日本大会の時に使えるし、大切にしていきたいですね。まだまだ練れるなと思うし、反省点もある。そそういう意味でも面白いですね」
──3月と10月、日本で特別な大会を開きました。そういう大会ももちろん大切なのですが……。
「分かりますっ!! ジャカルタ大会みたいな規模の日本大会があったら良いかもってことですよね」
──ハイ、仮にチャトリCEOの言っているように日本で年に4大会開催するなら、2回はスペシャルなモノで残りの2回はJapan Seriesと通常大会の間のような。
「大阪でエディオンでやるとか。小さい大会も2つあると、日本人選手の頑張りもより伝えやすいかもしれないし、選手も頑張るかもしれない」
──現状の規模だと元UFCファイターや世界戦に埋もれ、そこで何かやっても青木真也に敵わない。持って行かれると考える選手もいるでしょうしね。
「やり方も分からないし、僕のように最後まで気合入れてやり通せないかもしれないですしね」
──そういう部分もあって、株式会社「青木ファミリー」を起業し、業務のなかにアスリートのマネージメントがいの一番に来ていたことと関係しているのでしょうか。
「う~ん、マネージメントというか教育機関のように教えていくことは考えています。まだ形になっていないですけど、やりたいことは幾つかあって、それは自分がファイターをやっていくうえで金がないとか、苦労したことがあって。この時、これぐらいのお金があれば──と、僕が当時感じたことと同じように思う選手もいるだろうし。その部分でサポートができれば良いなとは考えています。
僕自身、まだ体が動けて試合がある。ファイトするとお金が入ってくる。そこで富の再分配的なことはできなくもないので、そこはやっていきたいですね。年齢も関係ないし、一緒にやりたいことがあればやっていきたい。
既存のマネージメントに疑問を感じている部分があって。あれってパーセンテージを収入にするミドルマンじゃないですか? そういうのではなくて、キャリアのなかで一緒にやりたいことがあり、助けられることがあれば……そういうことができれば良いなと思っています。
一緒にやりたければMMAでなくても他の業種でもやっていきたいです。現状、社員を抱えているわけでもないので、そういう意味で自由にできます。株主がいて、選手回りは僕、メディアはAbemaの北野(雄司)さんがいて、クリエイティブにGOの三浦(崇宏)がいる。医者で鬼沢(信之)っていうのが、メディカル関係を全てできる。割と僕が選手をやっていくなかで、重要なポイントは抑えてあります」
──選手と組んでやっていくことは、いつ頃からと考えていますか。
「それはもういつでも。今、とりあえず自分の周囲を固めていますが、それが整えばいつでもやりたいと思います」
──それこそONEに出ている選手がノウハウを教えてほしいという風になるかもしれない。
「それも全然あるだろうし。選手をやるうえで面倒くさくて嫌だったことが軽減するシステムにしていきたいですね。一緒に何かやりたいです──ということですよね。僕任せではないです。最終的にやりたいのは……額的にいえば月に20万だとか、年間300万とか稼げないときに融資を受けることって厳しいと思うんです。でも、後から返すのであれば、僕が修斗に出ていた頃にそういうことがあれば助かったと思うんです。何かそういうことをやっていきたいですね。
若くて、力もある。でも生活のためにバイトをしないといけなくて練習量が十分じゃない。でも、ここで勝ち上がればある程度のところで成り立つ。如何に回収するのかという部分をしっかりとしないといけないですが、そういうことをやっていきたい」
──返済義務のある奨学金なのか、ベンチャーキャピタルなのか。
「そうですね、回収の座組を含めてチャンスかなと思っています」
──なるほど。では、話をONE100に戻して。総括の総括として、次まで青木選手のやるべきことは?
「次の日本大会まで1試合挟むのか。そうでないのか。そこがまず大きいですね」
──これだけ日本にぶっこんだので、沈静化したようなカードがしばらく続きそうです。
「そこがUFCとは違うところですよね。UFCは勝負時なんてない。全大会で勝負しているので。僕としては、次の試合がいつになるのか。そこが決まってからですね」
■ ONE101対戦カード
<ONE世界ウェルター級(※※83.9キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]ゼバスチャン・カデスタム(スウェーデン)
[挑戦者] キャムラン・アバソフ(中国)
<ONE Super Seriesキックボクシング世界ライト級選手権試合/3分5R>
[王者]レギン・アーセル(オランダ)
[挑戦者]ニキー・ホルツケン(オランダ)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
プリシーラ・ガオール(インドネシア)
ボズビーナ・アントニヤ(ミャンマー)
<キックボクシング・ストロー級/3分3R>
フェデリコ・ローマ(アルゼンチン)
ワン・チンクァン(中国)
<バンタム級(※83.9キロ)/5分3R>
ジョン・リネケル(ブラジル)
ムイン・ガフロフ(タジキスタン)
<フライ級(※52.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
カジ・エビン(フィリピン)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アドリアン・マテイス(インドネシア)
ステファー・ラハディアン(インドネシア)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
マイク・アベラルド(ニュージーンン)
アイディン・ジュマイ(中国)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ピーター・バウシュト(オランダ)
トニー・カルーソ(豪州)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ルーディ・アグスティアン(インドネシア)
アブロ・フェルナンデス(インドネシア)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ジョニー・ヌネス(米国)
徳留一樹(日本)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
エギー・ロステン(インドネシア)
エリピツア・シレガー(インドネシア)
<ムエタイ・フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
アレクシ・セレピソフ(ニュージーランド)
内藤大樹(日本)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アディ・パルヤント(インドネシア)
アンジェロ・ビモアジ(インドネシア)