この星の格闘技を追いかける

【Shooto 30th Anniv.T07】安藤達也の挑戦を受ける岡田遼「努力する凡人と努力しない天才だったら…」

Ryo Okada【写真】頭の良さ、そして気の強さも相当な岡田だ (C)MMAPLANET

22日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto 30th ANNIVERSARY TOUR07で、環太平洋バンタム級王座防衛戦を岡田遼が行う。

挑戦者は安藤達也。溢れんばかりの才能の持ち主であるチャレンジャーに対し、以前チャンピオンは「嫉妬する」という言葉を残していた。

日曜日の戦いまで、4日となった岡田に現在の心境とベルトに賭ける想いを語ってもらった。


──日曜日に安藤達也選手との環太平洋王座防衛戦を控えている。現在の体調はいかがでしょうか。

「凄く良いです。土曜日で追い込み練習も終わり、あとは体重の調整程度で。僕はよく追い込みでケガをしたり、減量と追い込みが重なると免疫が下がって風邪をひいてしまったり……、練習ができないこともあり不安が残る形で試合に挑むことも少なくなかったです。自己管理能力の無さになってしまうのですが、今回は全くそういうこともなく万全で試合に臨めます」

──9月1日にはONE JAPAN SERIESもあり、水抜き禁止を前提で北米ユニファイドや修斗より1階級重い体重で戦う選手も増えてきました。

「水抜きがないことは、単純に健康的で選手の体を守るのには良いことだと思います。ただ、僕は決められたルールに従います。水抜きありの61.2キロでも、水抜き禁止の65.6キロでもどちらでも戦います。

水抜きがないほうが体に掛る負荷は少ないですが、水抜きありのルールで、自分はせずに65.6キロで戦うとなると相手が相当大きくなってしまいます。例えば宇野選手と戦ったオランダ人なんて、12キロ体重を戻していたそうです。なら65キロと77キロで戦うことになりますからね」

──それはもっと危険になりますね。

「それに水抜きに関しては、何℃でどれぐらい半身浴するとと体重がどれぐらい落ちるのか等、毎回データを取っているので、自分の体に合っていると思われる水抜きの方法は確立しているつもりです」

──さすが出木杉君(笑)。では水抜き有りでも体調管理には自信があるということですね。

「それは問題ないです。ONEの計量は楽そうですけど(笑)」

──そんななか安藤選手に関して、改めて印象をお願いします。

「自分のターンにすると強い選手ですね。なので向こうにターンを渡さずに、自分で主導権を握って戦いたいです。もちろん、それでも組まれてテイクダウンされることを想定して練習してきました。倒されるのを嫌がって下がるのではなく、倒されても対応できるので圧力を掛けた方が良いと思っています」

──安藤選手は天才で、自分は凡人だと言われていました。

「彼は才能の塊です。でも、練習をしないからポテンシャル通りの結果を残せていない。体つきを見ていても長南さんのところでしっかり練習していた時と、フリーになってからは全然違います。なので全局面、全ての能力で自分の方が上だと思っています。

レスリングが強いのは知っています。ピュア・レスリングだったら敵わない。でもパンチがあって蹴りがあって、金網のあるMMAレスリングだったら……むしろ俺の方が上だと思っているので。だから、どんな局面でも自分の方が上です」

──なるほど、力強い言葉ですね。

「努力する凡人と努力しない天才だったら、最終的に凡人が勝つと思っていますから」

──出木杉君ではない面も出てきましたね(笑)。

「アハハハ」

──ところで修斗世界バンタム級王者の佐藤将光選手が10月13日のONE100でパンクラス王者のハファエル・シウバと対戦します。この一戦に関して修斗バンタム級1位としてはどのように見ているのでしょうか。

「もう単純に佐藤さんに、修斗のチャンピオンとして勝ってほしいです。他の階級と比較しても一番強い相手だと思います。正直、分は悪いと思っている人も多いでしょうし。シウバはONEの計量だと減量苦がなくなるので、パンクラスの時より強いかと……。でも、佐藤さんだったら際のエルボーとか、細かいところが上手くて予想できない攻撃を入れることができるし、疲れることを知らないから勝ってくれると信じています。

で、僕の挑戦を受けてください!!ってころです」

──つまりは、そういうことですね(笑)。

「前に修斗の試合後にベルトを賭けてトーナメントをしたいとか、訳の分からないことを言っていたじゃないですか ?  アレ、めちゃくちゃムカついているんですよ。僕はランキング1位なんです。なんで、他の6人と同じにされないといけないのか。順番待ちしている後ろの方のヤツのところまで下りていかないといけないんだよ、ふざけるなって思っています。

もう修斗に戻って来ないなら、ベルト返上して王座決定戦でも良いから僕にタイトル挑戦をさせてくれって」

──そのためにも今回の試合は負けられないです。

「次の試合に勝ったら、もう良いですよね? さすがに世界王座に挑戦させてくれるでしょう。だからこそ、負けられないです。格闘技で成り上がることを夢見て、コツコツと練習している……あんまり格闘技の才能に恵まれていない後輩たちも多いので。そういう後輩のためにも、ウサギと亀じゃないですけど、コツコツやってきた自分が勝たないといけないです」

PR
PR

関連記事

Movie