【AJJC2019】速報 芝本が7度目の栄冠。ジエゴが黒帯で初優勝も……男子日本勢の黒帯優勝は2人
昨日13日(金)から明日15日(日)にかけて、東京都足立区の東京武道館で開催されているIBJJF主催アジア柔術選手権。今日、13日(土)はアダルト黒帯の各階級と無差別級のトーナメントが行われた。
男子は日本人選手及び、日本在住の日系ブラジル人選手を合わせてもルースター級の芝本浩司とライトフェザー級のジエゴ・エンリケの2名のみしか優勝できないという厳しい結果となった。
ルースター級では全日本に続くトライフォースの決勝クローズアウトを、準決勝で渡辺翔平が6-2で澤田伸大を下して阻止。しかし、この一戦で足を負傷した渡辺はもう一つの準決勝で吉岡正幸を2分28秒、襟絞めで下した芝本との決勝戦は欠場に。芝本が7度目の栄冠を手にした。
現勢力に対し、新黒帯のジエゴが如何に挑むかが注目されたライトフェザー級では、そのジエゴが準々決勝で鍵山士門を残り46秒で襟絞め、準決勝では山田秀之を2-0で破りファイナルへ。色帯時代から通算5度目となるアジア選手権決勝で宮地一裕と対戦、タイトな足関節に顔をしかめるシーンもあったが、11-2で快勝し黒帯でも頂点に立った。
フェザー級では山中健也が大塚博昭を14-2の大差で破ったものの準決勝で、ノーマークのニコラス・マリナキスの裸絞めにより逆転の一本負けを喫し、決勝は大本命のチアゴ・バホスとマリナキスの外国勢対決に。マリナキスは加古拓渡も裸絞めで下しているが、バホスの圧倒的なポジション奪取能力の前にバックに回る機会は訪れず──15-2で完敗を喫した。
全日本決勝の再現が準決勝で実現したライト級。クレベル・コイケと毛利部慎佑は、その全日本の名勝負を再現するかのような攻守の入れ替わりが激しい攻防を繰り広げ、終盤の毛利部の猛攻をしのいだクレベルが6-4でリベンジに成功、決勝へ駒を進めた。
決勝でクレベルに前に立ちふさがったのが、韓国のチェ・ヨンソンだ。力のある、そして堅実な攻めで勝ち上がってきたチェは4-5でリードされた場面で逆転のスイープを決め、準決勝とは逆に攻めるクレベルにパスを許さず、6-5で逃げ切り優勝を決めた。
ミドル級はでデクラン・ムーディーを破ったジェイク・マッケンジー、ミディアムヘビー級はトーマス・ミッツが昨年同級優勝のバインキング・ワン・ウェチュンを4-2で下して表彰台の真ん中へ。ヘビー級はヴェリケ・オリヴェイラ、ルーカス・バルボーサが欠場したスーパーヘビー級はウロス・スリッチが1人優勝となり、ウルトラヘビー級はウゴ・アウベスが優勝している。
無差別級はヘビー級で試合の無かったスリッチが、決勝でミドル級準優勝のムーディーを僅か34秒トーホールドで破るなど全試合一本勝ちでゴールドメダルを手にした。また女子ではライトフェザー級に出場した湯浅麗歌子が巴戦で圧倒的な強さを見せ、優勝を果たしている。
なお来年のムンジアル出場を目指すクレベルは無差別級で3位になり、ライト級準優勝と昨年の持ち点を加えて43.5Pに。MMAと二足の草鞋を履く彼は残り36.5ポイント獲得を狙い、ヨーロピアン挑戦を明言している。