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【ONE100 & ADCC2019】初遭遇─01─青木真也「攻防がある。面白い」✖岩本健汰「何もできない」

Iwamoto & Aoki【写真】レスリング&スクランブルの中心だったスパーリングで、終盤になると青木が引き込み岩本のフィールドに飛び込んだ(C)MMAPLANET

163現在発売中のFight &Life Vol.74では9月28・29日の両日にカリフォルニア州アナハイムで行われるADCC世界大会に出場する岩本健汰のインタビューが掲載されている。

高田馬場の戸山公園にジョイントマットを敷いて土曜と日曜の夜に練習する奇才が、IGLOO柔術の青木真也打ち込み練習に参加した。

異才を放つ奇才同士の初遭遇。練習後、両者にインプレッションを尋ねた。

──まさかの青木選手と岩本選手の合体だったのですか。どういう経緯で2人が練習をすることに?

青木 もともとは住村(竜市朗)選手とテクニックの確認をしたいということで、週に一度ぐらいでどこかでできないかって話をしていたんです。するとIGLOO柔術さんが僕のクラスの前に場所を貸してくれるということになって。

壁を使わずにレスリングとMMAの基本的な打ち込みをやることが決まったんです。そうしたら、岩本選手の方から自分のクラスに出たいという連絡が入って。でも、道着のクラスで一緒にやるなんて恥ずかしいから、この時間に一緒にやりましょうよという流れになったんです。だから、たまたまですね(笑)。

岩本 ありがたいです。青木選手とは柔術でもグラップリングでも、一度練習させていただきたいと思っていたので。

──グラップリングも下にならないMMA的なスクランブル・グラップリングと、下になっても構わないノーギ柔術グラップリングという2種類があると思います。

岩本 次の試合がAACCなので、スタイル的にスクランブルが多い、MMAの選手と練習した方が役に立つと思っていました。

青木 僕はご存知のように格闘技オタクなので(笑)。一緒にやれて嬉しかったです。

──岩本選手、青木真也と肌を合わせて素直な感想なお願いします。

岩本 歯が立たないです(苦笑)。どこが強いとかっていうのは、あまり言えないのですが……まったく僕のテイクダウンは通じないですし、下からコントロールもできない。僕が上になってもすぐに立たれてしまいました。何もできないです……。

──ポスチャーが強かったですか。

岩本 ハイ。強かったです。

──ただ岩本選手が、これだけ立ちレス的な動きを取り入れているとは思っていなかったです。

岩本 ADCCに出るので、やらざるをえないので……。焦るようになってきました。

──スパーリングでも凄く積極的に動いていたと思います。

青木 楽しかったですよ。僕も一応、嗜んでいるので(笑)。足関節の攻防や下の攻防も付き合える。他のMMAファイターとスパーリングをしても、ああいう部分では面白くはならないと思います。MMAの枠から出ない人間と、柔術の枠から出ない人間がスパーリングをしても勝負にならない。要は一番やってはいけない練習になってしまいます。でも岩本選手も出てきてくれたし、僕も出ていきました。

──終盤は引き込んで、自ら下を選ぶ場面もありました。

青木 もうね、年齢重ねているから10本とかできないです。5本、6本、多くて7本。8本もやると大往生(笑)。だから1本を無駄にしたくない。時間を無駄にしたくないから、攻防できないスパーリングは要らないです。

岩本選手は格闘技IQが高いです。オモプラッタを仕掛けて、そこから外してサドルとかやろうとしても反応があるし、クレイドルでスクランブルに持ち込もうとしても足が入ってくる。局面、局面で攻防ができて面白くて。

──岩本選手の足絡みに逃げだけでなく、リアクションができるMMAファイターはどれだけ存在するのかと思います。

青木 少ないですよ。いない。

──ヒールはIBJJF柔術では禁じられた技ですが、柔術家とのスパーであのような練習には?

岩本 柔術家はやる人はやりますね。

青木 力で『エイヤー』ってやっちゃうと面白くないから。そういう攻防があって面白かったです。

岩本 ADCCに向けて、凄くためになりました。

──そのADCCに岩本選手が出場するにあたり、何かアドバイスできることはありますか。

青木 いやぁ、僕が出た時ってまだ岩本選手は小学生ですよ(笑)。ADCCは失礼な話、岩本選手の世代の日本人選手は世界大会に出ていて『やったろうぜ』、『取ってやるぜ』というのがないと思うんです。もう世界のレベルが知れ渡ってしまっているので。

僕が出た時は世間知らずで、『全員やってやるわ!!』、『日本予選の延長じゃ』みたいなノリだったんです。だから僕はあの取り組みでADCCに出ていたことが恥ずかしいです」

<この項、続く>

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