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【DEEP90】DEEP初勝利を挙げた渡部修斗「分かっているのに掛っちゃうからマジカル。一点突破したい」

Shooto Watanabe【写真】DEEP初勝利を思い入れのある後楽園ホールで挙げた渡部修斗(C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

6月29日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されたDEEP 90 IMPACTでFighting NEXUSバンタム級チャンピオン渡部修斗が、DEEP初参戦で小林博幸を得意のRNC=マジカルチョークで下した

マイクで父・優一さんに抱かれて上がった後楽園のリングへの思い入れ、そして佐伯繁代表へ誕生日プレゼントと「長生きしてください」という言葉を発した渡部。その独特な雰囲気を持つ彼に今後について尋ねた。


──まさかの佐伯代表への「長生きしてください」というマイクでした(笑)。

「願いを込めました。本当に今回はお世話になったので。ネクサスでチャンピオンになり、次にどこで戦っていこうかと悩んでいる時に佐伯さんから『悩んでいるなら、ウチに出なよ』と言っていただいたんです。

自分は全く考えていなかったのですが、そういう風に言ってくれる方がいるのなら頑張ろうって思いました。うちのジムの青野(ひかる)がJEWELSに出ているので、これまでも話をさせていただいたこともあったのですが、その時にそういう風に声を掛けていただいて」

Magical──思い通りの試合内容で一本勝ちでした。

「あのパターンに嵌めることができれば、絶対の自信はあります。でも、失敗した時が怖くて。もちろん、失敗した場合にどうするのかも練習はしているんですけど……」

──自分の試合でなくても、勝てるようにならなくてはいけないという想いですか。これからDEEPで戦っていく上では。

「もちろん他の部分で勝負しないといけないです。それと同時に自分の強い部分で勝負できるだけ強くなること。だからこそのマジカルで……自分で言ってもしょうがないのですが、そこを伸ばしていきたいです。何が何でも、相手が分かっていてもあのパターンに持っていけるようになりたいです。分かっているのに掛っちゃうからマジカル。一点突破したいですね」

──ここからDEEPでどのようなキャリアアップを果たしたいと考えていますか。

「本当に全然、考えていないです。今回の試合に全てを賭けて、やっとメジャーデビューという気持ちだったので。戦いたい選手はいます。でも、1回勝っただけで言える立場でないことも理解しています。これから強い選手と戦って、自分の力を証明していかなければいけないです。

自分はこの先をどうすれば良いのか、モヤモヤして分かっていなかったんです。とにかく今日の試合で勝てば、次が見えてくると思ってやっていました。今すぐ先は見えないですが、これから時間をおいて先が見えてくれば良いです。そういう試合をするために今日はここで戦ったので」

──なるほどぉ。フィジカル的に以前より、大きくなっていませんか。

「なりました(笑)。この2年ぐらいで、食事の量も増やして。でも、減量はきつくないです。水抜きは1キロもしないですから。水抜きは怖いし、食事制限だけで体重がしっかりと落ちるんです」

──それは試合当日のコンディションも良いでしょうね。ところで修斗選手の試合を初めて見たであろうが、DEEPのファンからマイクのときに「女の子みたい」という声が挙がっていました(笑)。

「アハハ、ちょっと声が高めですからね。マイクは皆に伝えないといけないから、さらに高くなってしまうんです(笑)」

──そのマイクではプロ修斗初代ウェルター級(現ライト級)チャンピオン、父・優一さんに触れられていました。

「ずっと後楽園ホールで試合をしたいと思っていて、初めて戦うことができたんです。2歳の時に抱っこされてリングに上がった場所で戦い、ここからの景色が見られて良かったです。これから毎大会、後楽園ホールで戦ってもっと良い風景が見られるように頑張ります」

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