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【Gladiator010】外国勢同士のタイトル戦を組む理由を櫻井代表に聞く──「層を厚くし実力をつけるため」

Sakurai san【写真】ロードFCのジェイク・メイカーのCMA諸岡会長と、櫻井雄一郎グラジエイター代表(右)。今後も韓国勢の出場が続くことが期待される(C)MMAPLANET

7日(日)に大阪府堺市の堺市産業振興センターで開催されるGladiator 010。

新体制になって3年、もう新生という言葉が必要なくなりつつあるグラジエイターの10回大会ではライト級王座決定戦、そしてウェルター級で外国勢同士のマッチアップが見られる。

4月大会で3人のチャンピオンが結果を残せなかった。そこも踏まえ、今大会、そして今後のグラジエイターに関して櫻井雄一郎代表に話を聞いた。


──まず王座決定戦が行われるライト級ですが、前王者の岸本泰昭選手が返上ということになりました。

「岸本選手の方からパンクラスでの試合に集中したいので、ベルトを返上させてもらいますという話がありました」

──その一方でフライ級王者のNavE選手はチャンピオンのままパンクラスの参戦となります。

「NavE選手は今後もグラジエイターで戦っていきたいという意向を持ってくれていて、かつ首都圏での試合、老舗団体にチャレンジしたいということです。グラジエイターのベルトを持っている選手が、そのような気持ちで戦いに挑むことは自分にとっても喜ばしいことです。チャンピオンとして、この機会を逃さずに強さを示して欲しいです。

岸本選手はこれからのキャリアを考え、後の無い状況でパンクラスに賭けたいと思ったのでしょう。一方でNavE選手はグラジエイターのチャンピオンとして、地元で格闘技を広めるという活動もしています。自分からすると、選手の判断を尊重するだけです。それが当然のことだと思っています。1試合、1試合に命を懸けて戦っているのは選手ですから。選手の決断を後押しするのが、自分の役目だと思います」

──ライト級王座決定戦に出場するのは韓国人のキ・ウォンビンとブラジル人のヴィトー・トファネリ。外国人対決となりました。

「国籍は関係ないです。外国人でも日本人選手でも、ベルトを賭けて戦う選手には強さを求めるだけです。今回はたまたまです。国籍に縛られることなく、ベルトに挑戦してほしいです」

──国際戦を戦いたいという日本人選手にも現れて欲しいですね。

「向上心があり、自信を持つ選手が挑戦を表明してくれることは大歓迎です。強い選手が名乗り出てくれることで、ベルトの価値は高まります。ベルトを強い選手が巻けるよう主催者として努力をするのみだと考えています」

──ルクク・ダリ✖ウィル・チョープというノンタイトルの国際マッチも組まれています。

「グラジエイターの認知度を上げたいということですね。グラジエイターは新体制になって3年で、老舗団体さんとは歴史が違います。拠点も首都圏ではない。格闘技の全盛期に活躍されていた選手が開いたジムの選手が活躍する場に、いきなり追いつくことは難しいですが、自分のできるなかで努力をする。

出場選手の力量を上げるには、フィジカルなどの違いがある外国の実力者を招聘し、そこで日本人選手が絡んでいくことが大切だと思います。修斗さん、パンクラスさん、DEEPさんに負けないよう選手が力をつけることができるよう外国人選手を登用して、層を厚くしたいです。

チケットをよく売るからとか、そういうことでなく地方在住の選手、首都圏の選手、海外勢でも、この選手の試合が見たいという想いになる選手に戦ってもらおうと考えています。そうすることで選手の強化につながり、老舗団体と対抗戦があっても負けない力をつけていきたいですね。

やはりアマチュアを勝ち残ってきた修斗の選手など、強いです。だから修斗のベルトの価値は高い。そういう修斗の選手たちから、『グラジエイターには強い選手がいる』と思ってもらえるような選手が戦う場にしたいです。とにかく選手には強さを求めます」

──このダリ✖チョープ戦など、勝者はタイトルに絡むことになってくるのでしょうか。

「彼らがこの試合に勝ち、そういう想いでいるならタイトル戦という方向で考えます。そうなった時にチャンピオンは受けて立つ。挑戦者が現れると、王者の強さを示して欲しいです。そして戦って勝った者がチャンピオンです」

──4月大会ではフライ級王者のNavE選手、ウェルター級王者のレッツ豪太選手がキャリアの少ない韓国勢とドロー、バンタム級王者のじゅん選手はジョン・サンジンに判定負けを喫しています。

「団体のベルトを持っている選手と戦い、ドローあるいは勝利した。その結果が全てです。王者が負けたのであれば、しっかりと実力を磨きなおし、チャンピオンとして力を示してほしいです。その力がないと背中を向けるのであれば、ベルトを返上してくれれば良いです。ベルトを持っている限りは、切磋琢磨し続けてほしいですね。

そしてノンタイトルでチャンピオンに勝ったり、ドローだった選手はその結果に相応しい試合を組んでいきたいです。彼らにはタイトル挑戦の権利はあります。そして、王者は彼らの挑戦を受けて欲しいです。

自分としてはグラジエイターは国籍に関係なく、強さを示す場だと捉えています。強さを追求するためにも、グラジエイターの認知度を上げ、それによってさらに強さを追求していけるようにしていきたいと思います」

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