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【Gladiator013】活動再開に際し、櫻井雄一郎代表に訊く「選手と一緒に生きていく上での責務と使命」

【写真】昨年2月25日以来、11カ月と2週間ぶりにグラジエイターが開催される(C)MMAPLANET

明日7日(日)に大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR 013。約1年振りの活動再開に向け、櫻井雄一郎代表に話を訊いた。

コロナ禍での活動再開、今、目の前に起こっていることを受け止めたうえでの、プロモーターの役割とは何かを考え、波抜いたうえでの明日の大会を迎える。


──約1年振りにグラジエイターが開かれます。今の心境をお教えください。

「一言で申しますと、非常に重い責任感と使命感を感じています。プロモーターとして団体を運営していくうえで、定期的に大会を開いていく必要があります。その一方で新型コロナウィルス感染拡大という状況で、選手やスタッフの安全を守らないといけない。

コロナ以前もイベントを行うとうことで肩に重荷を背負っている部分はありましたが、今回は特に重い責務が存在しています」

──櫻井代表はそこまでコロナに関して重く受けとめて下さっているので、何か起こってもコロナ感染は社会事象として、ご自身が何もかも背負わない下さいという気持ちです。

「ありがとうございます。そこを重視しない人であっても、その自分と接触した方を死に至らせる可能性があるウィルスですから。社会生活をしている人間として、軽い気落ちで格闘技イベントを開くことはできないです。我々は1人で生きているわけではないですからね。この状況でも大会を継続していく。それも選手と一緒に生きていく上での責務であり、使命であります」

──他のプロモーションは活動を持続したり、再開も早かったところが多いです。そのなかでグラジエイターは1年近い間を置いたのといのは。

「そこはウィルスが未知のモノで、特効薬が存在していなかったからです。それぞれの団体はバックボーンが違っており、活動をほぼほぼ止めることなく無観客大会を開くことができるプロモーションもありますし、限定の有観客大会にして大会を開く団体もあります。

そのなかでグラジエイターはコロナが収束しないなかで、できるうる感染予防策をこうじてイベントを行うまで時間を要しました。昨年も6月、9月と会場は抑えていましたが、キャンセルしました。ただし、活動を辞めるという方向で動いたことはなかったです。

感染は避ける、そこだけを考えると大会は開かないのが正解です。ただし、グラジエイターで戦いたいと言ってくれる選手がいます。チャンピオンになったことで、人生の転機を迎えた選手もいます。ならば、やはり感染リスクを抑えてイベントを行わなければならないです。

どうすれば再開できるのか。そこを考えると、予防対策で運営費も増すのが事実ですが、予防対策に関して目安をつけずに大会を開くこともできなかったです。と同時に費用が高騰するから大会を開かないのも、それはプロモーターとして無責任だという気持ちはずっとありました」

──今回、予防対策としては?

「選手は10日前と前日に抗原検査をし、スタッフはリスク管理を徹底する上で大会当日に会場の外で抗原検査を行います。取材してくださるメディアも抗原検査キットを送らせていただき、選手やセコンドと同じように検査結果を知らせてもらうようにしています」

──私の場合は大会12日前にPCR検査を行ったということで、前日に抗原検査をするようにさせていただきました。試合順もメインから逆に進行するというのはJ-MMAの於いて初めてのことかと思われます。

「大阪では予約が半年前に必要なのですが、176boxさんはその辺りもフレキシブルで──活動停止が1年にならないタイミングで大会を開くことができました。

グラジエイターを代表するベルトを持った──出場が可能な選手と、新しい風といいますか初出場になる選手、グラジエイターのこれまでとこれからが融合した、今が分かるイベントにしようと思いました。

選手がワクワクし、ファンが楽しみにできるカードを組み、また出たいと言ってくれる選手の期待に応えようと思ったカード編成です。

しかしイベント開催を決めてから、また感染者数は増えてしまいました。ただ走り始めたので止めることはできないです。だから、実行できる感染対策をしていこうということでこのような試合順にしました」

──第1試合になったメインでは暫定ライト級王座を賭けて佐々木信治選手と植田豊選手が対戦します。

「佐々木選手には以前からグラジエイターに出ていただきたいということは伝えていました。佐々木選手が出たいと思ってくださるイベントにグラジエイターがなっているのであれば──と。でも、まさか復帰戦の舞台に選んでくれるとは思っていなかったです。

植田選手もそうですね。本当に力強い選手です。佐々木選手とともに、日本のライト級のトップにある力を見せてほしいです」

──WARDOGからチャンピオンが2人出場します。

「これは懇意にさせていただいているWARDOGの柿原代表からの推薦もありましたし、同じ関西の団体からチャンピオンが出てくる──これはグラジエイターにとっても良いことですしね。互いの想いが一致した結果です。

結果を残してもらえば、タイトル戦線に絡んでくることは十分にありえる選手たちだと思っています」

──2021年の活動としては、どのように考えられていますか。

「現状、最低でも4、もしくは5回の開催をしたいです。ただし、状況が状況ですので会場の予約も1大会毎とし、一つ、一つを積み重ねていく所存です。

次は春、そして夏、秋と年末と季節の変わり目ごとにイベントを開催して、タイトル戦とタイトルに絡む選手たちの試合を組む。グラジエイターのストーリーを展開させていきたいと思っています。日本のMMA業界の一員として、MMAという競技の発展と普及を常に想い活動していきたいです。宜しくお願いします」

■視聴方法(予定)
2月7日(日)
午後2時~ Twit Casting LIVE

■Gladiator013対戦カード

<フェザー級/5分2R>
上嶋佑紀(日本)
ゆうと(日本)

<フライ級/5分2R>
吉村友菊(日本)
木村旬志(日本)

<フェザー級/5分2R>
上田祐樹(日本)
延命そら(日本)

<バンタム級/5分2R>
坪内一将(日本)
植木新(日本)

<ウェルター級/5分2R>
石田拓穂(日本)
鈴木一史(日本)

<ライト級/5分2R>
國頭武(日本)
天草ストロンガー四郎(日本)

<ライトフライ級/5分2R>
いちょう”Snufkin”ともなが(日本)
ウレタ・チェステル(フィリピン)

<バンタム級/5分2R>
NavE(日本)
藤田健吾(日本)

<Gladiatorフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者] MIKE(日本)
[挑戦者] 原口央(日本)

<Gladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]竹本啓哉(日本)
[挑戦者]清水俊一(日本)

<Gladiator暫定ライト級王座決定戦/5分3R>
佐々木信治(日本)
植田豊(日本)

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