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【TUF10】第5週 元UFC戦士シムズ、失神一本負け

2009.11.10

【写真】2003年-2004年、UFCに参戦しフランク・ミア(2度)、マイク・カイルと対戦し、3連敗でリリースされているシムズだったが、再起を懸けたTUF10でもワレンの肩固めに失神、一本負けとなった (C) ZUFFA

ヘビー級ファイター16名が揃ったジ・アルティメット・ファイター・シーズン10。第4週では、マット・ミトリオンがラシャドの考える対戦カードを相手チームに口を滑らせる、まさかの失態をみせたが、ラシャド2位指名のブレンダン・シャウブが、ランペイジ3位指名のデミコ・ロジャースをスピニングチョークで破り、チームは4連勝を達成している。

迎えた第5週。「コーチが悪ければ選手も勝てない」と自信を深めるラシャドは、一回戦を全勝で乗り切り、チーム対抗戦という図式を根底から覆そうと意気込む。だが、ジムではチームのトラブルメーカー=ミトリオンが肩の痛みを訴えはじめた。

「どんだけ悪いんだ?それは怪我なのか?」というラシャドの問いに、ミトリオンは「とにかく痛い」と述べるも、そのハッキリしない態度には、「あいつには自分のやり方があるようだ。わからんよ、バカらしい」と呆れたラシャドであった。

また、チーム・ランペイジでも、元NFLプレイヤーで、こちらもトラブル続きのマーカス・ジョンズが、試合をしたいと駄々をこねるが、その決定権を持つのは相手チームのラシャドであるため、ジョンズはなんとチーム・ラシャドのコーチに「俺はマジで戦いたいんだ」と訴えた。


肝心のランペイジはといえば、選手指名で最後の一人となった8位指名のザック・ジャンセンと精力的にトレーニングをしていた。レスリング出身のジャンセンは、MMA経験が浅く、「上を取られると発狂しそうになる。レスリングには自信があるんだが」と弱音を吐く上、練習中にヘラヘラする態度を取り、「協調性に欠ける。あいつはここにいるべきじゃない」とシャウブが述べるなど、チームメイトに対しても良い印象は与えていなかった。

そんな折、ジャンセンが寝技のトレーニング中に意識を失い、問題児ミトリオンも、元NFL選手らしくジョンズとアメフトボールを投げ合うなど、ここにきて、問題児達の行動で周囲のメンバーが露骨に不快感を覚えていくようになった。

「練習はできないといった次に日には、バスケで遊んでいる。わけがわからない」。第1週で勝利を挙げたジョン・マジソンは、「きっと戦いたくなくから言い訳をしているんだろう。逃げ出したいんじゃないのか」と続ける。

次のトレーニングでも、元気な姿を見せていたかと思えば、練習中だというのに、「肩を冷やしていいか」というミトリオン。だが、「ノー、練習が終わったらそうすればいい」と突き放すラシャドは、「いい加減にしてくれ。怪我なら怪我でこなければいい。あれだけ動ければ問題ないはずだ。かまってほしいだけとしか思えない」と怒り心頭。それでもミトリオンは、「オーバーワークはしたくなかったから、冷やしておきたかったんだ。まあ、でも今日は調子が良かった。まあ大丈夫かな」と相変わらずハッキリしないKYな態度だ。

迎えた今週の対戦では、チーム・ラシャドから、3位指名のジャスティン・ワレン、チーム・ランペイジからは、4位指名でかつてはUFCにも参戦したウェズ・シムズが選ばれた。

誰よりも、ラシャドに試合を訴えてきたジョンズは、この決定に「裏切られた」といい、子供のようにふてくされたが、そんなジョンズを尻目に、191cmのワレンと、208cmのシムズによる長身ファイター同士の戦いが幕を開けた。

試合は、ワレンが胴タックルからケージへと押し込むと、シムズは細かいヒザ蹴りを見せたが、すぐさまワレンがテイクダウンに成功すると、サイドからマウントを経由し、肩固めへ。ワレンが締め続けるとシムズは失神、すぐさまレフェリーが試合をストップするという呆気ない結末となった。元UFCファイター=シムズはアッサリと敗れ、ラシャドは5連勝を達成。いよいよ追い込まれていくランペンジに打開策はあるのか――。

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