【Shooto 30th Anniv.T02】ハワイの剛腕モンダラと対戦、中村優作─01─「プロとしてまず勝つこと」
【写真】 1年5カ月ぶりの修斗公式戦出場、この一番に賭ける気持ちとは(C)MMAPLANET
24日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催される「SHOOTO 30th ANNIVERSARY TOUR第2戦」で中村優作が1年5カ月ぶりに修斗出場を果たし、ハワイのローカルショー=X-1のバンタム級王者ロドニー・モンダラと対戦する。
那須川天心とのキック戦も含め、RIZINで2度戦い改めて修斗のケージに上がることになった中村優作に、修斗再参戦を決めた心境を尋ねた。
──ロドニー・モンダラとの対戦を日曜日に控えた中村優作選手です。映像を見ても、なかなか手強い相手のように感じました。
「どう思いました?」
──それを自分がここで話すのですか?
「ハイ、どう思われたんかなって」
──中村選手が強い気持ちをもって戦う必要があると感じました。
「分かりました(笑)」
──あの近距離での打撃の勢いは相当です。だからこそ、中村選手がここまで積んできたモノを出すのに適している良い選手だと思います。
「ちゃんと勝たないといけないということですね」
──ところで1年半ぶりにプロ修斗参戦となります。ここにきて修斗で戦うというのは、どういう気持ちからだったのでしょうか。
「チャンピオンになったらONEに行けるとかってことじゃないですよ。それは……。出るからにはチャンピオンを目指しますが、僕が坂本さんと話をさせてもらったのは、あの発表の前で、そういう話は知らなかったですから。
アルファメールで世話になっていたマイケル・ナカガワが1月に日本に来て、大阪と東京で練習していたんです。その時、僕も一緒に東京にいて彼が修斗に出たいから関係者に会いたいと言って。で、坂本さんと会って色々と話をさせてもらったんです。
僕自身、一昨年の10月にライリー・ドゥトロに負けたけどまたサステインからオファーももらっていて、でもRIZINで試合ができるということでRIZINを優先しました。せっかく坂本さんも僕を必要としてくれていたので、WSOF-GC時代から坂本さんには恩もありますし、また修斗で試合をさせてほしいとずっと思っていました」
──嫌らしい言い方をすると、RIZINの試合機会がなくなったので修斗なのかと。
「そこいらへんは……そりゃあ、もちろんRIZINで出られるなら出たいですよ。でも試合機会は限られているし、やっぱり試合はしたいので坂本さんにお願いした形です」
──フフフフ。
「いや、苛めんといてくださいよ(笑)。そりゃ今もRIZINに出て、勝ちたいという気持ちもあります」
──中村選手は本当に正直なので……(笑)。いや、実は中村選手はもうRIZINに上がったことで、キャリアに満足したのではないか。そういう風に感じたのも事実なんです。大阪で応援してくれる人にダイレクトに中村選手の頑張りが伝わる場ですし。
「確かに周囲の人からRIZINに出られて良かったなという風に言ってもらえました。応援してくれる人が凄く喜んでくれたというのはあります。僕のなかで恩返しが少しでもできたという感覚でホッとしていたのも事実です。
そこは……ノリピー(田中路教)が言うようにハングリーさが欠けた部分に通じていたかもしれないです。だからこそ、格闘家としてまたしっかりと勝たないといけないと思っています。気持ちを入れなおして、この試合に向けてやってきたつもりです。今後とかではなくて、次の試合に勝つことが絶対です。
正直、マネル・ケイプ戦では最悪の試合をしました。あそこで失ったモノを取り戻したいです。練習はやっていましたけど、試合で気落ちを出せなかった」
──積極に戦え、前に出て手数増やせと言われながらも、あの距離をキープして一発ずつ当てていく。周囲の評価はどうであれば、あれこそ中村選手の勝負への拘り気持ちが見えた試合だと思います。だから相手が打ってくると、打ち合いにも応じることできた。そういう点で、ケイプ戦は映像を見たのですが、あの一途さはなかったと私も思いました。
「前に出て、自分の戦い方はしてなかったですね。勝ちに徹する戦い方はできていないです」
──TV格闘技の難しさですね。でも、そこで戦いたかったのは中村選手なので。
「とにかく結果として勝たないとアカンって。良い試合ってなんなんかなって思いました。で、プロとしてまず勝つことが必要やろうって感じるようになりましたね。こういう気持ちになるってことはRIZINに出てあがったとか、満足っていうことはでないからです。今、こうやって絶対に勝ちたいという気持ちになっているので」
<この項、続く>