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【DEEP87】ザ・削り合い=大塚隆史戦に向け、赤尾セイジ─02─「柔術をやることでトップが強くなった」

Seiji Akao【写真】DEEP出場は昨年のクリスマスイブ=尼崎大会以来となる赤尾(C)MMAPLANET

22日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP 87 Impactで、大塚隆史と対戦する赤尾セイジ・インタビュー後編。

DEEPを主戦場にしていた赤尾は、フライ級で王座獲りに失敗しHEATへ。名古屋のケージで5回戦を戦うという経験を積んで、再びDEEPでバンタム級王座を目指す。6年前に敗れた大塚との戦いは、負けると浮上が難しくなる厳しい一戦だが、勝利すればこれ以上ない再浮上マッチとなる。

この6年間で取り組んできたMMAファイター赤尾セイジにとって、柔術効果とは。

<赤尾セイジ・インタビューPart.01はコチラから>


──勝つには下にならない方が良い。ただし、下になっても今は手があると。

「ハイ。自分が窮地に陥った時に、この間やってきたことが生きると信じています。それとは別に、実は柔術をしっかりとやることでトップが強くなったんです」

──おぉ!!

「抑え……トップキープとパスガードが上手くなった。僕はハーフで殴るよりも、パスからマウントだと思っている派なんです。それが最終的にバックを制することになるので」

──やはり大塚選手とのスクランブルが楽しみでならないです。

「こういう試合が見たいんやと言ってくれる人も、意外と多いですね(笑)」

──それは嬉しい限りです。ここ2年はHEATを主戦場にしてきましたが、一連の試合で得られたものはありますか。

「ずっと5R制を戦ってきました。全てタイトルマッチを戦わせてもらえたので、5分3Rの試合に関して『まぁ、行ける』という自信を持つことができるようになりました。でも、引きずらないようにしていますが、キム・ミョンギュ戦の負けは当然忘れていないです。あんな試合は2度としてはいけないと肝に銘じていますね」

──3Rまでは打撃も当てる、スクランブルも積極的に動いてポジションを取るという試合でした。

「あぁ、でも僕のなかでは最初から違和感があったんです。なんか動きが良くなくて、自分のなかで焦りが出てきてしまって。それを引きずったままで戦って、最後はあんな風になったというのはあるかと。ただ、いつも絶好調で戦えるわけではないなかで、自分が強くなっているという気はしています。

その自信はありますね。この自信を持っていることが、どうなのか……。大塚選手はこれ以上ない基準、日本のMMAのなかで自分がどこにいるのかが分かる試合です」

──その試合のために、どのようなメンバーと練習を行ってきましたか。

「そこはまず竹中君と……」

──2018年アンラッキー男の……。

「いや、ホンマ呪われていますよね」

──その竹中選手を筆頭に他の練習仲間というのは?

「うちの冨田(翔市)とか、こないだパンクラスで負けてしまったんですけど、かなり力をつけているので良い練習相手になってくれています。あとは手塚(基伸)や白川陸斗君といって、今回の大会にも出る選手で」

──北田俊亮選手と戦うDark選手ですね。打撃の強い。

「ハイ。陸斗君はメチャクチャ組み技の練習も積んで、良くなっているので土曜日の試合も楽しみです」

──そのようななか毎度尋ねてしまうのですが、同じバンタム級として竹中選手は良い練習相手になると。

「ヤバイですね(笑)。一枚上ですね。同じ階級ですが、持っているモノが違うというのは感じます。もちろん大塚選手とは攻め方も違うし竹中君との練習が、勝利に直結するかといえば、そんなことはないのですが……彼のような強い人間と練習していると一つの精神安定剤になるのはあります。こんだけの人間と練習してきたんやという部分で」

──この試合に勝利すると、DEEPバンタム級王座も再び視野に入ってくるかと思います。

「そうですね。今、チャンピオンは元谷(友貴)君ですが、元谷君というよりもDEEPのタイトルですね。自分もずっとDEEPで戦ってきて、バンタム級のベルトを目標に掲げて来たので。これ以上負けられないですが、大塚選手にとって僕と戦うということは、より落とせない相手だと思うんです。

この先、トップ戦線でやれるのか。ここで負けると、一つ下のランクに落ち着く。そんな試合なのですが、逆に僕にとってはチャンスだと思っています。前の試合からの6年間をとにかく、ぶつけたいです」

■DEEP 87 Impact対戦カード

<ミドル級/5分3R>
水野竜也(日本)
桜井隆多(日本)

<バンタム級/5分3R>
大塚隆史(日本)
赤尾セイジ(日本)

<63キロ契約/5分3R>
DJ.taiki(日本)
石司晃一(日本)

<フェザー級/5分2R>
オーロラ☆ユーキ(日本)
窪田泰斗(日本)

<ライト級/5分2R>
長倉立尚(日本)
大原樹里(日本)

<ライト級/5分3R>
北田俊亮(日本)
白川”Dark”陸斗(日本)

<ウェルター級/5分2R>
佐藤洋一郎(日本)
ベック・スンデ(韓国)

<フライ級/5分2R>
曽我英将(日本)
藤田大和(日本)

<フライ級/5分2R>
島袋チカラ(日本)
安谷屋智弘(日本)

<フライ級/5分2R>
宮崎直人(日本)
新里佳彦(日本)

<フェザー級/5分2R>
高塩竜司(日本)
佐々木由大(日本)

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