【WEF Global14&Arzalet】「えっ、それで構わないの?」。日本の常識が通用しない、キルギス流の計量&記者会見
【写真】考えられない計量と会見、キルギスMMAの洗礼を受けた1日となった (C)MMAPLANET
9日(金・現地時間)、10日(土・同)にキルギスはビシュケクのスポルトパラス・コズホムクルで開催されるWEF Global14&Arzaletの計量が同地のキルギタン・トップチームで、その後昼食をはさみ記者会見がセメテクで行われた。
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さすがは旧ソ連、中アジアのMMA大会だ。試合当日になり、選手権試合でも500グラムのオーバーまで認められることに。そしてマルコス・ソウザの挑戦を受けるWEFミドル級王者ヌルスルタン・ルジボエフは、それでも100グラムのオーバーだったがマルキーニョスが認めたことで計量クリアでなく王座防衛戦を戦うことに。
また藤巻優と戦う(インタビュー時点での王者とまた違う)ライト王者バジャク・ラキエフが100グラム・オーバー、再計量で300グラム落としてパスしている。とはいっても、この計量シーンもMMAがこの国に普及する過程であり、かつては多くの国──日本も含めて見られたものだ。WEFの歴史は3年程であり、今後は旧ソ連圏だけでなく日本や韓国との交流で世界標準を知ることになっていくだろう。
計量後、全選手が揃って市内のレストランに移動(ソウザ陣営とROYは対戦相手リカバリーもありホテルへ戻った)し、昼食へ。出場選手がテーブルを囲み談笑しながらの食事を終えると、会見場になっている児童運動施設のセメテクに移動。午後3時スタート予定の公開記者会見は午後4時前にスタートした。まずは出場全選手のフェイスオフが行われ、メインの4試合ではレニー・ハートさんが登場し現地で大人気のコールを披露した。
このパブリック・ファイスオフ、なぜかラキエフと藤巻優はレニーさんにコールされる後半主要マッチのフェイスオフと、それ以前のフェイスオフで2度に渡って登壇することとなった。
そしてキルギスでタイソンの異名を持つカナット・ケルディベコフとザルフ・カスノフなど、2つのキルギス✖ロシア対決で乱闘劇が見られている。
フェイスオフ後は観客席に座っている記者は当然として、ファイター、関係者が入り乱れての質疑応答へ。その一番手のなったのはレニーさんであるよう、キルギスMMA界での知名度は抜群であった。
そして、この質疑応答が長い。ゆうに1時間以上、質問は後を絶たず──そのなかにはメインでマルキーニョスの挑戦を受けるルジボエフに対し、次期挑戦者がマイクを握り挑発。これに対してArzaletの山田重孝代表の「次期挑戦者が決まっているようですが、明日はマルキーニョスが勝つので、この両者には挑戦者決定戦で戦ってもらい、勝った方を韓国か日本の大会の招聘し、マルキーニョスに挑戦させる」という発言には会場から大きな拍手が送らた。
また会見終了後はファンが舞台に上がってベルトを腰に巻いたり、肩に担いで記念撮影をするなど、日本では(日本以外でも)考えれられない光景が見られた。いよいよ大会は明日、この計量や会見を見る限り──全く予想のつかないことが出来事が起こりそうなWEF──何よりも未知の中央アジア圏の選手がどのような戦いを見せるのか非常に楽しみだ。
■主な試合の計量結果
<WEFミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]ヌルスルタン・ルジボエフ: 80.4キロ
[挑戦者]マルコス・ソウザ: 80.2キロ
<WEFウェルター級選手権試合/5分5R>
[王者]アルチンベック・ママシェフ: 78.7キロ
[挑戦者]レンゾリク・バットムンンク: 76.8キロ
<WEFライト級選手権試合/5分5R>
[王者]バジャク・ラキエフ: 70.8キロ
[挑戦者]藤巻優: 70.4キロ
<WEFバンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]ディションバイ・バキトベック・ウウル: 62.0キロ
[挑戦者]ROY : 62.0キロ
<ミドル級/5分3R>
ジュマベク・アキテレック・ウウル: 61.6キロ
チャムシェド・ガニエフ: 61.5キロ
<フェザー級/5分3R>
ザルフ・カスノフ: 66.0キロ
カナット・ケルディベコフ: 66.0キロ
<ライト級/5分3R>
ヌルガジ・バルタバエフ: 73.2キロ
ムングントスズ・ナンディンエルデン: 72.8キロ