【AJJC2018】ウルトラヘビー級はキーナン・コーネリアスが復調の関根秀樹に快勝。アジア二連覇
【写真】昨年のヘビー級&無差別に続き、キーナンがアジアのウルトラヘビー級を制した(C)KISUKE SUSUKI
7日(金)から9日(日)まで東京都足立区の東京武道館で開催されたIBJJF主催「アジア柔術選手権2018」。日本最大の国際トーナメント、アダルト黒帯決勝戦をレポート。第7回はウルトラヘビー級ファイナルの模様をお届けしたい。
Special Thanks to Mr.Takuya Araki
<ウルトラヘビー級決勝/10分1R>
キーナン・コーネリアス(米国)
Def.32-6
関根秀樹(日本)
最重量級は昨年のヘビー級優勝者キーナン・コーネリアスと、関根秀樹が決勝に歩を進めて来た。試合開始直後の立ちの攻防で、一瞬肩車に入るような動きを見せた関根はキーナンが引き込むと同時にガードを取る。直後に立ち上がった関根が2Pを先取する。ここで続いて関根はストレートフットロックを狙い自ら腰をマットにつける。
キーナンは足を抜いても立ち上がらず、上体を起こしてきた関根に対しクローズドへ。ガードを解いて腰を切ったキーナンは腕十字を狙いつつ、関根の反応を見て反転しガードに戻る。ラペルを取って引き寄せるキーナンはワームガードから後方回転でスイープを仕掛ける。
この動きを読んでいたようにヒザ十字を狙った関根だったが、キーナンがヒザを抜いてトップを取りバーサルで同点に。即パスガードに成功したキーナンが5-2と逆転する。
さらにニーインベリーで追加点を得たキーナンがしっかりサイドで抑え込み、上四方に回ると関根の両ラペルを引き寄せ、そのまま関根のワキの下からラペルを引き上げて立ち上がる。持ち上がるような形になった関根に対し、両足をフックしバックマウントを奪取してしまった。
11-2としたキーナンはパローから、ラペルを放棄させられた状態で再スタートを切らされるも肩固め&ニーインで2Pを獲得し、マウントに移行する。キーナンの三角狙いを外し、ハーフに戻すなど関根も粘り、ディープハーフからスイープを狙う。キーナンはヒザを抜き、枕で潰しつつパスで加点し、ニーインの態勢に。
ついには22-2と得点差は開いたものの関根は思い切り足を跳ね上げ、左腕を差し上げながら立ち上がり、小内刈りでテイクダウンポイントを奪取。キーナンは慌てずクローズドを取り、関根がヒザを当ててガードを割るとワームガードで固めに掛かる。関根はここでも前転から足関節を狙う仕種を見せ、対して後方回転で起き上がったキーナンはリバーサル、パスと容赦なくポジションを取り、腕十字を仕掛ける。
体を反転させて関根が腕を抜くと、キーナンは引き込む。ここで道着を直すようにパローが入り、関根のトップで試合がリスタート。勝利には一本が必要な関根は足関節へ。立ち上がったキーナンがパスを決めたところでタイムアップとなった。
大量得点でウルトラヘビー級を制したキーナンが、アジアで2年連続優勝。敗れた関根だが、10分間に渡り攻防を続け、昨年来のヒザの負傷の影響より、落ちた動きが復調にむかっていることを伺わせるファイナルだった。
なおヘビー級は昨年のミディアムヘビー級から階級を上げたルーカス・バルボーザがドイツのMMAファイターでもあるニコラス・ペンザーとの一騎打ちを制して優勝。スーパーヘビー級は昨年に続きヴィトー・トレドが制し、アトス勢が重量3階級制覇。
無差別級は昨年同様にアトス勢のクローズアウトとなり、今年は昨年とは逆でバルボーサが優勝しキーナンが2位を得ている。
■ヘビー級リザルト
優勝 ルーカス・バルボーザ(ブラジル)
準優勝ニコラス・ペンザー(ドイツ)
■スーパーヘビー級リザルト
優勝 ヴィトー・トレド(ブラジル)
準優勝 エンヒッキ・リマ(ブラジル)
3位ヴァルテウ・ソブリーニョ(ブラジル)
■ウルトラヘビー級リザルト
優勝 キーナン・コーネリアス(米国)
準優勝 関根秀樹(日本)
3位 エリック・シアン(グアム)、ギヘルミ・リマ(ブラジル)
■無差別級リザルト
優勝 ルーカス・バルボーザ(ブラジル)
準優勝 キーナン・コーネリアス(米国)
3位 ヘンリッキ・リマ(ブラジル)、ルアン・カルバーリョ(ブラジル)