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【Pancrase300】佐藤天の再起戦の相手は豪州2団体のキウイ王者、テクニカル・ブローラーのマット・ベイル

Matt Vaile【写真】豪州ではタイトル防衛事にベルトが貰えるようだ。豪勢だ(C)PANCRASE

30日(木)、10月21日(日)に江東区の新木場スタジオコーストで開催されるPancrase300で佐藤天×マット・ベイルの一戦が組まれることが発表された。


既に同大会では田中半蔵×カイル・アグオンというフェザー級の国際戦が組まれているが、ここに7月大会でグライコ・フランサに敗れ、ウェルター級王座奪取に失敗した佐藤の復帰戦が加わった。

対戦相手のベイルは日本では無名だが、ダニエル・フッカーやイスラエル・アデサニャらがUFCで活躍する人材を輩出している──ニュージランドMMA界の期待の新鋭だ。キャリアは11勝1敗で現在は5連勝中のベイルは、上の写真にあるように豪州のXFCで2016年にジェイムス・キングナーを破ってウェルター級王者となると、4度の防衛戦を果たし、今年の3月にはHEX FSでキット・キャンベルを破り2つ目の王座を獲得している。

11勝中7試合がKO勝ちのストライカーは、パンクラス初陣に関して「寝技に行くまでもなく相手をKOしただけ。本当は前回の試合で負けているサトーではなくて、ランキング1位のテヅカとやりたかった。けど結果は同じだ。今、マーク・ハントを鍛えたトレーナーにコーチしてもらっているから、俺はどこまで強いか分からないぜ」とリリースにコメントを寄せている。

その言葉通りオーソドックスの構えから、しっかりとタイミングを計りながら伸びる右ストレートを打ち込むと、そこから強烈無比なラッシュでKOの山を築いてきた。一見、フィニッシュシーンだけを見ると粗い。ただし、前述したように試合序盤の組み立てでは相手との距離とタイミングをしっかりと計算できている。

またベイルはパンチだけでなく、蹴りやテイクダウンを織り交ぜて戦うこともでき、柔術は紫帯だ。スクランブルのなかで絶妙にバックを取ってRNCで一本という試合もある。その一方で、ベイルが戦ってきた対戦相手は殆どがキャリア10戦未満で、唯一判定負けを喫した元UFCファイターのベン・アロウェイだけが20戦以上のキャリアの持ち主だった。

NZや豪州のMMAも現在の日本と同じで、戦績や実績だけでは実力が図り辛いという状況にある。ベイルは恐らくは自分のペースで戦うと、めっぽう強い。だからこそ、佐藤はベイルのペースにならず……いや、なったとしても相手の土俵でそれ以上の強さを見せる必要がある。危険な相手ベイルとの再起戦、佐藤の真価が問われるマッチアップだ。

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