【Gladiator X Demolition02】福井から堺へ。チョモランマ1/2「黒くてデカくて、硬いレッツ選手に勝つ」
【写真】WARDOGウェルター級のベルトとチョモランマ1/2(C)WARDOG
9月2日(日)、大阪府堺市の堺市産業振興センターで開催されるGladiator × Dmolition 02のメインでウェルター級王者レッツ豪太にチャレンジするWARDOGウェルター級王者チョモランマ1/2。
福井という北陸の都市は、我々が考えている以上に格闘技が広まっていない。それでも総斗會三村道場で、コツコツ汗をかき、MMAファイターとしてチョモランマは戦ってきた。
「都会の奴らに負けるな」という道場訓の下、ワードッグというプロフェッショナルMMAヒエラルキーの底辺から、上を目指す40歳=チョモランマ1/2の声をお届けしたい。
──日曜日にグラジエイターでレッツ豪太選手の持つグラジエイター・ウェルター級王座に挑戦します。今の体調はいかがでしょうか。
「体調は凄く良くて、体重も楽勝です。明日、軽くスパーリングをして練習も切りあげるという形です(※取材は29日の夜に行われた)
──この試合に向けて、どのような取り組みをしてきましたか。
「これはもうずっと同じで、総斗會三村道場で2人ほどとれ入れ替わりで練習し、打撃は武生のほうのキックボクシングのジムで強い人がいるので、そこで出稽古を行なっています。以前、三村道場に来ていた子が道場を出したので、そこで週に1度練習させてもらっている形です」
──プロファイターとの練習は?
「プロはそのキックの子ですね。それと元プロファイターと練習しています。現役のMMAのプロの選手とはやっていないです。でも、始めた時からずっとそういう環境でした。元プロというのは三上(MAD洋祐)さんで、あとは織田章平という子がいるので、その2人と今回もやってきました」
──三上さんは、今は少年柔道の指導をされていますよね。
「ハイ、その三上さんが週に2度ほど、僕のスパーリング相手をしてくれるためだけに道場に来てくれます。都会の方で練習はしたことはないので、それが自分にとって当たり前になっています」
──今回、グラジエイターに初出場することになりました。どのような印象を持っていますか。
「噂はよく聞いています。華やかな大会だと。ただ実際に見たことはないので、楽しみです」
──チョモランマ選手は同じ関西、大阪ベースのWARDOGに出場してきました。
「ワードッグには本当に感謝しています。とにかく僕はケージで試合がしたかった。有り難いことにリングの大会ではちょこちょことオファーを頂いていたのですが、どうしてもケージで戦いたいのでお断りをさせてもらっていて。
以前はHEATさんでも試合もできたのですが、今ケージでオファーをくれるのがワードッグだけだったんです。僕は基本的に殴ることしかできなくて、リングだったらロープを使ってこかされてしまいます。
うちの道場にはリングがないので対応ができなくて。ただケージだと、壁が金網の代わりになって練習ができるので、打撃が使えるんです」
──関西インディーから独立団体の雄であるグラジエイターでタイトルマッチへ。チャンピオンのレッツ豪太選手にはどのような印象を持っていますか。
「正直、あまり映像も見たこともないんです。デカくて、黒くて……硬い。そういう感じです(笑)」
──アハハハ、連想の仕方によっては危ないです(笑)。
「MMAPANETさんのインタビューを読ませてもらいましたけど、打撃で来てくれると面白いです。でも、それも作戦だろうと。そう言いつつ、組んでくるショッパイ奴じゃないかと。レッツ豪太選手と同門のストレッサー起一選手も『殴る』、『殴る』と言って組みつくじゃないですか。だから、そんなショッパイことするなよという感じです」
──それはストラッサー選手にも喧嘩を打っているわけですね(笑)。
「アッ、いえッ……そんなことはないです。ただ、そういう印象を持っているということだけです(苦笑)。まぁ打撃で来いよという感じです」
──レッツ選手はフィジカルも相当ですが、クンルンファイトでジャン・リーペン、レベルFCでアンディ・ウォン戦の経験が生きて来るでしょうか。
「あの2人云々ということではなく、あの2試合はアウェイ感が凄かったです。それがシーンとなっている会場より、凄く燃えて。今回もできれば大阪だし、アウェイ感のなかで戦いたいですね」
──あと1カ月で41歳、現役を続けていられるモチベーションはどこにあるのでしょうか。
「う~ん、何も考えていないからじゃないでしょうか。山があるから登るのと一緒で、道場があるから練習にいく。大きなケガもないので、何も考えずにやってきました」
──体力の衰えも感じられないですか。
「ここ2、3年ほど走るようになって、以前よりスタミナがついたような感じです(笑)」
──福井という街はMMAファイターでいるには決して優しい街ではないという印象があります。
「そうですね、格闘技をしていると仕事をクビになることもありました」
──エッ? それはどういうことですか。
「格闘技をしても仕事に影響することはないのに、そういう風に見られてしまいます。そういう状況なので、自分は会社にばれないようにリングネームをつけて戦ってきました。
でも、格闘技をしていることは問題になって。これまで自分からとクビも併せて5度ほど転職しています」
──……。
「でも、今は三村会長が世話をしてくれて、郵便配達をしているのでちゃんと働いて練習もできています。まぁ、自分の運が悪いのか知れないですけど……そういう感じでした」
──住み良い県上位の常連ですし、個人的には福井鉄道とえちぜん鉄道の相互乗り入れなどあり、凄く好きな街なのですが……。
「ドラマのチアダンの影響で、もっと福井が注目されれば嬉しいです」
──だからこそ、今回のタイトル戦でも負けたくないという意地はありますか。
「ハイッ!! うちの道場訓は『都会のヤツと、エアコンがある道場のヤツには負けるな』ということなので!!」
──アハハハ。暑くて、寒い福井からの挑戦ですね。
「ハイ。都会のヤツには負けないです」
──この試合をステップにして、MMAファイターとして目標にしていることはありますか。
「外国……ROAD FCに出たいです。ワードッグもロードFCと関係があるということで、戦わせてもらっていたので。今、ロードFCの社長がワードッグのミドル級王者のキム・デファンさんなんで、ワードッグ王者繋がりで呼んでくれないかと思っています(笑)。
だからロードFC関係者にアピールできるような試合をしたいですッ!! そのために黒くて、デカくて、硬いレッツ選手に勝ちますッ!!!!」
■Gladiator × Dmolition 02対戦カード
<Gladiatorウェルター級選手権試合/5分3R>
[王者]レッツ豪太(日本)
[挑戦者]チョモランマ1/2(日本)
<GLADIATORフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者] 大道翔貴(日本)
[挑戦者] MIKE(日本)
<DXFCウェルター級王座決定戦/5分3R>
堂垣善史(日本)
石川史俊(日本)
<GLADIATORフライ級選手権試合/5分3R>
[王者] 加マーク納(日本)
[挑戦者] NavE(日本)
<対抗戦ライト級/5分2R>
網本規久(日本/Gradiator)
中西聡(日本/Demolition)
<対抗戦フライ級/5分2R>
宮城友一(日本/Gradiator)
藤田健吾(日本/Demolition)
<対抗戦バンタム級/5分2R>
林優作(日本/Gradiator)
上嶋佑紀(日本/Demolition)
<対抗戦フェザー級/5分2R>
徳野”一心”一馬(日本/Gradiator)
友實竜也(日本/Demolition)
<対抗戦ライト級/5分2R>
飯田健夫(日本/Gradiator)
井上啓太(日本/Demolition)
<対抗戦フェザー級/5分2R>
楠本忍(日本/Gradiator)
宮﨑龍貴(日本/Demolition)
<OPフライ級/5分1R>
田中スネ夫ハヤト(日本)
若松翼(日本)