【Gladiator X Demolition02】レッツ豪太×チョモランマ1/2=非首都圏MMAファイター人生の縮図対決
【写真】ここで再浮上しないと……という状況のレッツ豪太(C)MMAPLANET
9日(木)、Gladiatorより9月2日(日)に大阪府堺市の堺市産業振興センター内イベントホールで開催されるGLADIATOR vs DEMOLITION Vol.2の全対戦カードが発表された。
既にGLADIATORフェザー級選手権試合=チャンピオン大道翔貴×MIKE、DXFCウェルター級王座決定戦=石川史俊×堂垣善史、GLADIATORフライ級選手権試合=チャンピオン加マーク納×挑戦者NavEという3つタイトル戦が決定している同大会。
今回はこの3試合を従え、メインでGLADIATORウェルター級王者レッツ豪太に現Wardogウェルター級王者チョモランマ1/2が挑戦する一戦が組まれることが明らかとなった。2016年11月にウン・ジュンヒを破って王座初防衛に成功して以来、レッツにとって2度目の防衛戦となる。
その初防衛以降、ノンタイトル戦でキム・ギョンピョに敗れ、イ・ヒョンソクに勝利も希望していたROAD FC出場がならなかったレッツは、昨年10月にGrandslamに出場し拳を骨折したうえに、元ZSTウェルター級チャンプの濱岸正幸にRNCで一本負けを喫している。
さらに3月に同じくGarndslamで元ZSTフェザー級王者・森興二と再起戦に臨む予定が、練習中にまたも右拳を折り、負傷欠場と──レッツは浮き沈みというよりも、沈みが目立ちMMAファイターとして正念場を迎えることになる。そんなレッツに挑戦するチョモランマ1/2は、福井の総斗會三村道場所属で、タイトル挑戦の3週間後に40歳を迎えるベテランファイターだ。
2007年にプロ修斗でMMAデビューし、翌2008年のプロ修斗ライトヘビー級新人王に輝くも、北陸在住ということもありコンスタントに試合が組まれず、修斗から名古屋のHEATに活躍の場を求めた移行期間に黒星やドローを繰り返した。
ならばとアジアに飛び出したチョモはクンルンファイトでジャン・リーペン、Rebel FCでアンディ・ウォンと対戦。敗れたはしたもの大舞台を経験した。この間、国内で関西インディーのワードッグでウェルター級チャンピオンになり、これまで2度の王座防衛に成功している。ワードッグで王者となったチョモが、元ウェルター級KOPで現グラジエイター王者のレッツに挑戦──非首都圏在住MMAファイターのキャリアの縮図を見るようなメインイベントは、そういう意味でも非常に興味深いマッチアップだ。
さらにグラジエイター×デモリッション対抗戦・第2弾、7試合のカードも一挙に発表された。網本規久×中西聡、林優作×上嶋佑紀、鈴木敦順×中川皓貴、徳野”一心”一馬×友實竜也、飯田健夫×井上啓太、楠本忍×宮﨑龍貴(※全て前者がグラジで、後者がデモリ)に加え、グラジサイドからはライトフライ級王者・宮城友一が出場し、修斗&パンクラスで同門が勢いを見せるReliable所属の藤田健吾と戦う。
グラチャンを主戦場とし、初出場の飯田が加わるなど反則気味のメンバー構成でもあるグラジエイター陣営。一方、対抗戦2連敗は許されないデモリッションとしては乾DXFC実行委員長より、出場選手のストロングポイントがカード発表に合わせて送られてきた。
乾氏によると、中西聡は「新極真会で学んだフルコン空手をバッグボーンにブラジリアン柔術と融合させたスタイルの持ち主」で、対抗戦の肝となる宮城と戦う藤田健吾は「ポーカーフェイスで何を考えているのか分からない点が武器となる」ファイター。また、関西DEMOLITIONの旗揚げメンバーである上嶋佑紀は「前回NavEに敗れ、本来の階級であるバンタム級に戻して再起を計る」とのこと。
友實達也は「DEEPジム、パラエストラ川崎に所属していたが、地元に帰省し今大会で名前を挙げようと自ら名乗りを上げてきた」点を買ったそうだ。さらに「デモリッションの斬り込み役」である中川皓貴、全日本ブラジリアン柔術選手権の茶帯ミドル級を制した井上啓太は、「ケージレスリングを強化し、トップキープ力は群を抜いている」期待の存在だ。最後にSFK所属の宮﨑龍貴は、「打撃系ジム所属ながらオールラウンダーで、38歳でのプロデビューを決意したメディアリテラシーに照らして、格闘技も取り組む頭脳派プレーヤー」だという。
これらのメンバーで雪辱を期すデモリ勢、誰よりも乾実行委員の力の入りようが群を抜いているように感じられる。