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【Invicta FC30】互角かつ低調な試合でフレイが、グルサンデルを破り新アトム級王者に

<Invicta FC世界アトム級王座決定戦/5分5R>
ジン・ユ・フレイ(米国)
Def.3-0:49-46.48-47.48-47
ミナ・グルサンデル(フィンランド)

サウスポーのフレイに組んだグルサンデルがオーバーフックでヒザを突き上げる。左フックを入れて離れたフレイは、押し込まれても回って離れ左ストレートを当てる。さらに左ストレートを当てたフレイに対し、グルサンデルが組み付いてケージに押し込む。ここもいなして離れたフレイだが、グルサンデルはすぐに組み付きなおす。ワキをくぐってバックに回ったグルサンデル、フレイが前を向きなおす。

ボディロックで前方に崩し、立ち上がる際にパンチをまとめたグルサンデルは、前方に崩されないようにしたフレイの動きを利用して、バックへ。前方に落とされると、キムラロックをセットしようとしたグルサンデルは時間に阻まれたが、初回を取った。

2R、ワンツーで前に出たグルサンデル。フレイが組み付くが、逆にケージに押し込まれる。初回と同じようにバックに回ったグルサンデル、胸を合わせたフレイが離れる。右を当てたフレイは、ダブルレッグを切られエルボーを被弾。すかさず左エルボーを当てて離れる。フレイは左ボディストレート、グルサンデルが右ハイを見せてハイクロッチへ。右腕を差してテイクダウンを許さないフレイ。残り40秒でブレイクが入る。グルサンデルは直後に組み付き、フレイが腕を差していなすと、左ハイを繰り出しラウンド終了となった。

3R、開始直後にフレイがダブルレッグを決める。グルサンデルはギロチンを外され担がれそうに。ハイガードのグルサンデルだが、フレイは腕を抜いてパンチを落とす。再びハイガードを取ったグルサンデルは三角絞めを狙い、腕を引き寄せたフレイにエルボーを突き上げる。フレイがガードの中からパンチを落とすも、動きは少ない。立ち上がって鉄槌を入れたフレイがグルサンデルのギロチンを潰し、ハイガードには腕を取られないようステイする。強引なハイガードを担いだフレイがバックに回り、RNCを仕掛ける。アゴを引いて耐えるグルサンデルに、フレイは絞めを外して鉄槌を連打。グルサンデルはガードに戻し、ラウンド終了を迎えた。

4R、フレイが左ストレートを届かせる。ケージにフレイを詰めてエルボーを連打するグルサンデルはハイクロッチを切られる。上体を起こしてエルボーを打つグルサンデル。残り3分を切って離れるとフレイがショートのフックを連打する。ここで再びダブルレッグでテイクダウンに成功したフレイ、グルサンデルはウィザードで立ち上がり離れる。パンチと組みの連携を見せるフレイが左を当て、ケージを背負った状態でワンツーへ。グルサンデルはここもケージにフレイを押し込み、そのままタイムアップとなった。

最終回、ケージを背負ったフレイが組み付くも、逆にグルサンデルにケージに押し込まれる。押し返して離れたフレイが左ロー、グルサンデルはじりじりと距離を詰める。左に回りつつ左ローを蹴るフレイ。グルサンデルはここもクリンチ、フレイが離れてケージ際を回る。左ロー、左ストレートを続け、右ストレートを当てたフレイ。グルサンデルは追うだけで、効果的な攻撃はない。一方のフレイも当てて回る展開を続け、大きな動きは一切見られない。グルサンデルといえば、この展開に組むこともせずにタイムアップを迎え、両手を挙げて勝利をアピールした。

結果、フレイが3-0の裁定結果が新世界アトム級王者となった。「私はスロースターターだからコーナーの言うことを聞いて戦った」とフレイが話した。対してミルサンデルは「3R以外、私が取っていた。エルボーも聞かせて、私が試合がコントロールしていた。再戦? 分からないわ。ごめんなさい」と話した。

3Rのフレイ、あるいは初回のミルサンデル、この2つのラウンド以外は攻めても工夫も見られなかった両者──低調な世界戦だった。

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