【ONE70】ストロー級王座奪回へ、アレックス・シウバに挑む内藤のび太─01─「こっちも全部で勝負する」
【写真】とんでもなく愛くるしいハリネズミの赤ちゃんとツーショット(C)MMAPLANET
12日(土・現地時間)、インドネシアはジャカルタのジャカルタ・コンベンションセンターでONE70「Grit and Glory」が開催され、メインでアレックス・シウバの持つONE世界ストロー級王座に内藤のび太が挑戦する。
去年の12月にシウバに敗れ、ベルトを失ったのび太がリベンジに挑む。そんな彼の1日をameba TVが制作するドキュメンタリー番組= ONE DAY が追った。
昨年9月にのび太が所属するパラエストラ千葉ネットワークの鶴屋浩代表が秋葉原にオープンしたハリネズミ・カフェ「CHEES」ハリネズミ・カフェ「CHEES」の裏方としてハリネズミの世話をしているというレアなのび太を取材し、MMAPLANETではアレックス・シウバ戦に特化したインタビューを行った。
──ハリネズミの世話をする内藤のび太選手、非常に貴重な画を見させてもらいました。あの仕事はいつぐらいからされているのですか。
「正確には忘れてしまいましたが、開店した時に人手が足らないということで手伝って、それからチョコチョコと入るようになりました」──現在の生活の糧は試合とハリネズミ・カフェでの仕事から得ているということでしょうか。
「それと指導ですね。代行でやったり、まぁ何とかやっています」
──ハリネズミ・カフェでは裏方さんで接客業をすることはないですね。
「接客はやはり慣れないので……それができていたら、多分こうはなっていないと思います(苦笑)」
──そこから脱却するためにMMAで頑張り、修斗でもONEでもチャンピオンになったわけではないですか(笑)。
「そこが難しいところで。やはり若い時に変わらないと、人間は変わらないです(笑)。鉄は熱いうちに打てと同じで、冷めてから曲げるのは大変で」
──試合が近づくと集中力が増していくからか、格闘技に関しては問題なく会話が成立するように感じるのですが。大会開催地でののび太選手は、しっかりと話せています。
「何なんですかね。調子が良い悪いというのもあるかもしれないです(苦笑)。格闘技に関しても語るとかどうかは分からないですけど、好きなんで」
──5月12日、アレックス・シウバへの挑戦が決まりました。昨年12月に王座を失った相手で、あの試合がONEで初めて穴のない相手との試合になったのかと。日本で戦っていた時の相手は、穴がなくても大きな武器もなかった。その点でシウバは寝技が強いのに、あれだけスタンド勝負ができるファイターでした。
「修斗からONEで戦うようになって、相手の弱いところを衝いて戦うと勝つことができたので、そうしようと思っていたのですが、思っていた以上に打撃が強くて、向うのペースになってしまいました。
勝手に寝技偏重で、表グラフにすると尖った形になる選手だと思っていたら、けっこうバランスの取れた選手でした。そこにしてやられた感はあります。もうチョイ打撃はできないと思っていたのですが、そこが予想以上だったことで、全ての局面でシウバのペースになったのが敗因です」
──作戦としては打撃で削って、逃げのテイクダウンを仕掛けさせるというようなことだったのでしょうか。
「そういうイメージでした。それにもっとテイクダウンを仕掛けて来ると思っていたので、そこも想定と違いました。でも、まぁ強かったです」
──最終回は盛り返しましたが、そこでシウバが本来持つ柔術の強さを見せ、バックを取り切ることができませんでした。シウバに関してはスタミナも切れかかってはいたのですが、切れてしまうことはなかったです。
「アレは執念を感じました。ベルトを獲るという。次は向うがチャンピオンだし、あの執念がなくなってくれていると良いですね(笑)」
──ハハハハ。アレだけインタビューで柔術勝負を謳っていたシウバが、打撃でポイントメイクに来てやられたなぁという想いが強かったです。
「ホント、どこまでが作戦だったのかは分からないですが、僕のことを知って見てくれていたんだと思いました」
──アレックス・シウバは寝業師ではなく、ウェルラウンダーだと分かったことで腹積もりは違ってきますか。
「良いことがどうか分からないですが、決め打ちはしないで全局面で勝負できるよう練習はしようと思ってやってきました。どこで戦うということではなく、全体のなかで隙を衝くことができればと。全部強いことは分かったので、こっちも全部で勝負してそれで負けたらしょうがないなって感じです」
──前回はオファーから試合まで1カ月という短期間でした。
「今回は3カ月ほどあったので、これで負けたらもうしょうがないです」
──負けたらしょうがない発言が続きますね(笑)。
「そういう気持ちでやっています。ハイ。言い訳もきかないし、これで負けたら相手が強いということなので、やるだけです」
──この間の練習で、どこを伸ばしてきましたか。
「そうですね、前は打撃戦でしたが今回はテイクダウンに来るかもしれない。そういう相手の術中にはまらないように色々と考えはしますけど、とりあえず全部強化してきました。前回と比較すると全てにおいて少しですけど変わってきています」
<この項、続く>