【WEC42】バンタム級で王座交代劇、水垣はWEC初白星
8月9日(日・現地時間)、米国ネバダ州ラスベガスのハードロックホテル&カジノ内ザ・ジョイントで開催されたWEC42『TORRES vs BOWLES』。前日となる8日(土・現地時間)には、フィラデルフィアでUFC101が行われ、大忙しのズッファだが、今大会では、WEC世界バンタム級選手権試合=ミゲール・トーレス×ブライアン・ボーウェルズを筆頭に、次期挑戦者決定戦的な一番=ジョセフ・ベナビデス×ドミニク・クルーズ戦、そして、日本から水垣偉弥が2度目の参戦を果たし、ジェフ・カーランとVERSUSライブ中継内で試合を行った。
【写真】水垣偉弥が古豪カーランを相手に苦戦を強いられるも、価値ある白星をゲット。WECでの戦績を1勝1敗の五分に戻した (C) ZUFFA
前夜のUFC101では、BJ・ペン&アンデウソン・シウバが完勝し、UFC100で防衛に成功したジョルジュ・サンピエールを加え、各階級の王者が独走状態に入ったかの如く、圧倒的な強さを誇示したが、この日のWECではバンタム級の象徴となりつつあったトーレスがまさかの王座陥落。ボーウェルズの右クロス一発でダウンを喫すると、追撃のパウンドを受け、僅か1R3分57秒でのTKO負けとなった。
また、4月のWEC40では、王者トーレスと死闘を繰り広げながらも、結果を出すまでには至らなかった水垣だが、タイトル再挑戦を実現するためにも、絶対に負けることができないこの日のカーラン戦で嬉しいWEC初白星をマークした。
1Rから冷静に戦い、終始ガードの上になってパウンドを落としていった水垣だが、試合巧者カーランは下から腕十字やギロチンと積極的な仕掛けをみせ、3R終盤には三角絞めから三角十字を狙い、水垣を一気に劣勢へと追い込んだ。終わってみれば、トップを奪うことに成功したのは常に水垣だったが、寝技で攻勢点をとったのはカーランという内容に。特に最終3Rは明確にポイントを失ったが、判定の結果は2-1となり、水垣が逃げ切る格好で勝利をモノにした。
さらに、クルーズ×ベナビデスの一戦は、ノンストップの攻防で大会ベストバウトと呼べる大熱戦が繰り広げられたが、最後はスプリット判定でクルーズの勝利。いよいよ次戦では、メインで勝利を挙げた新王者ボーウェルズに挑戦することになりそうだ。