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【JBJJF】東日本&西日本マスター、2週連続出場の吉岡広明 「結果を残してMATSURI出場のアピールを」

hiroaki yoshioka【写真】修斗時代よりもワイルドになったように感じられる吉岡(C)HIROAKI YOSHIOKA

22日(日)、東京都墨田区の墨田区総合体育館で日本ブラジリアン柔術連盟(JBJJF)主催の「第2回東日本マスター柔術選手権が開催されるが、翌週には西に移動し大阪市港区の大阪市中央体育館で「第2回西日本マスター柔術選手権」が、29日(日)に開かれる。

この両大会のマスター3黒帯ライトフェザー級にエントリーしているのが、元プロシューターでパラエストラ和泉の代表を務める吉岡広明だ。

アマ修斗時代から数えれば25年弱のキャリアを誇る大ベテラン、今では日本MMA界の将来を担う竹中大地の指導者として知られる吉岡に昨年のワールド・マスターなど、海外をも視野に入れてトーナメントに出場し続ける原動力と、両大会への意気込みとともに話を聞いた。
Text by Tsubasa Ito


――吉岡選手は東日本マスター、西日本マスターともに、マスター3黒帯ライトフェザー級にエントリーしています。

「本当は2月の全日本マスターに出るつもりだったんですけど、去年の終わりくらいにケガをして調整が間に合わなかったのと、竹中大地のONE出場が重なったので見送ったんです。

そんな時に東日本マスターと西日本マスターがあったので、両方出れば今の自分の位置が分かるかなと思いました」

――差し支えなければ、どのようなケガだったのでしょうか。

「12月半ばの練習会の時に、スパーリングの1本目でいきなり右ヒザをやってしまって踏ん張れなくなってしまいました。病院には行っていないんですけど、症状的には半月板だと思います。前から悪いところだったんですけど、より悪化させたという感じでした」

――大阪在住の吉岡選手ですが、東京で行われる東日本マスターにもエントリーしたのは?

「単純に、東京の実家で親に顔を見せるためですね(笑)。年末年始やお盆には帰省せず、試合に合わせて帰るようにしています」

――その東日本マスターで意識する選手はいますか。

「澤田(真琴)選手と井田(悟)選手ですね。澤田選手はだいぶ前のアジア選手権で確かアドバン差で負けているんです。

井田選手には、2年前の全日本マスターで最後に逆転されてしまいました。2人と当たったら勝ちたいと思います」

――澤田選手は西日本マスターにもエントリーしていますね。

「そうなんですよね。一次締め切りの時にエントリーしようか迷っていたんですけど、澤田選手の名前を見て試合ができるなと思いました。その他では木部(亮)選手ですかね。肌を合わせたことがないのでやってみたいです」

――木部選手も元MMAファイター、実戦での同窓会ですね。今回は昨年のワールド・マスター以来の試合になりますね。

「ハイ、あの時は5人トーナメントで決勝まで勝ち上がったんですけど、塩田歩選手にアドバン0-1で負けました」

──これまた修斗OB対決です。

「ワールド・マスターは想像していた以上に規模が大きかったですし、盛り上がっていました。僕は海外に行くこと自体も初めてだったので、行く前は不安だらけだったんですけど、行ってみたら楽しかったです。外国人の方ともやり合えていい経験になりました」

――これまで、海外の試合に出場しようとは思わなかったのですか。

「正直、お金のこともありますし、1人で行くのはハードルが高いなと思っていました。去年はコンディションが良くて、今が行き時じゃないかなと思ったんです。道場の人に声をかけたら、5人くらい行くということだったので」

――ワールド・マスターには今年も出場する予定ですか。

「今年はちょっと厳しそうですね。時期が近づいてきて気分が乗ったら出るかもしれないですけど、今から準備して行こうという感じではないですね」

――ジムでMMAの指導もあるかと思いまいますが、現在はでのような練習をされているのでしょうか。

「指導の中でのスパーリングのみですね。昔は日曜日でも出稽古に行ったりしていましたけど、今は道場内でしっかり練習できますし、日曜日は家族と過ごしたいというのもあるので。

1日のクラスは3時間くらいなんですけど、割合としては2時間がテクニック、1時間はスパーリングなので、実質動いているのは1時間くらいです。それが終わってからは、ウエイトトレーニングや心肺トレーニングもやります」

――練習は週6日ですか。

「そうですね。柔術が4日、グラップリングが2日です」

――パラエストラ和泉の代表を務めながら試合出場を続ける吉岡選手ですが、二足の草鞋は負担が大きくないですか。

「自分が納得のいく結果を出せたら、もう選手はいいかなと思っているんですけど、なかなか上手くいっていないので、自分が納得いくまではやるという感じですね。

マスター3で一番にはなりたいですけど、ワールド・マスターは毎年出るわけにはいかないですからね。

現実的な話でいうと、全日本マスターやアジア選手権で納得のいく試合をしたいというのと、過去に負けている人には全員勝ちたいです」

――具体的に納得のいく試合とはどのようなものでしょうか。

「今回がそうだというわけではないんですけど、仮に優勝してもあまり粒揃いではないメンバーの時もあるわけじゃないですか。『このメンバーの中で勝ち残れた』と納得できる大会で、一番になりたいですね。

去年の全日本マスターは決勝で金古(一朗)さんと戦えたんですよ。そこで勝っていたら、もしかするとお腹いっぱいになっていたのかもしれないですし。その時はたぶん金古さんが出てくるだろうと思っていたので、2ヵ月くらい前から追い込んだ練習をしていました」

――打倒・金古選手という気持ちは大きいですか。

「去年の全日本マスター前はその気持ちが強かったですね。この先、同じ大会に金古さんがエントリーしたら、同じ気持ちになる可能性はもちろんあると思います」

――東日本マスターと西日本マスター、両大会への意気込みをお願いします。

「もちろんどっちも獲りたいですけど、大阪では年に1回、プロ柔術の『MATSURI』があるじゃないですか。僕も4回くらい出させてもらっているんですけど、今年は10回目なので、今回何とか良い結果を残して、そこに出るための良いアピールになればという気持ちもあります」

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