【UFC FOX29】期待が多すぎたか……アデサニャがヴェットーリの苦戦を強いられ初の判定勝ち
<ミドル級/5分3R>
イスラエル・アデサニャ(ニュージーランド)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
マーヴィン・ヴェットーリ(イタリア)
構えを変え、跳ねるような動きから、上半身だけ動かしてパンチを避けるなど自在な動きを見せるアデサニャに対し、ヴェットーリが組んでケージに押しこむ。大内刈りでテイクダウンを狙うヴェットーリだが、3度トライしても倒せない。離れたアデサニャは左を伸ばし、右ローを蹴る。構えを頻繁に変えるアデサニャにヴェットーリが左ミドル。アデサニャは左ハイを返す。
ローにワンツーを合わせたヴェットーリはジャブを被弾するが左ミドルを極める。右ミドルを返したアデサニャだが、ヴェットーリはアイポークがあったと中断を申し入れる。再開後、左ミドルを蹴りこんで前に出るヴェットーリは、意外にも打撃で試合を組み立てている。ローを相打ちでバランスを崩したのはヴェットーリ。直後にアデサニャが後ろ回し蹴りから、右ストレートを打ち込み、左ハイを狙ったところで初回が終わった。
2R、ヴェットーリが左ジャブを2度当てて組み付くと、股も大内刈りに失敗。アデサニャが離れてロー、左ストレートを当てるも、爆発力は感じられない。逆に左ストレートを届かせるヴェットーリの前進をダックでかわし、ハイもスウェイ避けるアデサニャ。ならばとヴェットーリはハイへのスウェイにパンチをすかさず打っていく。
左で前に出るヴェットーリにカウンターの右を入れたアデサニャが左エルボーを打ち込む。むきになって、破れかぶれのような打撃戦を仕掛けるヴェットーリに対し、アデサニャが熱くなることなく、間合いを外してカウンターを打ち込む。ダブルレッグを切り、間合いを図るアデサニャにヴェットーリは前進を続けるも、大きく息をするようになり右フックを被弾する。
記録に残る限り、初めて3Rを戦うアデサニャは左に回りつつ、構えを変えてヴェットーリの打撃をかわす。上半身を振ってパンチを見切るアデサニャだが、ここでダブルレッグを決められてテイクダウンを許す。ハーフで抑えたヴェットーリは足を戻されて、立たれてもスクランブルでトップを取る。
粗い草刈りスイープを繰り出すなど、組み技の完成度は打撃とは違うことを露呈したアデサニャは、ついには引き込んでしまう。残り90秒、ケージを背に立ち上がったアデサニャをヴェットーリがケージに押しこむと、レフェリーがブレイクを命じる。打撃の間合いになっても、アデサニャのキレは戻らずヒザ蹴りに右フックを合わされる。
スピードも落ちたアデサニャはキャリア初の判定決着の時を迎え、スプリット判定勝ちとなった。