【HEAT42】ソン・ソンウォン×ミシェウ・ペレイラ。出るか、コークパス&ケージキック・アームフリップ!!
【写真】果たしてペレイラが、どのようなアクロバチックMMAを展開するか、非常に楽しみなソン・ソンウォン戦だ(C)HEAT & MMAPLANET
26日(月)、HEATより5月27日(日)に愛知県刈谷市の産業振興センター内あいおいホールで開催されるHEAT42の対戦カード第一弾が発表され、非常に興味深いブラジリアン・ファイターの来日が決定した。
同大会に関しては23日(金)にHEATのSNSにおいてイベント開催と一部の出場選手が発表されていた。その出場選手はHEATバンタム級チャンピオン赤尾セイジ、同ライト級王者オク・レユン、そしてウェルター級王者のソン・ソンウォンと3階級の王者揃い踏みとなる。
さらに12日(月・現地時間)に韓国のAngel’s FightingでMMAデビューを飾った鈴木万李弥の国内初MMAファイト、キックでは楠ジャイロとヘンリー・セーハスらの出場がアナウンスされていた。
カード決定の第一弾はウェルター級王者ソン・ソンウォンの初防衛戦、HEAT40でスイスの強豪ネルソン・カルヴァロを8秒でKOし、ベルトを巻いた彼へのチャレンジャーはブラジルのミシェウ・ペレイラとなった。
既にトム・サントスという成功例を示しているダニロ・ザノリニが自信を持って送り込むペレイラは修斗ブラジルの南米ウェルター級王座経験があり、昨年12月にセルビアで行われたSerbian Battle Championshipのウェルター級王者に輝いている。
キャリア15勝8敗でリーチが長く、蹴りを織り交ぜた打撃戦からテイクダウン、パスをして極めを狙うと書けばごくごく平均的なブラジルのウェルランダ―のような印象となるペレイラだが、彼は他に真似ができない──というか、やる者がないほどアクロバチックな動きでMMAを戦うファイターだ。
まっすぐ前転しながらカカト落とし、手を付いてジャンプをするような蹴り上げ風のキックを見せたかと思うと、ガードを取った相手へのパスの仕方はもう奇想天外でしかない。いきなり体を捻らいながら、まさにコークパスというべき縦軸の横回転で落下して足を越していく。かと、思えば真上に飛び上がり、横回転し着地して足をさばいていくなど、理解不明の動きを繰り出す。
さらにいえばケージを蹴って相手の腹の上に落ちることもある。スタンドの攻防でも相手が金網を背負うと、アンソニー・ペティスの三角蹴りを完全に凌駕したジャンピング・ケージキックから相手の肩口に飛びついてアームホイップを狙うという、まさにルタリーブリにならぬルチャリブレのような動きを思い切り繰り出す。
その結果、失敗し自らが下になるケースも少なくないが、ここでスクランブルに持ち込んでギロチンというフィニッシュもペレイラは持っている。ソン・ソンウォンもまだその実力を全て見せているわけではないが、今の韓国MMAを考えるとスクランブルに長じていることが予想される。となればガードを取った相手へのコークが見られる機会は少ないかもしれないが、ケージキックからの仕掛けや奇抜な蹴りを繰り出す機会はありそうだ。
とにかく、彼のようなスタイルのMMAファイターはJ-MMA界には初見参であることは間違いない。ミシェウ・ペレイラ、見て損のないルタドールだ。そしてロシアともルートができたHEATだけに赤尾、オク・レユンへのチャレンジャーが誰になるのか非常に気になる