【UFC221】あぁ、無情。ロックホールドがロメロの左に沈み暫定王者になれず……
<187.7ポンド契約UFC暫定世界ミドル級王座決定戦/5分5R>
ヨエル・ロメロ(キューバ)
Def.3R1分48秒by TKO
ルーク・ロックホールド(米国)
ロックホールドが左ローをまず蹴っていく。前蹴りで距離を作り、左ストレートを伸ばすロックホールドはロメロの左オーバーハンドを余裕をもってかわし、左ローから右ジャブを入れる。さらにワンツーを決めたロックホールドは左ローを続ける。ロメロも様子見のようなパンチ、ローを繰り出すと左をダブルで振るって前へ。間合いを外したロックホールドが、右ハイキックを繰り出して右ジャブを届かせる。近距離でヒザ蹴りも繰り出したロックホールドが、ワンツーを打ち込み初回を取った。
2R、既に大量の汗をかいているロメロが、ショートフックを連続で振るって前に出る。ケージに詰まったロックホールドの首相撲にボディフックの連打、頭が自由になると左右のフックを続ける。間合いを取り直したロックホールドは右前蹴り、左ハイを繰り出す。再びフックの連打で距離を詰めたロメロは、鉄槌をロックホールドの前足に入れる。
残り90秒、ロックホールドは左ボディストレートを当てるが、なかなか距離を詰めることはできない。ならばとジャブで突き離すロックホールドが、ジャブを3発当てて左ストレートを打ち込んだ。ラウンド終了のホーン後、ロメロが何やから挑発すると、ロックホールドは見るからに不機嫌そうな表情を浮かべた。
3R、ロックホールドは右ジャブを当て、左ローへ。ジャブとフックを続けるロックホールドに対し、ロメロも右ジャブを返す。と、ロックホールドの右フックに左フックを合わせたロメロが倒れたロックホールドに思い切り左アッパーを打ち込み、一気にTKO勝ちを決める。ケージに登って大喜びするロメロは、すぐにロックホールドに駆け寄って言葉をかけるが、ロックホールドは返答をしない。
無情な結末にも豪州のファンはロメロの「申し訳ない。体重を落とせなかった」と謝罪に拍手を送った。ロックホールドが勝った時のみ、暫定王者が決定する変則マッチはロメロが勝利。これで次期挑戦権を手にできるようなことがあれば、ロックホールドは本当に報われない一戦となる。