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【DWTNCS01】派手に動くターシオスをサーモンがしっかりと打ち抜き、判定勝ち

<バンタム級/5分3R>
ボストン・サーモン(米国)
Def.3-0
リッキー・ターシオス(米国)

ターシオスは勢いよく右ミドル、サイドキック、ハイを放っていく。サウスポーのサーモンは蹴りをブロックして右ジャブを伸ばす。さらに左を伸ばし、蹴りに右を合わせてターシオスのバランスを崩す。ターシオスがミドルを蹴っておいて、ローシングルもサーモンが切り、アッパーをヒットさせる。動きの大きなターシオスに対し、サーモンは軸のある姿勢でしっかりとパンチを見せる。蹴りを入れてもサーモンが反応しないため、逆に顔面にパンチを被弾するターシオス。左フックを勢いよく伸ばすサーモンが終了間際にもショートのパンチを纏めた。

2Rも開始直後にターシオスが右ミドルを蹴っていく。ならばと左を返すサーモンだが、右ハイを顔面に受けそうになる。構えを変えて蹴りを放つターシオスだが、蹴り終わりにパンチを被弾する展開のなかで、シングルレッグも失敗する。サーモンが右ボディフック、左ストレートを入れ、ボクシングで優勢を続ける。ターシオスの体を大きく傾ける蹴りは、蹴った後のディフェンスが取れない。その欠点をつくサーモンは、拳の圧力でターシオスを上回り、テイクダウンを切るとアッパーをヒット、さらに右フックをカウンターで入れた。

最終回、パンチを当てるかテイクダウンをまずは決めたいターシオスだが、蹴りに続く効果的な攻撃は見られない。そしてサーモンの右ショートを当てられ尻餅をつく。すぐに立ち上がったターシオスはダブルレッグから首相撲、改めてダブルレッグを仕掛けるもサーモは倒れず、右を当てて左に移動する。

追いかけて右フックを2度当てたターシオスが、首相撲からヒザ蹴りをボディに突き上げる。サーモンもヒザ蹴りを返し、間合いを取り直すと右ジャブを伸ばし、左ストレートへ。続いて右エルボーも見せたサーモンが、コンスタントにパンチを当てていく。ターシオスも右のロングを返したが、体重の乗り方がサーモンとは違う。

ターシオスも最後まで攻める姿勢、スタミナを持っていたが序盤のリードを計算しているサーモンは無理はしない。そして、最後の20秒で思い切りパンチを振り合った両者。当然のようにサーモンが判定勝ちを手にした。

出場選手の家族と友人だけが見守る観客席からバックステージに移動した勝者は「父が癌との戦いに打ち勝った。この勝利は凄くエモーショナルだよ。これがハワイアン・ボーイの戦いだ。絶対に諦めない。僕は世界王者になる。キックは多かったけど、しっかりとブロックできた。8勝0敗の相手と戦うのは簡単じゃなかったけど、チームが準備してくれた。ストリートファイターのライフゲージのように、彼のパワーは減り続けたよ」と試合を振り返った。


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