【Shooto】フライ級トップランカー対決を制したオニボウズ─01─「一番嫌なことされました」
【写真】笑いすぎやろう──的なゴンズイとオニボウズ(C)KAORI SUGAWARA
6月25日(日)、プロフェッショナル修斗公式戦が大阪浪速区のエディオンアリーナで開催され、メインで無敗の21歳=覇彌斗と対戦し、オニボウズは3-0で世界フライ級1位×2位マッチを制した。
試合後のマイクではプロ修斗世界フライ級チャンピオン扇久保博正への対戦アピールをしたオニボウズを試合後に直撃。徹底したテイクダウンの防御と、『今やったら、正直負ける』という言葉の真意を確かめた。
──覇彌斗選手の執拗なテイクダウンを切り続けました。
「切っても切っても何回も来るんで『まだ来るか』思いました。良い意味でしつこかったので、しんどかったっス。当てていたとも思うんですけど、それでも来るし。『早よ終わらんかな』思いました(笑)。
正直、一番嫌なことされました。あれで折れてくれたら──折れてくれたら楽やったんですけど、折れずにずっと来ましたね(笑)」
──序盤にケージ際に押し込まれるシーンがありました。
「そうですね。でも、僕、実は寝技が出来ないわけではないんでパスされへんやろうし、逆に相手がハアハア言うてたんで、ちょっと休もうかな言う感じでした。金網際で『どう立とうかなあ。相手は何して来るんかなあ』とか様子を見ていたんです。
いつも途中で何となくどんなタイプか段々見えて来るので、やりながら分かって来るんですよね」
──ローシングルやアンクルピックは試合前から切れるように対策をしていたのですか。
「うーん。あんな低いのは正直、来ると思ってなかったですけど、ジム生でも似たようなタックルの人がいるし、初めて見たタックルじゃなかったんで、途中から対応できました」
──試合をしながら相手の動きを見て対策をその場で練って、次々と戦い方を変えて行けるということでしょうか。
「あと、絶大なる信頼をしているセコンドの声で気づきますね。『外を取ってきた。左へ回れ!』と言われたら左に回るし、そこで『相手も変えたんや』と気づきます」
──そして、終盤にはKO狙いと。
「そうですね。もっと入りたかったですけど、中入ったら差しとかも強いから、ちょっと見てしもうた部分はあるんスけど、本当は行くべきやった。逆にタックルで倒したろうかなとも思ったんですけど、ちょっとね。なんて言うか……。嫌なオーラがあったんで、怖いなあ思て行けなかったです(笑)。実際にあるかはわかんないですけど、行ったら一歩上に行かれそうな感じが伝わってきました」
──覇彌斗選手のセコンドからは『集中しろ、相手をよく見ろ』と言う声が飛んでいましたが、オニボウズ選手から見て、相手の変化は感じましたか。
「逆に僕は相手のセコンドの声を聞いて、見て来るんやったら左右に動き回ったろかなくらいしか思わんかったです。下がったら組んでくるんで、着に詰めたろと思うて。ひたすら詰めようと思っていました。でも、あんまり深くは考えてなかったです」
<この項、続く>