【Invicta FC23】トレイシーのレスリングにタイ・クリンチで対抗したリーが、接戦を勝ち切る
<フライ級/5分3R>
アンドレア・リー(米国)
Def.2-1:30-27.29-28.28-29
リズ・トレイシー(米国)
インヴィクタとレガシーFCを行き来し、今年の2月にはLFA女子フライ級王者となっている──KGB・リーは、トレイシーのダブルレッグを切ってヒザをボディに突き上げる。首相撲で振り子回し、ヒザを入れてバックに回ったリーは前方にトレイシーを崩すと、立ち上がり際に後方からヒザを顔面に突き刺す。直後に首投げを潰し、逆にトップを奪取したトレイシーはワキ差しパスを狙う。
肩ブリッジで上を取り返したリーは、スタンドに戻るやハイを連発。左ミドルをキャッチされ掛かったが、スタンドに踏みとどまりボディロックでテイクダウンを奪う。バックに回ったトレイシーは、前方に落ちそうになると腕十字へスイッチ。ヒジを抜いたトレイシーがパスからサイドへ。ガードに戻したリーは草刈りで上を取り返し、初回が終了した。
2R、パンチの交換でマウスピースを吐き出したリー、攻撃を自らやめたトレイシー。試合が再開されると、トレイシーはシングルからボディロック、リーはウィザードから胸を合わせて首相撲、ヒザ蹴りを入れる。右を被弾したリーが、直後にショートの連打で前に出る。組み合いのなかで頭を突き放して右エルボーを当てるなど、リーの効果的にムエタイを使う。それでも内股気味の投げでテイクダウンし、サイドを取ったトレイシー、優良なMMAが続いた。
最終回、リーは左ストレートを当てると距離を詰める。組み付いたトレイシー、離れたリーが右を打ち込む。トレイシーのテイクダウン狙いも、ウィザードから立ち上がったリー。トレイシーは腰をコントロールして尻餅をつかせる。背中を譲り、胸を合わせつつスタンドに戻ったリーは、離れて左。トレイシーも右を返して、サークリングを駆使する。追いかけて左ミドルを放ったリーは、ボディロックから小外掛けもトレイシーが逆にテイクダウンし、サイドから抑える。リーはスクランブルに持ち込み、タイクリンチからヒザを連続で見せる。
最後まで力のこもった戦いを続けた両者、ジャッジはスプリットに割れリーが判定勝ちを手にした。「レスリング対策、頭の位置が変わるトレーニングをずっと積んできたけど、彼女は本当にタフだった。次? 今年中にタイトルに挑戦したい」と勝者は語った。