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【WEC41】メインの勝者に挑むのは? フェザーの精鋭たち

2009.06.05

Aldo(C) ZUFFA米国カリフォルニア州サクラメントのアルコ・アリーナで、今週のウィークエンド6月7日(日・現地時間)に行われるWEC41『BROWN vs FABER 2』。メインのWEC世界フェザー級選手権マイク・ブラウン×ユライア・フェイバー戦以外にも、強力なフェザー級ラインナップが揃っている。

【写真】まさに野生の当て勘という表現がピタリと当てはまるジョゼ・アルド。一度、徹底した寝技戦も見てみたい気がする (C) ZUFFA

まず注目したいのは、次期タイトルコンテンダーといわれ続けてはや半年、ジョゼ・アルドが、カブ・スワンソンと対戦する一戦だ。今やアルドの強さは、逐一述べる必要はないだろう。

ブラジルの名門ノヴァウニオン所属の柔術家は、その柔術で現在ブラジリアン柔術で最強の称号を得るフーベン・シャーレス(近頃ADCCプロ柔術で4年振りに敗北を喫した)を茶帯時代に下し、WECデビュー戦ではプロ最強の王者といわれたアレッシャンドリ・ペケーニョをパウンドで破り、WEC無傷の4連勝中だ。


対するカブ・スワンソンは、昨年12月に日本の高谷裕之に勝利し、調子を上げているファイター。デビュー戦とジェンス・パルバー戦以外は全て勝利しており、13勝2敗の戦績を残すトータルファイターだ。トミー・リーやミカ・ミラー、チャーリー・ヴァレンシアら米国各地区の強豪を下しており、相応の実力を持っていることは確かだが、アルドが相手では分が悪いことは間違いない。

また、ライブ中継オープニングマッチに出場するのは、昨年12月の試合が流れたジョシュ・グリスピ。10カ月ぶりのオクタゴン復帰となる弱冠20歳、180㎝を超える長身のファイターは、これまでマーク・ホーミニックとミカ・ミラーから関節と打撃で勝利を挙げている。そのグリスピと対戦するのは、WEC転向以降、1勝3敗で現在3連敗中のパルバー。

米国軽量級のパイオニアは、マット・ヒュームの下でトレーニングを積み、再起を図るが、相当打たれ弱くなっており、まさに正念場を迎えたといえよう。今のパルバーに、リーチが長く容赦なく打撃が切れる若手を当てる――、WECらしいシビアなカードといえるだろう。

Gamburyan(C) ZUFFA【写真】果たしてフェザー級転向は、功を奏すのか。マニー・ガンバーリャンはジョン・フランシーと対戦する (C) ZUFFA

また、UFCより転向を果たしてきたTUFシーズン5準優勝のマニー・ガンバーリャンにも注目だ。LAのアルメニア系社会で育ち、柔道+サンボ+柔術をミックスしたハヤスタン格闘術の申し子は、ウェルター級でMMAデビューを果たしながら、ついに10㎏以上も軽いフェザー級転向を決意した。

もともと上背のあるファイターではなかったため、この転向は納得がいく。アキレス腱固めを代表とする足関節、スタンド状態からグラウンドへ移行する危ないアームロックと、グラップリング主体の荒々しいファイターのWEC初戦の相手は、WEC1勝でキャリア5戦(5勝)のジョン・フランシー。

前評判は当然、ガンバーリャンが上だが、フランシーが勝利すれば、それだけ彼の株が上がることを意味しており、この試合の勝者は今後のフェザー級戦線で台風の目となることは間違いない。

日本でも戦極&DREAMで65㎏と63㎏のフェザー級トーナメントが開催中だが、ズッファ首脳は常に「日本のナンバーワン・ファイターをWECに挙げたい」と公言しており、マイク・ブラウン、ユライア・フェイバー、ジョゼ・アルド、レオナルド・ガルシア、ヴァグネイ・ファビアーノらに続く、人材の確保に余念がない。そんなWECらしい、フェザー級のマッチメイクだといえるだろう。

また、フェザー&バンタム級の陰に隠れ地味なライト級だが、1月の反則+途中裁定という消化不良の選手権試合からドナルド・セラーニがカムバックを果たす。対戦相手はジェイムス・クラウザという未知のファイターだが、ジョー・スティーブンソンを加えたグレッグ・ジャクソンMMAで調整に余念のないセラーニにとって、LIVE中継に抜擢されて試合での勝負は何が何でも落とせない一戦となる。

■WEC41 対戦予定カード

<WEC世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]マイク・ブラウン(米国)
[挑戦者]ユライア・フェイバー(米国)

<フェザー級/5分3R>
ジョゼ・アルド(ブラジル)
カブ・スワンソン(米国)

<ライト級/5分3R>
ドナルド・セラーニ(米国)
ジェイムス・クラウザ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ジョシュ・グリスピ(米国)
ジェンス・パルバー(米国)

<フェザー級/5分3R>
マニー・ガンバーリャン(米国)
ジョン・フランチ(米国)

<バンタム級/5分3R>
ハファエル・リベーロ(ブラジル)
カイル・ディーツ(米国)

<ライト級/5分3R>
マイク・キャンベル(米国)
アンソニー・ペティス(米国)

<バンタム級/5分3R>
スコット・ヨルゲンセン(米国)
アントニオ・バヌエロス(米国)

<バンタム級/5分3R>
ノア・トーマス(米国)
フランク・ゴメス(米国)

<バンタム級/5分3R>
セス・ダイクン(米国)
ロナルド・ペレス(米国)

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